食べる前に知りたい、パンの基礎知識

主食とする国も多く、多くの人の食生活に欠かせないパン

主食とする国も多く、多くの人の食生活に欠かせないパン

ひとくちにパンといっても、レシピ・形・味わいはさまざま

ひとくちにパンといっても、レシピ・形・味わいはさまざま

いまやパン屋さんは百花繚乱。目移りするほどバラエティに富んだパンが売られ、焼きたての芳ばしい香りが食欲をそそります。かなり大雑把にパンを説明するなら、「小麦粉を水でこねて焼いたもの」といってよいのかもしれません。ただ、世界各国の多彩なパンを説明するにはやっぱりこれでは不十分です。

パンは本当に多種多様。まあ、どこまでをパンと定義するかは難しいところでもあるのですが……。たとえば、パンの主原料にしても、小麦粉とは限りません。ドイツなどでは酸味のあるライ麦がポピュラー。最近は日本でも米粉パンを見かけますし、トウモロコシやソバなどの雑穀を使う地域もあります。調理方法も焼くだけでなく蒸したり、揚げたり、ときにはゆでたり。私たちが普段口にするのはふっくらした発酵パンが多いですが、世界ではチャパティやトルティーヤのような無発酵の平たいパンも一般的。さらに、発酵源も生イースト、天然酵母、サワー種などいろいろ。また、粉・水・塩・イーストのシンプルな材料を使ったパンに加え、バターや砂糖、牛乳、卵などを加えたリッチな味わいのパンもたくさんあり、とにかくバラエティに富んでいます。

 

ゴハンという言葉が米だけでなく食べ物を表すのと同じように、パンという食べ物を示す言葉に由来している

ゴハンという言葉が米だけでなく食べ物を表すのと同じように、パンという食べ物を示す言葉に由来している

パンの歴史は古く、紀元前4,000~6,000年ごろメソポタミアで誕生したといわれます。当初つくられていたのは無発酵の平たいパンでしたが、古代エジプトで偶然から発酵パンが生まれたとか。その後、中世のヨーロッパで発展、日本には戦国時代にポルトガルから伝えられました。ちなみに日本語のパンという言葉はポルトガル語のパン(pão)に由来しています。ちなみにイタリア語のパネ(pane)、フランス語のパン(pain)、スペイン語のパン(pan)などは、いずれも「食べ物」を意味するラテン語のパニス(panis)に由来する言葉。一方、英語のブレッド(bread)、オランダ語のブロート(brood)、ノルウェーやデンマークのブロー(brød)などのゲルマン語派は「発酵」を表す言葉に由来しています。

それでは主な国や地域のパンを紹介していきましょう。

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