北京の治安は良いの?悪いの?

中国国旗

建国記念日「国慶節」の飾りつけがされた天安門広場

北京といえば「共産党政府のお膝元」という、どこか近寄りがたいイメージがありますよね。でも、実際に北京を訪れてみると、町の雰囲気は日本と同じ平和なもの。だからといって、無防備すぎるのも危険です。ここでは、北京の治安に関する様々な情報を紹介します。他ではなかなか見られない本音トーク満載です!

北京に住む北京人は全体の半数以下
一千万人以上が地方からの流動人口「外地人」

中国の子供

旗を持ってはしゃぐ子供。中国人にとって北京は一度は来てみたい首都

北京動物園

北京動物園パンダ館。休日になると観光地は地方の人でいっぱいに

一般的に北京の治安は上海よりも悪いと言われますが(「中国の治安・都市別トップテン」を参照)、その大きな原因の一つが流動人口の存在だと言われています。2016年度の統計では、北京市で生活している、いわゆる“常住人口”は2172.9万人、うち外来人口(北京戸籍を持たない市民)は807.5万人と前年比37.5万人増加。一方、近年ずっと増加傾向にあった1000万人近くいる言われる流動人口はここにきて減少傾向にあります。その一番の理由は北京の物価の爆発的な上昇と不景気による雇用削減によるのですが、もう一つの問題として出身地による差別という根深い問題が存在しています。

中国には「外地人(ワイディーレン)」という言葉があります。「地方出身者」という意味のこの単語は、本来、差別的な意味などなかったのですが、都市部への流動人口が増え、地元人との対立が顕著になり始めた頃から、「田舎モノ」といった侮蔑的な要素が含まれるようになりました。

最近では、「外地人なくして北京はなりたたない」と言われるほど、地方出身者の割合が増え、多くの地方人が富裕層として北京人を雇用する立場にいることなどから、以前のような顕著な差別はなくなりましたが、子供の進学や受験、就職、不動産購入といった、人生の要かなめで北京人が有利なシステムが現存しています。戸籍制度の問題は、北京をはじめとする中国全土の治安を左右する大きな課題の一つなのです。  

 

ますます広がる貧富の差
億の買い物をする”金余りな人々”

中国の出稼ぎ労働者「民工」

出稼ぎ労働者・民工。低賃金にもかかわらず度々給与未払いになることも…

中国ベンツ

モーターショーでは億の外車を現金買いする北京の富裕層

収入格差は市場経済の発展がもたらす一般的な社会現象だと言われていますが、北京のそれは驚くほど顕著。億の買い物を日常的にできる大富豪と、月収5万円弱で肉体労働を強いられる貧困層が共存する町――それが中国の首都・北京なのです。

北京の富裕層の実例として、北京のとある一流ホテルのバーでの出来事を。ある女性がバーで騒ぐ若者の喧騒を嫌い、責任者を呼びつけて「ここを貸切りたいの。だから他の人を出て行かせて。50万元(約750万円)で足りる? 足りないなら必要なだけ出すわ」と言ったとのこと。結果的には他のお客様もお客様ということで、女性をビップルームに案内して丸く収めたようですが……。今の北京にはバブル期の日本を彷彿させる”金余りな人々”がゴロゴロ存在しています。この極端な貧富の差が社会不安を生んでいるのは紛れもない事実なのです。