ガイド:
次にノートの活用術についてお聞かせください。
日野さん:
いわゆるノートは業務用では1冊も持っていません。唯一使っているのはこれです。クリップボードにマルマンの30穴のルーズリーフを綴じこんだものです。
マルマンのA4ルーズリーフをクリップボードにはさみこんだものをノート代わりに使っている。 |
ガイド:
いわゆる綴じノートではなく、なぜリフィルだけをお使いなんですか?
日野さん:
必要なものだけ持ち歩けるというメリットがあります。そもそも私はノートを取るときは必ずマインドマップで書いています。マインドマップは紙を横位置にします。綴じノートだと、横にして広げると机の上に大きなスペースが必要となります。リングノートも使ったことがありますが、いちいち切り取るのが、面倒なので、初めから切り取られたこのリフィルを使うようになりました。
マインドマップを書くときには欠かせないというプロット ハイテックCコレト。 |
マルマンのこのリフィルは紙質がとてもよく、いろいろな色で塗っても、しっかりとインクを受けとめてくれるのでマインドマップに最適なんです。
ガイド:
マインドマップにはどんなペンを使っていますか?
日野さん:
業務ではパイロットのハイテック C コレトです。個人的にゲルインクボールペンが好きで、これまで色々なメーカーののものを使ってきました。マインドマップを書くにはこのハイテック C コレトが一番だと思っています。
何故かというと、書いていて、色変えしやすいということなんです。私はマインドマップを書くときに色を頻繁に変えて書いています。この色を変える時にペンのトップ部分を見て色が識別できるのがコレトだけなんです。
ハイテックCコレトは書いている姿勢でも色の付いたノックが確認できる。 |
ガイド:
ペンの話が出たところで日野さんのお気に入りのペンを1本あげてください。
日野さん:
ラミー2000の万年筆です。先程ロディアの「☆マーク」でうれしかったことを書くと言いましたが、これを書くときにこの万年筆をよく使っています。書き心地もいいのでうれしかったこと書くのにまさにピッタリなんです。
ガイド:
ではいよいよ、最後の質問を。日野さんにとって文具とはどんな存在ですか?
日野さん:
文具を道具として使いこなし、全く無駄がない日野さんの活用術。 |
自分の仕事の効率を上げていく上で、なくてはならない存在です。私は仕事で使っている文具はすべて自腹で買っているものばかりです。機能だけを言えば会社で支給してくれるもので十分です、私は、機能だけでなく、そこに「満足感」というものもとても重要だと考えています。ラミー2000をあえて手にして書くというのはまさにその満足感のためなんです。
きれいに整頓された日野さんのデスク。 |
ガイド:
本日はありがとうございました。
取材後記
タスク、アイディアもすべてロディアに書きとめるという日野さん。そのロディアの使いぶりは、とても激しく、3、4日で一冊を使い切ってしまうという、ポールスミスにも匹敵するぐらいのものです。すべての情報をロディア化し、それをアイコンでマーク化し、 MOLESKINE のポケットカテゴリーに分けて処理していくという流れは、あたかもベルトコンベアに情報が載せられて、次々に処理されていくという気持ちよさを感じました。「GTD」の一つの成功事例をたっぷりと拝見することができた今回の取材でした。日野さん愛用のペンケース。こうしてペンスタンドとしても使える。 |
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