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フランス語でのお天気表現……基本・おもしろ言い回しを紹介

日本でも、フランスでも、無難な会話は天気のお話から。フランス語での基本的なお天気の言い回し、ちょっと変わったおもしろ表現などしっかりマスターして、会話に彩りをもたせましょう。ぜひ参考にしてみてくださいね。

越智 三起子

執筆者:越智 三起子

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フランス語でのお天気表現

フランス語でのお天気表現

フランス語でのお天気表現

日本でもフランスでも、お天気は、会話の始まりには欠かせない話題です。フランス語での基本的なお天気の言い回し、ちょっと変わったおもしろ表現などしっかりマスターして、会話に彩りをもたせましょう。

すでに基本形をマスターされている方は、最後に紹介する「おもしろ言い回し編」もチェックしてみてくださいね。
 
<目次>
 

基本形をマスターしよう!

meteo
会話の始まりはお天気の話題で。
まずは、お天気表現には欠かせないIl fait(イル フェ)+ 形容詞を使った表現からマスターしましょう。Ilはimperssonel(非人称)の主語、faitは記事『のだめに続け!フラ語カンタービレ』でもとりあげた動詞faire(フェ-ル)が活用したものです。
 
  • Il fait beau.(イル フェ ボ/天気がいい。)
  • Il fait mauvais.(イル フェ モーヴェ/天気が悪い。)
  • Il fait frais. (イル フェ フレ/涼しい。)
  • Il fait bon. (イル フェ ボン/気持ちがいい。) 
  • Il fait sec. (イル フェ セック/乾燥している。)
  • Il fait nuageux. (イル フェ ニュアジュー/曇っている。)
  • Il fait doux.(イル フェ ドゥ/穏やかな天気。)
  • Il fait lourd.(イル フェ ルール/うっとおしい天気。)
  • Il fait étouffant.(イル フェ エトゥファン/むしむしする/息苦しい天気。)
  • Il fait humide.(イル フェ ユミッド/湿度が高い。)
これらの表現は、Il fait chaud.(イル フェ ショ/暑い。)、Il fait froid.(イル フェ フロワ/寒い。)と寒暖について述べたり、Il fait chaud et humide.(イル フェ ショ エ ユミッド/むし暑い。)のように、いくつかの単語を組み合わせて使うこともできます。さらに、無冠詞の名詞と組み合わせてIl fait jour.(イル フェ ジュール/日が出て明るい。) Il fait nuit.(イル フェ ニュイ/日が暮れて暗い。)などの言い回しも可能です。
 

今日の天気には、何が「ある」?

neige
雪のパリ
Il faitの表現をマスターしたら、今度は、Il y a(イリア/~がある)を使った表現にチャレンジしましょう。
  • Il y a du vent. (イリア デュ ヴァン/ 風がある。)  
  • Il y a une averse.(イリア ユナヴェルス/にわか雨だ。)
  • Il y a des nuages. (イリア デ ニュア-ジュ/雲がでている。)
  • Il y a des orages. (イリア デゾラージュ/雷雨だ。)
  • Il y a une tempête.(イリア ユヌ タンペート/嵐だ。)
  • Il y a du soleil. (イリア デュ ソレイユ/太陽がでている。)

上記のように「Il y a」を使った表現は、多くの場合、冠詞+名詞の部分を先ほどのIl faitにくっつけて使うこともできますので、「できるだけ覚えるのは少なく!」という節約派の方はそちらで覚えておくのも一つの作戦です。
 

基本動詞もいくつかマスターしておこう!

例えば、「雨や雪が降る」と言いたいとき、これまで覚えた表現を使って、Il y a de la pluie. (イリア ドゥ ラ プリュイ/雨が降っている)、Il y a de la neige. (イリア ドゥ ラ ネージュ/雪が降っている)ということも可能ですが、どうせなら動詞も覚えておきたいところです。非人称のIlと組み合わせた活用を1パターン、原形と共に覚えておけばたいていの場合は大丈夫ですので、いくつかリストアップしてみましょう。
 
  • Il pleut. (イル プル/ 雨が降る。)
  • Il neige.(イル ネージュ/雪が降る。)
  • Il grêle. (イル グレル/ひょうが降る。)
  • Il tonne. (イル トヌ/雷が鳴る。)
上にあげた4つの動詞の原形は、pleuvoir(プルヴワール)、neiger(ネジェ)、grêler(グレレ)、tonner(トネ)です。これらの原形を、近い未来を表すIl va(イル ヴァ)と組み合わせれば、Il va pleuvoir. (雨が降るだろう。)という風に未来のことが言えますので、あわせて覚えておくと便利ですね。また、未来形ではありませんが、Le ciel est dégagé.(ル シエル エ デガジェ/晴れている。)という言い回しも、頻繁に使われるものですから、しっかり覚えておきましょう。
 

動物名を使って天気を表現しよう!

pluie
フランス語の世界でも、ブタはともかく住みにくい?
フランス語で、Quel temps fait-il ?(ケル タン フェティル?/天気はどう?)とか、Que dit la météo ?(ク ディ ラ メテオ?/天気予報ではどう?)と聞かれ、基本パターンで、すでにバッチリ答えられる方は、Il fait un temps de chien.(イル フェ アン タン ドゥ シアン)、 Il fait un temps de cochon.(イル フェ アン タン ドゥ コション)のようなおもしろ口語表現を覚えて遊んでみるのもいいかもしれません。

実生活はともかく、フランス語の表現では、とかく冷遇されがちなchien(シアン/犬)やcochon(コション/ブタ)。de chiende cochonとくれば、「ひどい」、「嫌な」という意味になります。つまり、un temps de chien、un temps de cochonといえば、雨、風ともにひどい「嫌な天気」という意味。

さらに、「きびしい寒さ」を表すのにもfroid de chien(フロワ ドゥ シアン)という表現が使われます。他にもchienではなく、寒さの表現としては有名なcanard (カナール/あひる)やloup(ル/オオカミ)バージョンもあり、フランス語のお天気表現では動物たちの活躍ぶりがうかがえます。
 

フランスの空からは何でもかんでも降り放題!?

pluie
空からいろいろなものが降ってくる様子を描いた絵画
こぬか雨に、涙雨、篠つく雨に、通り雨。日本語で雨を表す言葉の多さといえば、ひょっとしたら世界一じゃないかと思うくらいですが、フランス語も負けてはおりません。以下のリストは、すべてフランス語で「どしゃぶり」を意味する表現ですが、強烈なメタファーで、私たちを楽しませてくれます。
  • Il pleut des cordes. (綱が降る。)
  • Il pleut à torrents.(滝のように降る。)
  • Il pleut à (pleins) seaux.(バケツをひっくりかえしたように降る。)
  • Il pleut des hallebardes.(矛槍が降る。)
  • Il pleut comme vache qui pisse.(おしっこをする牛みたいに降る。)

これだけ降れば、まさにエイリアンの地球襲撃!parapluie(パラプリュイ/傘)までもが武器に思えてくるから不思議です。今回のテーマである「お天気」、parler de la pluie et du beau temps(お天気の話をする)というフランス語は、「くだらない話をする」という意味でもありますが、いかがでしたでしょうか?

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