食事ダイエット/炭水化物ダイエット

おかゆダイエットに効果的なレシピとやり方!注意点やデメリットも

お粥ダイエットは、主食をお粥に替えるダイエット。管理栄養士のガイドがおすすめするお粥ダイエットのやり方、取り入れ方、具材、注意点、メリットとデメリットをご紹介します。また、お正月の七草粥をヒントにしたお粥レシピまで詳しく解説します!

浅尾 貴子

執筆者:浅尾 貴子

食事ダイエットガイド

<目次>
 

「お粥ダイエット」って?

お粥でダイエットする方法とは?

お粥でダイエットする方法とは?

お粥ダイエットとは、主食のご飯をお粥に置き替え、ダイエットの一環として取り入れる方法。世の中にはさまざまなお粥ダイエットがあるようですが、管理栄養士のガイドがオススメするのは、「いつもの半分量のご飯に水を加えてお粥にし、茶碗一杯分にする」というやり方です。

1食のご飯の量が半分になるので、単純に摂取カロリーは1/2にカットできますし、茶碗一杯分の量があるので満足感も充分です。ムリのない方法ですので、1年続けてもかまいません。じっくりと体重を落とせばリバウンドの心配も少なくなります。
 

「お粥ダイエット」の効果とやり方

お茶碗一杯(150g)のカロリーは252kcal。お粥で水増しすることで米の分量が半分になるわけですから、一食あたり126kcalになります。

◆3食お粥に置き換えて30日過ごした場合
1日のカロリーカット量 : 126kcal×3食=378kcal
1週間のカロリーカット量 : 378kcal×7日=2646kcal
1カ月のカロリーカット量 : 378kcal×28日=1万0584kcal

体脂肪を1kg減らすためには7000kcal減らせばよいので、1カ月間お粥ダイエットを継続すれば1.5kgの減量が可能な計算になります。

◆お粥は冷たくてもいい?
温度が冷たいのはかまいませんが、温かいものを食べた方が満腹感が得やすいとも言われているので、他の料理と同様に温めることをお勧めします。

参考記事:
冷たい食べ物は太るのか?ダイエットの疑問Q&A

◆お粥ダイエットは何日、何週間続ける?
あなたがどれくらい体脂肪を減らしたいかによります。1.5kg減らしたいなら1カ月、3kg減らしたいなら2カ月が目安です。体に負担をかけないダイエットなので、栄養面では、1年続けても問題ありません。
 

ダイエット向きなのは、炊いたご飯を使った「入れ粥」

どれくらいの柔らかさが最適?

ダイエット向きなのはどのお粥?

お粥には、生米から作る方法と炊いたご飯から作る方法があります。正式な作り方は、生米を土鍋でゆっくりと炊き上げる「炊き粥」で、おかゆの美味しい作り方です。

ただ、毎食のようにお粥を食べるお粥ダイエットの場合、時間がかかるのは大変なのと、出来上がったお粥をよそって食べているとどれくらい食べるのかわかりにくいので、レシピとしては本式ではありませんが、炊き上がったご飯から手軽にできる「入れ粥」をオススメします。
 

「入れ粥」の作り方と水の分量

煮詰め加減によって仕上がりが変わってしまいますが、1人前ずつ作る想定であれば、「茶碗半分のごはん+茶碗1杯分の水」でふたをして、沸騰後は弱火にして5分くらい煮るのがよいでしょう。

◆ご飯と水の量の目安

三分粥……ご飯1:水10(やわらかめ)
五分粥……ご飯1:水5
七分粥……ご飯1:水3
全粥……ご飯1:水2(固め)


※水で洗って粘り気を取ったご飯と水を鍋に入れ、ふたをして火にかけ、沸騰後は弱火にして5分くらい煮ます。

※炊いたご飯から作る際は、上記を目安に、蒸発量も加味した加水をしてください。1人前つくるときと3人前とでは蒸発量が違うので加水量も変わります。
※作る量、器具、火加減によって、仕上がりが変わってしまうので、水分量はあくまでも目安です。

※入れ粥に使うご飯は、玄米ごはんやもち麦入りごはんなども可です。
 

お粥は何分粥にするのがダイエットに効果的?

