見て美味しい! ポルトガル料理図鑑
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過度すぎない丁寧なサービスも日本人好み |
どこか懐かしさが漂い、毎日食べても飽きないポルトガル料理。オリーブオイルやガーリックをよく使い、スパイスやハーブで味に奥行きを与えます。素材の持ち味を活かして味付けはごくシンプルに。ヨーロッパ随一の米消費国なので、米を使った料理が多いのも特長です。レストランでは、前菜・(スープ)・メイン・デザートを頼むのが一般的。それでは数あるポルトガル料理から実際にガイドが食べたものをいくつか紹介しましょう。
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前菜(Entrada) |
オリーブやパンなどおつまみ感覚の前菜は頼まなくても出てくることも多いが、食べなければお金はかからない。【左】チーズ(Queijo/ケージョ)や生ハム(Presunto/プレズント)も定番。【右】チョリソー入りのパン(Pão)、干しだらのコロッケ(Pasteis de Bacalhau/パスティス・デ・バカリャウ)など |
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スープ(Sopa) |
前菜がわりにスープを頼むことも多く、その種類は多彩。【左】カルド・ヴェルデ(Caldo Verde)。チリメンキャベツの千切りに玉ねぎとじゃがいもを加えたスープ。ガーリックの香りが食欲をそそる。【右】アソルダ・アレンテジャーナ(Açorda Alentejana)。アレンテージョ地方のニンニクスープ。コリアンダーとパン、通常はポーチドエッグが入る。写真は魚介類も加えモダンにアレンジしたもの |
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メイン(Principal) |
一番有名な食材といえば、バカリャウ(干しダラ)。365種類ものレシピがあるといわれるほど、ポルトガル人の大好物。【左】バカリャウ・コン・ナッタス(Bacalhau com Natas)。上品なコクのある干しダラのクリームグラタン。【右】バカリャウ・ア・ブラース(Bacalhau á Bras)。干しダラに玉ねぎと千切りのじゃがいもを合わせて卵でとじたもので、バカリャウの代表的料理のひとつ |
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【左】アロース・デ・マリスコ(Arroz de Marisco)。シーフードのおじや(リゾット)。魚介類のダシをたっぷり吸い込んだお米は柔らかな口当たり。【右】アメイジョア ブリャオン・パト(Amêijoas a Bulhão Pato)。シンプルなあさりのニンニク炒めをレモンとコリアンダーで風味付け。コリアンダーもポルトガル料理でよく使われる食材だが、アジア料理とはひと味違うので苦手な人も試す価値アリ |
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【左】サルディーニャス・アサーダス(Sardinha Assadas)イワシの炭火焼き。脂ののったイワシは豊かな薫香をまとい、フワリとした食感で何匹でも食べられる。お好みでレモンを絞って。【右】ルーラシュ・レシアーダス(Lulas Recheadas)イカの詰め物。中に野菜などたっぷり具を入れたイカをトマトソースでイタリアン風に |
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シンプルなグリルもよいが、ポルトガルらしい肉料理もぜひ。【左】カルネ・デ・ポルコ・ア・アレンテジャーナ(Carne de Porco à Alentejana)アレンテージョ風豚肉とあさりのソテー。豚肉とあさりは相性抜群。ハーブが豊かな風味を醸し、しっかりした味わいに。【右】アロース・デ・パット(Arroz de Pato)。鴨ごはん。チャーハンのようで、どこか和テイストも感じる。この味にはまる日本人が続出! |
次のページでは、ポルトガル流ナイトライフ「ファド」をご紹介。