住民税とはどんな税金?どう計算する?納付方法を徹底解説

住民税(市町村民税・道府県民税)は1月1日時点の住所地に納付する税金です。地域社会の費用をできるだけ多くの住民に分担してもらう、という性格を持っている税金です。一般的には、市町村民税(23区では特別区民税)道府県民税(東京都では都民税)の総称が「住民税」です。

個人だけでなく、会社などの法人も地方公共団体の一員として行政サービスを受けているという考えにより、住民税には個人に課す「個人住民税」と法人に課す「法人住民税」があります。この記事では個人住民税について解説していきます。

<住民税を徹底解説!目次>
1 住民税には主に「所得割」と「均等割」がある
2 住民税は1月1日現在の住所地が課税する
3 所得割は前年の所得に応じて課税される
4 住民税の税率は一律10%
5 住民税を納める方法は2種類
6 住民税は金融商品にも課税される
7 利子割とは
8 配当割、株式等譲渡所得割とは
9 住民税の均等割にも復興増税が

住民税で地域社会の費用を分担

住民税で地域社会の費用を分担


1 住民税には主に「所得割」と「均等割」がある

個人住民税にはいくつか種類があり、通常は次の2つを合算して納めます
なお、専業主婦や学生のように所得のない人や生活保護を受けている人、前年の所得が一定金額以下の人などは住民税が非課税となるケースもあります。

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2 住民税は1月1日現在の住所地が課税する

住民税は、1月1日現在の住所地で、前年の1月1日から12月31日までの1年間の所得に対して課税されます。そのため、1月2日以降に他の市町村に転居した場合でも、1月1日現在で居住していた市町村に全て納付しなければいけません(この場合、その年度の住民税は転居先の市町村から課税されることはありません)。

平成29年8月20日に、A県B市からC県D市に引っ越した例で考えてみましょう。

●平成29年度の住民税
平成28年分の所得を基準に(前年課税のルールにより)、平成29年1月1日現在の住所地A県B市から課される。

●平成30年度の住民税
平成29年分の所得を基準に、平成30年1月1日現在の住所地C県D市から課される

前年の年間の所得を基準に翌年の6月から翌々年の5月まで、あるいは翌年の6月・8月・10月、翌々年の1月(後述も参照)に課税がなされるため、所得税においては「年分」、住民税においては「年度」という使いわけがなされるのです。

3 所得割は前年の所得に応じて課税される

所得割は住民税の大部分を占め、前年の1月から12月までの1年間の所得を基準に計算されます。具体的には、課税所得金額に道府県民税または市町村民税の税率を掛け、それから税額控除して税額が決定します。

所得割額=(前年の総所得金額等-所得控除額)×税率-税額控除額

サラリーマンの場合、年末調整の時期に所得の証明書として源泉徴収票が発行されますが、この内容が勤務先から各住所地の市区町村に送られます。そしてこの前年の所得についてのデータをもとに、住民税の課税額が計算されるのです。

4 住民税の税率は一律10%

通常、納付する住民税は、「均等割」と「所得割」を合算したものです。それぞれの税率と標準税額は原則、以下の通りです。
  • 所得割 市町村民税6%+道府県民税4%=合計10%
  • 均等割 市町村民税3000円+道府県民税1000円=合計4000円
なお、均等割は平成26年度から平成35年度までの10年間、500円ずつ計1000円アップしています(復興特別所得税、詳しくは後述)。

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5 住民税を納める方法は2種類

住民税を納める方法は、サラリーマンとそうでない人とで異なります。具体的には、「特別徴収」と「普通徴収」です。

●特別徴収
給与所得者(サラリーマン)については、給与を支払う者(事業主)が、その年の6月から翌年の5月(これが住民税でいう年度になります)までの12回に分けて給与から天引きします。そして、事業主がとりまとめて住民税を納付します。

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●普通徴収
事業所得者や公的年金所得者、会社勤めをしていたが退職した場合など、給与から住民税を差し引けない人などを対象とした納税方法です。通常、毎年6月に、市町村・特別区から納税義務者に税額通知書(納付書)が送付され、この納付書により市区町村役場や金融機関などの窓口で支払います。納期は6月・8月・10月・1月などの年4期となっていますが、支払い月は各市区町村によって異なります。

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