雨漏りは火災保険の補償対象か

集中豪雨や夕立などで一時的に大量の雨が降ったり、台風が起きたりすると、床上浸水などの水害や土砂災害などが発生することもあります。なかには雨漏りなどで被害に逢う人もいると思います。

水害や土砂災害に比べると、雨漏りによる被害は小さいものかもしれませんが、雨漏りによってパソコンや家電製品などが壊れてしまったら痛い出費です。

水害も雨漏りも、いずれも雨が降ったことで起きるものです。しかし、火災保険の支払いという切り口で見てみると、保険金の支払いはまったく異なります。今回は、雨漏り火災保険の支払いについて解説します。

建物の老朽化による雨漏りは火災保険の対象外

雨漏りと火災保険のポイントは?

雨漏りと火災保険のポイントは?

雨漏りと火災保険の支払いについて結論を先に言いますと、保険金は支払われません。

同じ雨が原因の水害は、支払い基準はあるものの、火災保険の支払い対象です。なお、最近の火災保険商品では、同じ火災保険でもプランによって水災の補償が入っていないものがあったり、水災を除外できるタイプもあります。

昔からの火災保険で保険期間20年、30年などの契約で住宅火災保険、普通火災保険などの場合にはもともと水災は対象外です。

雨漏りについてもう少し定義付けをはっきりさせておきましょう。「風、雨、雹もしくは砂塵(砂埃など)の吹込み、これらのものの漏入による損害」が火災保険の支払い対象になっていません。こうしたことに雨漏りは該当するわけです。

そもそも雨漏りや吹き込みは、一般的には建物の老朽化などが原因のことが多く、この場合は損害に事故性がありません。つまり予測されうる損害ということになりますので、通常これを火災保険で修復することはできません。

雨漏りしている箇所が台風による強風で屋根が破損したとういことであれば、火災保険の風災の補償で修復が可能です。風災は免責金額の設定がされているケースがあるので注意は必要ですが、自然消耗ではなく自然災害による事故であれば保険金の支払い対象です。

雨漏りや吹込み、火災保険の支払いが複雑なケースは?

築年数の古い木造の家屋で、大雨の日に天井から水がポタポタ漏れてきたら雨漏りかなと思うでしょう。これは分かりやすい例です。それでは、10階建ての古いマンションの8階に住んでいる人の専用部分の天井から水が漏れてきたら、どうでしょうか。
  • 上階の人が洗濯機の水を漏らした?
  • 給排水設備に何か不備があった?
  • 陸屋根や外壁が老朽化して水が吹き込んで漏れてきている?
上記はいくつかの例ですが、いずれも可能性が考えられます。上記の事由のいずれも保険による対応方法は異なります。

自分の火災保険ではなく、第三者の保険対応になることも考えられますし、冒頭ご説明した通り、陸屋根や外壁が老朽化して水が吹き込んで漏れてきているのであれば、雨漏りと同じです。火災保険では支払いになりません。

共同住宅の場合はこうしたことが起こりえるわけです。また戸建ての場合でも、コンクリート造などで屋根が陸屋根だと、定期的に防水工事をしないと雨漏りのような事故は発生しやすくなります。

雨漏りの被害と火災保険の審査基準

雨漏りの火災保険の審査基準は?

雨漏りの火災保険の審査基準は?

実際に雨漏りの被害があった場合、火災保険ではどう調査して、保険金が支払えるかどうかの審査基準はどのようになっているのでしょうか。

原因が雨漏りと最初から特定できていれば、すでにお話ししたように火災保険では支払いになりませんので、保険対応不可ということで終わりです。原因が特定できていない場合ですが、実はこれが問題です。

特にマンションなどの共同住宅の場合は、前述したようにさまざまな原因が考えらます。マンション管理組合などで加入する火災保険には、こうした場合の原因調査費用を付帯することが可能ですが、個人で加入する火災保険では一般的な補償ではありません。

マンションであれば管理組合の共用部分の保険には、原因調査費用が付帯しているケースが普通ですが、戸建だとそうもいかないケースが多くなります。

火災保険で対応可能であれば、状況や被害金額によっては立会調査などがあります。つまり現地にきて現場や被害状況を見て損害確認を行うというものです。被害額が少額であれば、写真見積などで対応するのが普通です。

ポイントは、「原因が火災保険で対応できるものなのか」がすべてです。どのような建物かによって、さまざまな対応が考えられます。マンションなどで上階に加害者がいる事案なら損害賠償事案になりますので、相手との話し合いなども必要になります。

損害保険ガイドから今日のポイント

雨漏りがあったら、原因が特定できていないのであれば火災保険の加入先にアドバイスを受けましょう。雨漏りへの対処は「予防」が第一です。定期的に住まいの状況を見ながら補修や修繕をしてください。色々と費用がかかって大変ですが、結果的には自分のもっている不動産の資産価値の維持につながります。

※保険会社・保険商品によって内容が異なることがありますので、ご自身で 契約の際には必ずご確認ください。

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