レッド90周年、オールド70周年、ローヤル60周年
サントリーオールド
2019年は前回記事で語ったように5大ウイスキーをブレンドした「ワールドウイスキー碧Ao」の誕生という大きな話題があった。もうすぐ2020年。来年はどんな年になるのだろうか。
今回はわたしが飲みつづけて欲しいな、と願っているウイスキーをいくつかご紹介する。まだ飲んだことがない、最近ご無沙汰で飲んでいない、というウイスキーがあったならば是非お試しいただきたい。
1980年代、わたしがまだヤングだった頃までのスター的存在だった「サントリーオールド」(700ml・43%・¥1,880税別希望小売価格/以下同)は2020年に発売70周年、また「オールド」の上をいくプレミアムウイスキー的存在だった「サントリーローヤル」(700ml・43%・¥3,360)は発売60周年を迎える。
サントリーローヤル
2製品ともいまでは語られることは少なくなったが、上質な味わいは健在である。年配者の方はあらためて味わいを堪能しながら、日本のウイスキーが大きく伸張していった時代を想い起こしていただきたい。ヤングたちにはこれを機に、かつて豊かなウイスキーシーンを創出したブランドの味わいを知っていただきたい。温故知新。新たな発見があるかもしれないし、若い世代がこういったブランドをいま飲むことは、案外、格好いいような気がする。
サントリーレッド
もうひとつ、家庭用の晩酌ウイスキーとしていまなお根強い人気を誇っている「サントリーウイスキーレッド」(640ml・39%・¥884)は、前身の国産ウイスキー第2号「赤札」発売からなんと90周年(リニューアルされ「レッド」となったのは1964年)となる。これはね、発売91年目となる国産第1号「ホワイト」と同様、大衆ウイスキーの鏡(かがみ)ではなかろうか。
知多、ティーチャーズ、ジムビーム、メーカーズマーク
サントリーウイスキー知多
さて、「角ハイボール」はすでにナショナルドリンクとして、夜の街にしっかりと定着している。大概の料理と合うから安心、安定の酒である。ソーダ水で割るハイボールスタイルは今後も愛されつづけるであろう。
ハイボールで他におすすめは、やはり“そそる美味しさのキレイなウイスキー”「知多」(700ml・43%・¥3,800)となる。『ウイスキー知多UMAMI評価/そそる美味』の記事をお読みいただきたいのだが、ハイボールでの味わいはダシの旨味にも似た香味特性があり、食中酒として最高のウイスキーのひとつといえよう。
ティーチャーズ
スモーキーな味わいを好む人にはスコッチのブレンデッド「ティーチャーズハイランドクリーム」(700ml・40%・¥1,270)がいい。ハイボールのグラスから立ち昇る軽快なタッチの心地よい燻香、味わいには麦芽由来の甘さと、ほのかにフルーティーさも感じられ、食中酒としても楽しめる。
メーカーズマーク
同じバーボンでも、なめらかでしなやかな甘みを抱いた「メーカーズマーク」(700ml・45%・¥2,800)はちょっとプレミアム感があって、ロックでじっくり味わいたい。でも軽快なハイボールスタイルも美味しい。
さて、いろいろなブランド名を登場させた。まだ試していないウイスキーがあったなら、是非飲んでみていただきたい。2020年もウイスキーをよろしく。
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