「茶碗半分のごはん+茶碗1杯分の水」なので、全粥をダイエットにオススメします。全粥はある程度、しっかりと形があり、歯ごたえも感じられます。逆に、お茶漬け感覚にして水増しし、満腹感を得たいなら、五~七分粥を試してもよいかもしれません。

ただし、スープのように飲んでしまうほど柔らかすぎるお粥だとかえって食べ過ぎてしまうことも考えられます。1食あたりのご飯の分量(半分の75g)を守っていれば、お好みでいいので、自分が一番満足感が得られる丁度良い固さをみつけましょう。
 

お粥ダイエットの注意点やデメリット

米の量

お粥だからたくさん食べていい、というわけではありません。

味付けの件ですが、ごはんの代わりにするのなら塩分は控えめに。塩分を摂り過ぎるとむくみにもつながります。

おかゆにすることで消化が良くなる一方で、白米と比較すると腹もちが良いとは言えません。ボリュームを出したい場合には刻んだ青菜などを入れても良いでしょう。野菜がプラスされる分だけ栄養価はアップします。

また、「お粥にするとカロリーが低くなる」というのはありがちな誤解で、お茶碗一杯分(150g)をまるまるお粥にして食べていれば、かたい白米でもやわらかいお粥でも同じく252kcalです。お粥にすればカロリーが低くなるのではなく、“お米を半分量にする”ことに意味があることを忘れないようにしましょう。
 

お粥ダイエットの際、おかずや食べ合わせはなんでも良い?

あくまで主食の炭水化物をお粥に置き換えるダイエットなので、おかずは、タンパク質やビタミンをバランスよく摂れるように心がけてください。ごはんと同量程度のおかず、倍量の野菜を目安に献立を考えましょう。

ただし主食をお粥にしても、高カロリーなおかずをいつもより多く食べればその分、摂取カロリーの増加につながるので注意しましょう。

お粥に具を入れて、栄養バランスを取るのもひとつの方法。次の項で、デトックスや脂肪燃焼など、ダイエットの視点でオススメのお粥の具材を紹介します。
 

ダイエット食にいい具材は「七草粥」をヒントに!

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お粥はダイエットに最適。美味しくて体内浄化もできるなんて一石二鳥ですよね!
お粥としてなじみがあるのが、お正月あけに食べる「七草粥」ですが、実はこれ、ダイエッター向きのメニューでもあるのです! 

七草は春一番に芽吹くということで、そのエネルギーを取り入れ万病を防ぐという先人の知恵があったのでしょう。

そもそも野草はビタミンやミネラルが多く、体内の新陳代謝をあげる効果があります。したがって、ダイエットとデトックス(解毒)にも効果が期待できるのです。

■セリ
ビタミンAやB群、鉄分やカリウムが豊富。美肌効果に貧血予防、むくみをとってくれる効果があります。

■ナズナ
利尿作用があるのでむくみがとれます。また、解熱作用もあります。

■ゴギョウ(御形・ハハコグサ)
胃腸などの内臓を健康にし、咳を沈める働きがあるとされています。

■ハコベラ(ハコベ)
ミネラルが多いので、昔から薬草として重宝されています。

■ホトケノザ(仏の座・コオニタビラコ)
胃腸などを整える作用と高血圧に効果があると言われています。

■スズナ(カブ)・スズシロ(大根)
消化を助ける作用のあるジアスターゼという成分が含まれています。

このように胃腸と整えたりむくみ解消に効果があるので、七草をお粥で食べるのはダイエットにも最適です。

▼七草粥の基本の作り方と七草の由来をさらに詳しく!
七草粥の由来と春の七草
七草粥の作り方・楽しみ方
七草がゆの簡単レシピ

食べものの栄養素はそのほとんどが小腸で吸収されています。胃腸を健康にしておかないと、せっかく食べたビタミンやミネラルがきちんと代謝しなくなってしまうことに。消化の良いお粥で胃腸の調子を整えることは、栄養素をきちんと吸収する意味でも大切なのです。

