世界遺産/未来の世界遺産

未来の世界遺産6 生死の境・聖地ベナレス(2ページ目)

三島由紀夫、遠藤周作、沢木耕太郎はじめ世界中の作家に影響を与えた生と死の街ベナレス(バラナシ)。旅人に「世界でもっとも衝撃的だった場所は?」と尋ねると必ず1位にあがるインドの永遠の聖地へご案内!

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

女神ガンガーの降臨伝説

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ガンガーと少女
聖なる大河ガンガーと少女。©牧哲雄


ヒンドゥー教3最高神のひとつヴィシュヌの足指より流れる女神ガンガーは川となって天界を巡り、世界を美しいままに浄化していた。

一方地上では、仙人カビラに馬を盗まれたと思ったサガラ王が、6万人の息子たちに命じてカビラから馬を取り戻すよう命じる。地下深くにカビラを見つけた息子たちだが、カビラは目から炎を出して全員を焼き殺してしまう。

サガラの孫アンシュマットは6万の魂が浄化されていないことに心を痛め、遺灰を探し求めてついに地中に発見する。アンシュマットの孫にあたるバギーラタはその遺志を継ぎ、ガンガーなら魂たちを鎮められると修行を行い、神に嘆願する。これを見た最高神ブラフマンはガンガーの地上への降臨を認めたが、ガンガーの水流が大地を破壊してしまう恐れから、もうひとりの最高神シヴァに大地が割れないよう頼むことになる。

シヴァは天から降り注ぐガンガーの流れをヒマラヤの聖山カイラス(カイラーサ)に座して頭で受け止める。頭に落ちた川の流れは髪をつたって地上に流れ、その流れは6万の魂に触れるとたちまちこれを浄化した。

こうしてガンガーはガンジス川として地上を流れ、人々の魂を救済するようになる。

※以上の伝説には別説もあります。

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