マーケティング

ヒット商品で振り返る2020年下半期、TOP10をマーケの専門家が番付!(2ページ目)

2020年も残すところ後わずか。今年は何といっても新型コロナウイルスの影響で、ビジネスが大転換期を迎えた1年でした。下半期に売れた商品は何だったのでしょうか? 経営コンサルティング企業の代表で多くの企業のマーケティング事例を見てきた安部徹也がランキング形式でお届けしていきます。

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

第7位:Shupatto コンパクトバッグ

Shupatto コンパクトバッグ

Shupatto コンパクトバッグ

第7位は「Shupatto コンパクトバッグ」です。2020年7月1日からプラスチックごみの削減を目指して店頭でのレジ袋有料化がスタートしました。レジ袋はそれまで無料だったものが大きさに応じて3円から5円程度で販売されることによって、環境省の調査によれば店頭でのレジ袋辞退率は72%に達し、94%の人がマイバッグを持参しているそうです。

このようなレジ袋有料化の影響もあり爆発的に売れたエコバッグが、Shupatto コンパクトバッグ。そのヒットの要因は、簡単にたためてコンパクトに収納できるポイントにあります。特にレジ袋の有料化以降、エコバッグのニーズが高まりましたが、折りたたみが面倒だという不満を持つ利用者が多く存在しました。そこで、試行錯誤をしながらたたみやすいバッグの開発に取り組みでき上がった商品が、Shupatto コンパクトバッグだったのです。

Shupatto コンパクトバッグは両端を引っ張ると一気に帯状になり、それをクルクルと丸めるだけで誰でも簡単に小さく折りたたむことができます。この簡単さが消費者の心をつかみ、エコバックとしては異例の累計出荷700万個を突破するヒット商品となりました。
 

第6位:格安PCR検査

PCR検査イメージ

PCR検査イメージ

第6位は「格安PCR検査」です。新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中、PCR検査に対するニーズが高まっています。一方で公的なPCR検査は手軽に受けられるものではなく、検査料も数万円することから、受けたくても受けられない人が多くいます。そこで登場したのが格安のPCR検査です。

格安PCR検査は事前にWeb予約し、当日検査センターで唾液を検体として提出するだけ。時間にしてものの5分程度。翌日にはメールで結果が届くシステムです。料金は税込で3190円。最近では1980円のPCR検査センターもオープンして多くの人が殺到しています。

検査を受ける人達は、地方出張などビジネス上必要であったり、プライベートで帰省や友人との会食をする前にコロナにかかってないかを確認したり、事情はさまざまです。新型コロナウィルス感染症がなかなか収束しない中、この格安PCR検査へのニーズはまだまだ拡大していきそうです。
 

第5位:ドラマ『半沢直樹』

日曜劇場『半沢直樹』(画像はドラマ公式ホームページより)

日曜劇場『半沢直樹』(画像はドラマ公式ホームページより)

第5位はテレビドラマ『半沢直樹』です。このドラマは言わずと知れた平成の時代に最もヒットしたドラマの続編。前作では最終回に42.2%というとてつもない記録を打ち立てた怪物番組です。今回もメインキャストはそのまま、魅力的な俳優陣を追加し、手に汗握るストーリーで多くの視聴者を魅了しました。

前作から7年という長いブランクがありましたが、人気は衰えることなく、初回の視聴率22%から始まり、放送された回はすべて20%を超え、最終回には平均世帯視聴率32.7%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を達成。30%の大台を突破したドラマは2013年の前作以来で令和No.1ヒットとなりました。

今回も前回の「やられたらやり返す、倍返しだ」に負けず劣らず巷でブレークするフレーズや演技のオンパレードで、『半沢直樹』から『顔芸/恩返し』が流行語大賞にノミネートされるなど社会現象となりました。

>次のページでは4位から2位まで発表します!どうぞ次ページへお進み下さい!
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