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東京は京橋にある ポスタルコ直営ショップ |
そうしたポスタルコ商品をデザインしてこられたマイクさん。今回はプロダクトデザイナーという立場で、日頃どんな文具をどのように活用されているかを伺ってきました。
ガイド:
まず、ポスタルコさんの誕生のきっかけから教えてください。
マイクさん:
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ポスタルコ全商品のデザインを手がけているマイクさん。 日本語がとても上手。 |
ちょうどその頃、私はアメリカで「JACK SPADE」というブランドに籍を置き、バックのデザインをやっていました。そこで、私が彼女のために作ってみることにしました。そして出来上がったのが、ポスタルコの代表的な商品となっている「リーガルエンベロープ」の原型なんです。
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奥様の友理さんのために作った初期のリーガルエンベロープ。この時のものには中に芯材が入っていなかった。 |
そのリーガルエンベロープを妻はとても気に入ってくれて、毎日のように使ってくれていました。それを見た色々な人たちから私も欲しいという要望をたくさんいただくようになり、本格的に商品化することになって、それがきっかけでポスタルコというブランドが生まれました。
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現在販売されているリーガルエンベロープ |
ガイド:
なるほどそういうきっかけがあったんですね。私もリーガルエンベロープをはじめ色々なポスタルコ商品を愛用していますが、いずれの商品にも独特な雰囲気がありますね。新品の状態なのにどこか味わい深いものがあります。それは一体なぜなんでしょう。
マイクさん:
私自身、使い込んでいく中で、素材そのものが生み出していく味わいというものが大好きなんです。ですので、革にしても、圧縮コットンにしても、あえて過剰な加工をせずに、素材本来の風合いを大切にしています。そして、その風合いは時と共に変化していきます。
プラスチックやアクリルなどの材料は新品の時が一番美しいものですが、革や圧縮コットンは使い込んでいくうちに、新品の時とはまた違った美しさが表れてくるものです。私は、そういう素材を選ぶようにしています。
きっと、そうした事がポスタルコ商品の個性に繋がっているのではないでしょうか。
ガイド:
さて、マイクさんはポスタルコの中で、日頃どんなお仕事をされていますか。
マイクさん:
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ポスタルコだけでなく、他社のデザインも積極的に取り組んでいる。 |
デザインの仕事ということで言えば、実は外部の会社の仕事もしているんです。例えば、現在、金具を扱う商社のモリトさんとバックに使う金具のデザインを行っています。
もともとバッグデザインをしていた経験もありますし、とても楽しい仕事です。モリトさん以外にもこれまで様々なジャンルの企業のデザインを行ってきました。
ポスタルコというひとつの世界にとどまることなく、色々な物作りに携わることは、とてもエキサイティングなことです。そこで身につけたことがまたポスタルコの新たな商品開発のインスピレーションにも繋がっていきます。
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ニューヨークのセレクトショップ「オープニングセレモニー」とコラボレーションした商品。日本の算学をモチーフにした幾何学的な図形がデザインされている。 |