東京マラソンを目標にした体づくりスケジュール
マラソンは体作り競走のようなものです。無理なく、故障なく東京マラソンを完走するための体作りスケジュールをご紹介しましょう。■トレーニングスケジュール作りの基本テーブル
主たる目標 | 筋トレ | トレーニング | |
減量期 | BMI22以下を目標に減量。 | 故障しやすい膝関節周囲の強化 スクワット、階段上りなど | 減量を目的とした有酸素運動。ウォーキング、サイクリング、スイミングをはじめ、膝に負担がかからない運動を時間が許す限り行う |
初期 | 走ることに慣れる。よいフォームを身につける | 走りのバネ作りを考慮する 腹筋、縄跳び、カーフレイズ、レッグカールなど | 一度の走行距離を、徐々に延ばし、15kmくらいまでは翌日に疲労を残さず走れるように。時々起伏走を行い動きのバランスをよくする。早く疲れる箇所は弱い部分なので、関連する筋トレを強化 |
中期 | 目標とするマラソンレースのペースでハーフまで走れるように | 上記に腕立て伏せなど、上半身の強化を加える | 週に1度はハーフの距離を走り徐々に長距離に慣れる。ビルドアップ走で、後半はマラソン目標ペースの95%程度まで上げる。週に1回、想定マラソンペースの85%程度のスピードで3~5km程度の走りを入れる |
後期 | 4時間以上走り続けることに慣れる | 上記の回数を増やす。ダンベル(500g~1kg)使用の腕振り(5分~10分)を追加 | 30~40km走や2日連続ハーフ走などの走り込み。起伏走なども取り入れる。最終日(マラソンの2週前)にハーフのレース出場。このタイムがマラソンレースのタイム目標を立てる上で指標になる |
直前期(レースまでの1~2週間) | 疲れを完全に抜きつつも体重増に注意 | 直前1週間は回数を減らして筋肉痛、筋肉疲労を残さない | 中2日おきぐらいに10km程度を、ジョグ→マラソンペース程度のビルドアップ |
走り慣れ、体重が減るほどにフォームも軽やかに変化していく |
本稿のNさんの場合は、減量期をそろそろ卒業というところでしょうか。まだ標準体重に達していませんが、他の運動をしていて筋肉は比較的しっかりしているようですからいいでしょう。逆に体重は標準だけれどもほとんど運動をしてこなかった人は、減量のトレーニングではなく、筋トレを多めにするといった調整をしてください。
■時期的な目処
東京マラソンで4時間30分を切りたい方は、9月には中期レベルに達するように努力してください。サブフォーを狙う方なら、すでに中期レベルになっていると思います。11月には後期レベルに達して、一度チェックの意味でフルマラソンレースに出てみることをおすすめします。
サブスリーを狙う方は、すでに中期の後半から後期レベルにさしかかるあたりの走力を持っていると思います。夏に基礎体力をつけ、秋にはスピード持続力をつけるといったトレーニングが必要になります。伸び悩んでいつも30km、35kmの壁に阻まれる方、その壁を突破する対策に関してはまた別途ご紹介します。
<東京マラソンへの道シリーズ>
東京マラソンへの道1 肥満を解消すべし
東京マラソンへの道2「着実なる減量」
東京マラソンへの道3 無謀なハーフ挑戦
東京マラソンへの道4 ダイエットの成果
東京マラソンへの道5 慢心で落ちない体重
東京マラソンへの道6 通勤ランに四苦八苦
東京マラソンへの道7 走りに慣れ始める体
東京マラソンへの道8 10kmレースで緊張感
東京マラソンへの道9 アミノ酸の力を実感
東京マラソンへの道10 ハーフ、余裕の理由
東京マラソンへの道 終章「遥かゴール」
<関連リンク>
東京マラソン公式ホームページ
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