北京/北京基本情報

北京の治安(4ページ目)

北京といえば「共産党政府のお膝元」という、近寄りがたいイメージがありますよね。でも、実際に北京を訪れてみると、町の雰囲気は日本と同じ平和なものです。だからといって、無防備すぎるのも危険です。ここでは、北京の治安に関する様々な情報を紹介していきます。

鈴木 晶子

執筆者:鈴木 晶子

中国ガイド

遭遇しやすいトラブル2「盗難、紛失」

北京パトカー

観光地は頻繁にパトロールされているけれど、貴重品には気をつけて!

前ページで紹介したぼったくりの次に多いトラブルは盗難、紛失です。北京は日夜、パトカーが頻繁にパトロールをしているので、犯人にとっては非常に仕事をし難い場所なのですが、警察の目が行き届かない人通りの少ない場所は要注意。また、知らない人から声をかけられても、相手にしないようにしましょう。中国では子供を使って犯罪を犯す輩もいるので、子供だからといって油断してはいけません。さて、それでは具体的な盗難、紛失の対策です。

盗難、紛失「現金」

人民元

中国の紙幣。お金の管理は油断せずしっかりと!

現金を失くしてしなったら、戻ってくる可能性は限りなくゼロ。そのため、未然に防ぐことがなによりも大切です。また最近、100元札(中国で一番大きな札)を渡すと「これ、破れているからほかのに変えて」といって、偽札とすり替える手口が流行っています。渡す際はしっかりお札が破けているかどうか確認して、ピンと開いた状態で渡すようにしましょう。

■対策
  • 多額の現金を持ち歩かない。
  • 財布を出さない(使う分だけポケットに入れておく)。
  • 現金は数箇所に分散させて持つ。
  • ズボンの尻ポケットに財布を入れない。
  • 現金の入っている上着やカバンを椅子にかけない。
  • タクシーなどではできるだけ100元札を出さない。

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盗難、紛失「パスポート」

パスポートは中国で身分を証明する唯一の公的書類です。様々なケースで使用しますので、管理はしっかりと。万が一、紛失した場合には地元の派出所、公安局、日本大使館領事部での煩雑な手続きが必要となります(詳しくは「在中国日本大使館ホームページ」を参照)。

>>>パスポートを紛失した際の手続きについてはこちら

■対策
  • カバンなどには入れず、体に密接するように保管する。
  • 人ごみの中でパスポートを出さない。
  • パスポートのコピーを取っておく。
  • 領事部の連絡先を控えておく。
<DATA>
■北京日本大使館領事部
住所:北京市東三環北路2号南銀大厦2F
TEL:010-6410-6970(邦人保護)、6410-6971(パスポート、証明、戸籍・国籍、在外選挙)

盗難、紛失「トラベラーズチェック(T/C)」

現金と違い、リファンド(再発行または払い戻し)が可能です。紛失した際は、再発行の連絡先にすばやく連絡しましょう。一般的には公安局で盗難(または紛失)届けを発行してもらう必要があります。

>>>中国のトラベラーズチェックについてはこちら

■対策
  • T/C発行時の控えを取っておく。
  • 再発行の連絡先(中国、日本共に)を控えておく。

盗難、紛失「クレジットカード」

悪用を防ぐため、カード会社に大至急連絡しましょう。

■対策
  • カードの番号を控えておく。
  • カード会社の連絡先(日本、中国共に)を控えておく。

盗難、紛失「航空券」

以前の紙の航空券からeチケットに変わったことで紛失も怖くなくなりました。旅程表(eチケットお客様控え)は紛失しても旅行会社や航空会社などで無料で再発行できますし、PCなどに旅程表を保存してあれば、プリントすればOKです。

■対策
  • 旅程表(eチケットお客様控え)のコピーを取っておく。
  • 旅程表(eチケットお客様控え)のデータをUSBメモリなどに保存しておく。
  • 旅行代理店や航空会社の連絡先を控えておく。
>>>eチケットについてはこちら

盗難、紛失「携行品」

貴重品はバッグに入れない――が基本です。また、最近ではウエストポーチ=旅行者という認識が定着し、逆に狙われることも……。

■対策
  • バッグは前に抱えて持つ。
  • 椅子にカバンをかけない。
  • 他人に荷物番を頼まない。
  • できるだけ安宿は避ける。
  • 海外旅行障害保健の保障をカバーしておく(保証金は基本的に帰国後の申請→受け取り。現地の関連部署が発行する書類(盗難の場合は公安局の盗難証明書)を入手しておく)。

遭遇しやすいトラブル3「中国人とのトラブル」

北京人

基本的に北京人はおおらかで温厚。礼節を持って接すれば心配ない

団体行動のツアーの場合、地元の人と密に接する機会はほとんどなく、添乗員が上手にフォローしてくれるので心配ありませんが、個人旅行の場合は一定の注意が必要。とはいっても、ほとんどのケースは、自身が気をつけていれば回避できることばかり。そして、ほとんどの中国人は善良な市民ですから、そうそう警戒し過ぎる必要はありません。

■対策
  • 日本語で話しかけてくる人には関わらないようにする。
  • 客引きには最初から取り合わない。
  • 政治や戦争といった話題は絶対にしない。
海外旅行においてはいくら注意をしていても、トラブルに遭う時は遭うものです。万が一に備えて、海外旅行保険に加入しておくことをおすすめします。


さて、北京の治安についての説明はここまで。中国の治安については「中国の治安」、「中国における尖閣諸島問題の実態」、「中国人の反日感情・旅行の注意点」でも紹介していますので、こちらも併せて読んでみてください。北京は今、全体的に治安は安定しています。注意点をおさえておけば、なんの問題もありませんので、みなさん、安心して遊びにきてくださいね。


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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