保険を解約! 確定申告はどうなる?

保険(生保・損保)を解約して解約返戻金を受け取ると税金がかかることがあります。実際に私たちが終身保険(一時払い含む)、個人年金、養老保険、積立傷害保険など貯蓄性のある保険を解約した場合、税金については所定の計算を行います。

貯蓄タイプの保険は生損保問わず途中で解約すると元本割れすることが多いので注意が必要ですが、どのように税金(所得税・住民税)がかかるのかを知っておかなければなりません。確定申告と保険の解約をした場合における取り扱いについて解説していきましょう。

【目次】
  1. 解約返戻金は貯蓄性のあるものが対象(終身保険、個人年金、養老保険など)
  2. 解約返戻金は「一時所得」として扱われる
  3. 保険を解約した際の一時所得の計算例
  4. 払った人・受け取った人によっては贈与税の対象になることも
  5. ガイドからの解約返戻金のポイント
 

解約返戻金は貯蓄性のあるものが対象(終身保険、個人年金、養老保険など)

解約する際に考慮すべき保険は、解約返戻金がある保険ということになりますので、一般的には掛け捨ての保険というよりも貯蓄性・資産性のある保険が該当します。
 
貯蓄性のある保険を解約すると、解約返戻金を受け取ることも

貯蓄性のある保険を解約すると、解約返戻金を受け取ることも

生損保で分けてみると主に次のような保険商品です。
  • 生命保険:終身保険、個人年金、養老保険、学資保険など
  • 損害保険:年金払い積立傷害保険(損保年金)、積立火災保険、積立傷害保険など
生命保険には、定期保険という掛け捨てタイプの商品がありますが、タイプによってお金が貯まるものがあったり、最終的に解約返戻金はゼロになるものの一定の時期のみ解約返戻金が発生することがありますので、覚えておいてください。
 

解約返戻金は「一時所得」として扱われる

生命保険や損害保険の解約返戻金等(満期返戻金も同様)は、一時所得として所得税の課税対象となります。このとき、一時所得の金額が20万円を超えるようであれば、確定申告をする必要があります。

しかし、一時所得の計算では、特別控除(50万円)や1/2課税という措置があるため、税金の計算上、20万円を超えないことは珍しくありません。具体的に解約返戻金の一時所得の計算をみていきましょう。
 

保険を解約した際の一時所得の計算例

保険契約の解約がされたときの一時所得の計算は、次のようになります。

{(その年の一時所得に係る総収入金額-支出した金額の合計額)-特別控除50万円(*)}×1/2=一時所得

 *特別控除は他の一時所得と合算の上、年間50万円

解約返戻金の全額に税率を掛けるのではなく、実際に払い込んだ保険料をや特別控除を引いて、1/2にします。具体的に数字を入れてみましょう。

(例)解約返戻金200万円 正味払込保険料130万円
{(200万円-130万円)-50万円}×1/2=10万円<20万円

今の貯蓄タイプの保険の状況では、解約までの払込保険料が130万円で解約返戻金が200万円、などとという保険はまずありません。仮にこの例のように70万円くらいの差額があってもこの程度である、というイメージを持ってください。

ちなみに、こうして保険(生保・損保)を解約した場合、もうひとつ頭に入れておかなければならない重要なことがあります。
 

払った人・受け取った人によっては贈与税の対象になることも

先ほど、保険を解約した場合には、通常一時所得の対象となるとお話ししました。あくまで「通常は」です。ポイントは保険の契約形態です。
  • 「誰が保険料を支払って」
  • 「誰が解約返戻金を受け取っている」
もう少し具体的に書きましょう。
  • 契約者は誰か?
  • 保険料の払込者は誰か?
  • 解約返戻金の受取人は誰か?
自分が契約していた保険を解約し、自分で解約返戻金を受け取ったということであれば解説したように一時所得の扱いとなります。

しかし、例えば配偶者や親が保険料を支払い、その契約の解約返戻金を自分が受け取ったなら、贈与税の課税対象になります。保険契約では、実際の保険料負担者を基準に考えますので、この点も忘れないようにしてください。つまり、必ずしも契約者=保険料負担者ではないということです。

保険の契約者は自分、解約して解約返戻金も自分が受け取った、けれども保険料は配偶者の口座から引き落とされているということであれば扱いが変わります。
 

損害保険ガイドから解約返戻金のポイント

確定申告の際、保険の解約返戻金の基本は一時所得扱い。しかし、保険料の負担者と解約返戻金の受取人によって所得税ではなく、贈与税の課税対象になるので注意。
 
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