中国茶/おすすめの青茶・烏龍茶

毛蟹の魅力

青茶の中でも、比較的安くておいしいのが毛蟹。だけど、なんで毛蟹なんて名前がついてるんでしょう?毛蟹の魅力にせまってみましょう!

執筆者:平田 公一

中国茶の名前には、とても面白いものがあります。たとえば仏手。仏様の合掌をする手の形に似ていることろからついたといわれます。そんな面白い名前のお茶で、最近、有名になりつつあるのが、「毛蟹」。日本語で「けがに」とか「もうかい」などと呼ばれるこの毛蟹、中国では”Maoxie:マオシェ”と発音されます。このお茶のいわれや魅力に迫ってみました。♪

毛蟹とは?

毛蟹は、福建省南部の烏龍茶です。見た目は、安渓鉄観音や黄金桂と同じように、くるくると揉捻されている茶が特徴で、焙煎が弱く、香りの良いお茶として、日本でも人気が出ていますね。青茶のメッカ、福建省南部では、毛蟹茶は最高級の青茶ではありませんが、青みのある新鮮でシンプルな、それでいて豊かな風味がします。時には柑橘系の香りを彷彿とさせるものがありますので、嵌る人も多いお茶です。

毛蟹の生産地・品種

福健省の安溪で生産される青茶では、鉄観音を始めとする本山、黄[木炎]、梅占、大葉烏龍などの品種がありますが、この毛蟹もその品種の一つ(毛蟹)で、安渓県福美郷という土地で主に作られています。 もともと、色種に属する品種とされていますが、一部では、価格的には安渓鉄観音よりも安いことから、安渓鉄観音の代用品としてブレンドに利用されていることもあるそうです。

製茶法は、ほぼ鉄観音と同じです。分類は、特級、一級から四級までに分類されます。日本に入ってくるお茶の多くは、特級、一級の茶葉で、あとは、他のお茶とブレンドされて焙煎され輸出されているようです。

名前の由来

毛蟹とは、とても奇妙な名前がついていますが、その名前のいわれは、茶葉に生える産毛の様が毛蟹に似ているとか、上海蟹などのはさみのところのように茶葉の裏に細かい毛が生えているからと言う話しがあります。

香りや味は、鉄観音よりもやや喉越しに酸味があり、柑橘系の香りも強いです。 国内では、福建省、広東省で消費され、海外では、台湾、日本、東南アジアへ輸出されています。

福建省南部の有名な烏龍茶です。岩茶にも同じ品種の同名のお茶がありますが、元祖は福建省南部のお茶だと言われています。



【関連リンク】
青茶を知るシリーズバックナンバー
その1 青茶は何故「青」茶なのか?
その2 半発酵とは?
その3 青茶の製造法
その4 それぞれの青茶の作り方♪



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