バガンをぶらぶら街歩き

スーラーマニ寺院とダマヤッズィカ・パゴダ

手前はスーラーマニ寺院、右奥がダマヤッズィカ・パゴダ。前者がインド北部のヒンドゥー寺院そっくりなのに対して、後者はスリランカのストゥーパを彷彿させる。インド・スリランカの仏教美術はこうしてミャンマーで花開いた

バガンでおもしろいのはなんと言っても街歩き。

少年僧
少年僧たち。男子は生涯二度、僧門に入らなければならない。※写真はクリックで拡大。
というか、パゴダは観光名所というより、いまだ人々が祈りをささげる聖地。生きている遺跡なので、どこへ行ってもその空気は荘厳で限りなく純粋だ。自転車や馬車が借りられるので、こんな場所では自由気ままにのんびり街を散策しよう。

たとえばパゴダ。靴やストッキング、靴下を脱ぎ、裸足で上がると、そこには見事な仏像が奉られている。人々が祈る姿は真剣そのもの。それはそうだ。彼等にとっては本物の神様だから。透明な空気感がとても心地よい。

なかにはシュエサンドー・パゴダやブーパヤ・パゴダような、ピラミッドを思わせる巨大なパゴダもある。こんなパゴダには、夕陽の時間に人々が集まってくる。目的は、もちろんサンセット。世界のどこに行っても、人間は夕陽を愛するものらしい。人々の祈りの中で、太陽はエーヤワディー川のはるか向こうに沈んでいく。

スーラーマニ寺院
スーラーマニ寺院。寺院には巨大な仏像が収められている。写真のように、バガンでは馬車がタクシー代わりに使われている。※写真はクリックで拡大。
治安がいいので夜の散歩も安全安心。夜の街をプラプラ歩いていると、様々な人に声をかけられる。たとえばBBCなどのラジオ放送で英語を学んでいる学生。ミャンマーはインターネットも制限されているほど、海外の情報規制が厳しい軍事国家。学生たちは国際放送で情報を得ている。と言っても、深刻な話はあまりない。気があうと、おいしいジュースをおごってくれたり。彼の年収は、私の年収の数十分の1に満たないのに。

バガンのパゴダは生きている。僧たちはそこで修行し、人々は祈り、新たなパゴダを建設し、次の世代へ同じサイクルを伝えていく。

幸福ってなんだろう?
そんな疑問を生涯持つことのない人々が、ここにいる。


 

シュエサンドー・パゴダの夕景
シュエサンドー・パゴダから見た夕景。※写真はクリックで拡大。
【未来の世界遺産・基本データ】
名称:バガン遺跡地域と建造物群
Bagan Archaeological Area and Monuments
国名:ミャンマー連邦
暫定リスト登録年と登録:1996年、文化遺産(i)(ii)(iii)(iv)(v)(vi)
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