そして、七草の他に効果が期待できる具材としてかぼちゃと小豆がオススメ。

かぼちゃは代謝を促進するビタミンB群、美肌効果のあるカロチンや便秘に効果のある食物繊維が豊富。小豆にも同じくビタミンB群と食物繊維が豊富です。
 

簡単で美味しい「あんかけ七草粥」のレシピ

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あんかけにすることでボリューム感が出るのに、低カロリー。野菜だけのお粥も美味しく仕上がります!
前述のとおり、お粥の正式な作り方は、生米を土鍋でゆっくりと炊き上げる「炊き粥」ですが、毎食のようにお粥を食べるお粥ダイエットの場合、時間がかかるのは大変!という人も多いはず。

なので、今回は、本式ではありませんが、炊き上がったご飯から手軽にできる「入れ粥」をメインにレシピと作り方を紹介します。

まず、1つめのお粥のポイントは「あんかけ」です。

あんかけは、低カロリーで満腹感もあって味にメリハリが出ます。だしの旨みも効いているので食べやすく、小さい子供と一緒に食べる時にもぴったりです。

■材料(2人分) 1人前で約150kcal
冷ご飯……1カップ分
水……3カップ(600cc)
七草セット……1パック(好みの量)※ない場合は、カブや大根を。

<あんかけの材料>
だし……1カップ
みりん……大さじ1.5
砂糖……小さじ1
醤油……大さじ2
片栗粉…… 大さじ1(同量の水で溶く)

■作り方
1.冷ご飯と水を鍋に入れて火にかけ、沸騰後弱火で10分煮こみます。
2.七草セットは洗って細かく刻んでおきます。
3.お粥を煮ている間に、別の鍋であんかけを作ります。材料をすべて合わせ、かき混ぜながら沸騰してとろみがつくまで煮ます。
4.沸騰して10分煮こんだお粥に2の刻んだ七草を混ぜ、もうひと煮たちさせます。
5.器に4の七草入りの粥を盛り付けて、3のあんをかけて出来上がりです。

これではボリュームが足りない家族がいる場合は、小さく切って焼いたお餅を入れるのも良いですね。
 

むくみがとれて代謝アップ「かぼちゃとあずきのいとこ粥」のレシピ

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小豆もかぼちゃも女性に嬉しい栄養素がいっぱい。シンプルな美味しさでオススメ!
2つ目のオススメは、かぼちゃと小豆を使ったほっくり甘いがクセになりそうなお粥です。こちらも食べ応えのわりには低カロリーで、お腹がスッキリする効果も期待できますよ。

本来小豆のお粥もゆっくりと煮込んで作るのですが、ここでは手軽なゆで小豆と炊き上げたご飯を使う作り方をご紹介します。

■材料(2人分)1人前で約200kcal
ご飯……1カップ分
水……3カップ(600cc)
かぼちゃ……60g(煮物大2切れ)
ゆで小豆(市販の缶詰など)……大さじ2
塩……ひとつまみ
白ごま・黒ごま……適宜

■作り方
1.かぼちゃは1センチ角に切ります。
2.冷ご飯と水をかぼちゃを鍋に入れて火にかけ、沸騰後弱火で10分煮こみます。
3.ゆで小豆と塩を加えて混ぜ、ひと煮たちさせます。
4.器に盛り付けて、お好みでごまをかけて出来上がりです。
 

おかゆダイエットのやり方まとめ

・少ないご飯でも満足感が得やすい、お粥の「置き換えダイエット」
・温度や柔らかさはお好みでOKですが、「米の量には注意」
・食べ合わせる具材はデトックス効果の高い「七草、かぼちゃ、小豆」

・入れ粥ならば簡単に作れて米の分量を把握しやすい

いかがでしたか? お粥ダイエットを本格的に始めたい人はもちろん、ちょっとカロリーオーバーが気になったときに、胃腸を休める意味でもお粥はぴったり。ふだんの食事に上手に取り入れて美味しいダイエットを続けてみてくださいね!

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ダイエットは個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して体調不良を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮したうえで、正しい方法でおこなってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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