『もっと知りたい中国茶の世界』
『もっと知りたい中国茶の世界』
2008年4月21日に中国茶の新しい本がでました。
「基礎知識から茶藝師資格まで」という副題がついているこの本は、入門本から一歩踏み出して、さらに中国茶の世界に入って行きたい人にはぴったりの本だといえるでしょう。
また、著者の湯浅薫さんが茶藝師や評茶師の資格を取得した経験から、抑えておくべき基本知識のポイントを要領よくまとめたガイドブックであるともいえるでしょう。
第1章「中国茶の基礎知識」
第1章「中国茶の基礎知識」
本書をめくると、まず第1章は、「1 茶樹とその生育地」として、茶の起源、茶樹の特徴、茶葉の品質などがまとめられています。
簡潔でとても分かりやすくまとまっているのは、さすがだなとおもいました。著者の湯浅薫さんは長年学校の先生をされていた方ですから、まるでサブノートのように本書をまとめられています。
また「2 茶の成分と効能」として、基本的な茶の成分や茶の人体に対する保健機能の一覧などが記載されています。
「3 中国茶の発展史」は、中国茶が古代からどのように飲まれ発展してきたかの歴史が簡潔にまとめられています。
その関連で次に「4 中国の主要茶書」がそれぞれの時代ごとに掲載され、要点がまとめられています。抑えておくべき基本的な茶書がまとめられいるのは、知識の整理にとても便利です。
この第一章は、中国茶の基礎知識というより「中国茶文化史概略」といった感じでしょうか。本当にさわりだけなので、ここからさらに発展して、より深く知りたい人は、『中国茶・五感の世界』(孔令敬著)やさらに『中国喫茶文化史』(布目潮[シ風]著)にトライして見るとよいでしょう。