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アンボイナホカケトカゲ!爬虫類・トカゲの基本知識と飼育方法

今回紹介する爬虫類は、アジアの大型アガマ・ホカケトカゲからアンボイナホカケトカゲです。基本の知識や飼い方などをご紹介します。幼体時は60cm程度の爬虫類専用ケースで大丈夫ですが、最終的には大型のケージが必要になるので注意しましょう。

執筆者:星野 一三雄

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<目次>

アンボイナホカケトカゲの基本情報

アンボイナホカケトカゲ
画像提供:Count blue
学 名Hydrosaurus amboinensis別 名:ホカケトカゲ英 名:Malaysian Sail Finned Lizard分 布:インドネシア、ニューギニア全 長:90cm

東南アジアに分布する大型のアガマです。

ホカケトカゲは現在、本種を含め以下の3種に分類されていますが、産地ごとに形態に差があるようで、今後はさらに分類されていくだろうと考えられています。

  • Hydrosaurus amboinensis アンボイナホカケトカゲ・・・インドネシア、ニューギニア
  • H. pustulatus フィピンホカケトカゲ・・・フィリピン
  • H. weberi ハルマヘラホカケトカゲ・・・インドネシアのハルマヘラ島、テルナーテ島
本種は、ニューギニア島まで分布することになっていますが、これは疑問であり、またもっとも流通するのがスラウェシ島産の個体で、これはスラウェシホカケトカゲH. microlophus として別種とすることもあるようです。

名前からわかるように、特にオスでは尾の背中線が帆のように発達することが特徴です。また後頭部から胴体の背中線のクレストも棘状に発達しています。また後肢の指の鱗が大きく、側偏した尾と一緒に水中を泳ぐために使われています。

体色には地域等による個体差が大きく、一般には幼体時の黒褐色と黄褐色の斑紋がそのまま成体に残りますが、オスは上の画像の個体のように全身が黒化していくことが多いようです。ただし帆の部分が赤みがかったり、胸の部分が青色になったりする個体もいるそうです。なお近縁のフィリピンホカケは成長すると青紫色の発色が顕著であること、ハルマヘラホカケは幼体がグリーンで、成長しても緑色の部分が残ることが特徴であるとされています。

水場に近い熱帯雨林に生息していて、幼体時は地表面でも生活しますが、成長するとほとんど樹上生活になります。また危険を感じると樹上から水中に飛び込んで逃げていきます。

雑食性で、幼体時では昆虫類も多く食べますが果実なども食べていて、成長するとより植物食性が強くなります。

卵生で5-12個ほどの卵を産み、65日ほどで孵化に至ります。

大型になるトカゲですから、なかなか国内で成長した大型の成体を見る機会がなく、流通する小さいのだけを見て、まあ樹上性のアガマなんだからキノボリトカゲみたいなもんか、程度の認識しかない方も多いと思いますが、やはり帆が立派な成体を見ると、改めてこのトカゲの魅力を感じてしまいます。

ただ、やはり大型になることを考えれば、それほど一般に人気が出やすいとは考えにくいですから、当然流通量もそれほど多くはありません。コンスタントではあるのですけど。

しかし、本当に樹上性のアガマってカッコイイですよね。上手に飼えるようになりたいなぁ...

 

赤っ恥をかかない程度の知識
  • ホカケトカゲの中でもっとも流通量が多い
  • タイプによっては青や赤の発色があって結構派手になる
  • 尾に帆が立つ
  • 植物食性が強い
  • 流通量は少なくはない

 

アンボイナホカケトカゲの飼い方情報

飼育の基本情報
飼育容器 最終的には大型のケージが必要。幼体時は60cm程度の爬虫類専用ケース
温度 ケージ内を30℃前後に保てるようにする。夜間は23℃程度に下げる工夫をする
照明 爬虫類用の紫外線を照射できる蛍光灯を使う。ホットスポットはなくてよい
床材 ヤシガラ土などの湿度を保てるものを敷く
容器内レイアウト 登り木と大きめの水容器を設置する。登り木は斜めに立てかけ、その下に全身が入る大きさで深い水容器を設置する
幼体時はコオロギなどの昆虫類の比率を高くして、植物質も与える。成長に従って植物質を中心にしていく。植物質のエサは葉野菜や野草、果実など、さまざまなものを与える
基本的な世話 樹上性トカゲの飼育法に準ずるが特にグリーンイグアナの飼育法が参考になる
 

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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