黄山毛峰の製茶工程

 

オーソドックスな黄山毛峰


品質の良いお茶は、清明の前後に一針一葉の芽を摘み取ります。一~三級の黄山毛峰は、穀雨(4月20日ごろ)の前後に、一針一葉~一針二、三葉の芽を摘み取ります。
このように細かくランク分けされたお茶の中でも、生産量のわずか2~3パーセントしかない、選りすぐりのお茶が特級黄山毛峰のうち、小さな芽を中心に摘んだお茶を、「雀舌(じゃくぜつ)」と呼んでいます。

黄山毛峰の製茶工程は、採摘、殺青、揉捻、[火共]焙に分けられます。

まず、採摘は、それぞれの等級にあわせた時期に、新鮮な茶葉を芽を中心に摘み取り、加工する前に平均的な茶葉に揃う様に選別します。基本的には、午前摘んだものは午後加工し、午後摘んだものは夜のうちに加工するのが一般的とされています。

その後、殺青(発酵を止める作業)を実施します。

直径50センチぐらいの釜で茶葉を炒め、発酵を止めることになります。ことのときの鍋の温度は、約150℃から130℃。毎回の茶葉の投下量は、特級で200から250グラム、一級以下のものは500から700グラムが目安となります。

新鮮な茶葉を鍋に投下した時に、丁度胡麻を炒めるような音がすれば、釜の温度が適度であるしるし。この茶葉を片手でひっくり返して殺青していきます。この際、手を軽めに、勢い良く動かし、茶葉を炒めていきます。通常は一分間で約50から60回程度攪拌します。そして茶葉が釜の上20センチぐらいから釜に向かって落ちるように攪拌し、さらに釜の中で広がるように綺麗に炒ることが重要です。

殺青が終了すると、次に茶葉を揉捻します。

 

雀舌黄山毛峰


特級と一級の原料は適度に殺青された後、そのまま鍋の中で何回か軽く揉みしあげます。また、二~三級の原料は鍋から出して、すぐ熱を発散し、1~2分間軽く揉み、黄山毛峰独特の条状に仕上げていきます。

最後に[火共]焙をおこないます。

[火共]焙は、通常炭火で炙る作業です。この[火共]焙の方法はとても独特なものです。4回も繰り返されるこの作業は、職人技。ていねいに作り上げられています。
まず、摘んだ茶葉を少しずつ籠(かご)に入れ、そこに風を送り込むようにして炭火であぶります。最初炭火の温度を高く設定し、徐々に温度を低くしていきます。

この際、茶葉を時々攪拌し、茶葉の水分含有量を15%にしていきます。箕の中に30分ぐらい平らに広げたのち、茶葉の水分の蒸発を促します。最後に60℃ぐらいの低温でもう一回炙り、熱いうちに包装します。