テレワークの普及により、オフィスでメンバー全員が集合したり、客先を訪問したりする機会が減りました。対面して話す代わりに増えたのが、文字によるコミュニケーションです。メールのほか、チャットやLINEを取り入れる職場もあります。いずれのツールを使うにせよ、どのように書けばよいのか悩むことがあるでしょう。
 
ビジネスシーンでは正しい言葉遣いで、敬語を用いて、あらたまった文章を書きます。それは当然のことですが、だからといって四角四面に堅苦しい文章を書くと、人柄や感情が伝わりにくく、冷たい印象を与えてしまうこともあります。

そのようなときは、たとえば「(笑)」や「w」、 「^_^」(顔文字)などをつけると、やわらかい印象を与えることができますね。
 

「(笑)」「w」 「^_^」の意味はなんだろう

 念のために「(笑)」「w」 「^_^」が何を表すのかについて確認します。

3つのうち、「(笑)」や「^_^」は書いたことがある、または送られてきたメールで見かけたことがある、という人が多いのではないでしょうか。「(笑)」は文字通り「笑い」ということです。「^_^」は顔文字で、笑顔を表しています。ちなみに顔文字には、ほかの感情を表すものもあります。
 
「w」は「笑い」という意味です。「w」を重ねて「www」と書く人もいます。「w」はネット用語としてインターネット上の書き込みで見かけることがありますが、一般的になじみが薄く、意味を知らない人もいるようです。
 
では、ビジネスシーンで「(笑)」や「w」 「^_^」は使ってもよいのでしょうか。

筆者は「絶対に使わないで」という「べき論」でなく、使い分けを提案します。使い分けは、誰とやりとりするかで判断します。社内でやりとりするか、それとも社外の人とやりとりするかを基準に考えます。
 

正式な社外メールには「(笑)」「w」 「^_^」を使わない

正式な社外メールには「(笑)」「w」 「^_^」のいずれも使いません。ビジネスメールは会社や組織の代表として送る意思表示であり、証拠に残るからです。したがって、いつ、誰が読んでも問題がないようにしてください。
 
次の文例をご覧ください。取引先から値下げ要求があり、返信で断るとします。

<NG文例>
本当は値下げしたいのですが(笑)
今回ばかりはお役に立てず申し訳ございませんwww
またの機会にお願いします^_^

1文目は「本当は値下げしたいのですが(笑)」と余韻を残す文末で終わり、「値下げできない」という肝心の結論が抜けています。言いにくいことだし、言い切らなくてもわかってくれるだろうと読み手に期待しているわけです。
 
しかし読み手がもっとも知りたいのは結論であり、さらに与える印象も問題です。これを読んだ取引先は、「ふざけている」「自分を軽くみているのでは」と不快になるのではないでしょうか。
 
書き換えると次のようになります。

<正しい文例>
お役に立ちたい気持ちは山々ですが、値引きはいたしかねます。
申し訳ございませんが、ぜひまたの機会のお声がけくだされば幸いです。

 このように文章だけでも、役に立ちたいという気持ちを伝えることができます。そのうえで誤解が生じないよう、できないことはできないとはっきりと伝えなければなりません。
 

社内メールは自由度が高い

社外メールに比べて自由度が高いのは社内メールです。仕事を楽しくするために、または業界や社風、上司の方針などによって許容範囲である場合は、「(笑)」や「w」、 「^_^」を使ってもよいでしょう。
 
ただし、これらを使いすぎると、うるさく感じる人もいます。そこで1回のやりとりにつき、2つまでにするなど上限を決めてみてください。多用しないのがポイントです。
 

相手のメールをよく観察しよう

先ほど、正式な社外メールには使わないとしましたが、例外もあります。というのは気の置けない仲間のような取引先やお客様に送るときです。懇意な間柄の人が「(笑)」「w」「^_^」を書いてきた場合には、こちらも同じように書くと親近感が湧く場合があるので、ケースバイケースで判断しましょう。
 
お互いが気持ちよくやりとりするためには、相手が社外の人であろうと社内の人であろうと、相手のメールをよく観察してください。文章には個性があり、十人十色です。「ミラー返信」と名づけたのですが、相手に合わせて鏡のごとく書き方を真似るのも作戦のうちです。
 
というのは、「(笑)」「w」「^_^」を書いてくる人には、こちらが書いたとしても不自然な印象を与えませんが、まったく書かない人に対して、こちらが毎回のように書くと、プロ意識のなさや違和感を与えかねません。たった一つ書いただけで自分の評価を下げてはもったいないことですので、相手のメールをよく観察してください。
 

チャットやLINEで気をつけたいこと

チャットやLINEは、短文でスピーディーなやりとりができます。メールのように「〇〇様」「いつもお世話になっております」といった宛名や挨拶文は省くのが普通ですし、スタンプやマークをつけると楽しいものです。

その分、くだけた表現になりやすく、「(笑)」「w」「^_^」を使うことに抵抗がなくなるかもしれません。とくに社外の方や目上の人へチャットやLINEを送るときは、「(笑)」「w」「^_^」を使う必要があるのか、いまいちど考えてみてください。メールと同じく、ビジネスライクな書き方を心がけるとよいでしょう。

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