ビオチンを多く含む食材
卵は、食べ方によってビオチンが摂れたり、奪われたりします |
腸内環境の改善は、他の記事を参考にしていただくことにして、ビオチンが豊富な食材を紹介します。
レバー・卵黄・豆類・ナッツに豊富に含まれています。
食品中ではタンパク質と結合した状態で存在しているため、調理をしても比較的壊れにくい栄養素です。水溶性ビタミンのため、水によって流出することもありますが、他の水溶性ビタミンよりは安定性が高いといえます。
このタンパク質と結合したビオチンは、小腸の中でタンパク質が分解されたり酵素作用によって放出され、吸収されます。
ただ、生の卵白中の糖タンパク質(アビジン)は、ビオチンと強く結び付いて吸収できなくなってしまうので、長期にわたって大量の生卵白を摂っているとビオチンが不足することがあります。卵白を過熱してしまえば、ビオチンと結合する心配もなくなるので、身体作りのために卵白を沢山食べるような場合は、加熱して食べるようにしたいですね。
サプリとしてのビオチン
一日のビオチン摂取基準(2~40代成人)男性 | 女性 | 妊娠期 | |
目安量 | 45μg | 45μg | 47μg |
上限量 | - - | - - | - - |
平均摂取量 |
(日本人の栄養摂取基準2005・平成18年国民・健康栄養調査より抜粋)
国民健康・栄養調査の調査項目には入っていませんが、食事から平均45.1μg/日摂取しているという報告があります。ということは、平均的な生活であれば不足症の心配はないようです。
ただ、不足症の部分でも書きましたが、粉ミルクだけを摂っている赤ちゃんは、ビオチン不足になる可能性があり、それが原因の病気を引き起こす危険性が心配されているので、どうしても母乳が難しい場合はビオチン不足に対する注意をしておきましょう。ちなみに、ビオチンは安全性が高い栄養素なので、妊娠中・授乳中や小児がサプリメントを利用しても、問題はなさそうです。
ビオチンを単体で摂る必要性は低いですが、肌荒れや疲れが気になる方は、他のビタミンB群と一緒に摂ってみるのがおすすめです。