埼玉の観光・旅行

秩父三社巡りで開運!日帰りで参拝できるルートも紹介

埼玉県秩父地方に古くから鎮座する宝登山神社、秩父神社、三峯神社を総称して秩父三社といいます。パワースポットとしても人気を集める三社それぞれの歴史やご利益、注目すべきポイントをお伝えします。日帰りでコンプリートするとなると意外と忙しくなってしまう秩父三社巡りですが、参拝のスムーズなモデルルートもあわせてご紹介!魅力の尽きない神社を巡れば、リフレッシュできること間違いなし。休日のお出かけにいかがでしょう。

執筆者:All About 編集部

秩父三社とは

秩父三社とは、埼玉県秩父地方に古くから鎮座する宝登山神社、秩父神社、三峯神社の総称で、パワースポットとしても人気を得ています。関東近郊からなら日帰り旅行で訪れるもよし、ゆっくり一泊旅行を計画してもよし。三社それぞれの歴史やご利益、注目すべきポイントと共に、三社を巡って参拝する際のモデルルートもご紹介します。

  【目次】  

宝登山神社:『日本書紀』に登場する古の神社

宝の山に登るという縁起の良さから、年間百万人が訪れる宝登山神社(読み方:ほどさんじんじゃ)。新年には例年約5万人が初詣につめかけ、露店も並んで賑わいます。正月三が日の午後は、待ち時間が2時間をはるかに超えてしまうほどだとか。

長瀞駅から歩いて行ける立地
長瀞駅からのアクセスが良く、西に数百メートル進んだところで、一の鳥居が見えてきます。春には薄紅色に染まる桜並木の参道を約500メートル歩くと宝登山の山麓です。山肌に接するように建つ二の鳥居の下で直角に曲がり、数十段の石段を登って境内に入ると、その正面が本殿です。
宝登山神社の本殿

宝登山神社の本殿(※出典:宝登山神社の参拝!ご利益やお守り・御朱印、アクセス


向拝を飾る5頭の竜
参拝を済ませ視線を上げると、本殿正面の向拝を飾る5頭の竜の迫力に目を奪われます。これは江戸時代の末期から熊谷市で活躍した彫刻師・飯田岩次郎の代表作。正面だけではなく、本殿をとりかこむ欄間には様々な装飾が施されており、中国の儒教書『二十四孝』で伝えられる偉人の姿も鮮やかな彩りで表現されています。
本殿正面の向拝を飾る5頭の竜の彫刻

本殿正面の向拝を飾る5頭の竜の彫刻(※出典:宝登山神社の参拝!ご利益やお守り・御朱印、アクセス

日本武尊と山犬伝説
宝登山神社は『日本書紀』に登場するほど長い歴史を持ちます。西暦110年頃、東征のために宝登山を訪れるも、山火事に見舞われてしまった日本武尊を、突如として現れた二匹の犬が救います。犬たちは神の使いと信じられ、「火止山」とも呼ばれるようになった山の麓に宝登山神社の社殿が建立されたと伝わります。現在の本殿は1874年に権現造りによって再建されたものです。
長瀞駅の西方に聳える伝説の山、宝登山

長瀞駅の西方に聳える伝説の山、宝登山(※出典:宝登山神社の参拝!ご利益やお守り・御朱印、アクセス


『吉祥寳守』や『縁起うちわ』、御朱印をチェック
ご祭神が神日本磐余彦尊、大山祗神、火産霊神であることや、神社創建の伝説と神社名などから、火災盗難除け、諸難除け、家内安全、商売繁盛などのご利益があるといわれています。珍しい黒いお守り『吉祥寳守』は、持つ者の宝を守り、より豊かになるよう祈願されているものです。宝が守られ、お金もちになれることでしょう。
珍しい黒いお守り『』

珍しい黒いお守り『吉祥寳守』(※出典:宝登山神社の参拝!ご利益やお守り・御朱印、アクセス

また、火伏せや金運招来にご利益があると評判の『縁起うちわ』のチェックは欠かせませんね。御朱印を頂いて、参拝の思い出にしてみるのも素敵です。
評判の『縁起うちわ』

評判の『縁起うちわ』(※出典:宝登山神社の参拝!ご利益やお守り・御朱印、アクセス

 
宝登山神社の御朱印

宝登山神社の御朱印(※出典:宝登山神社の参拝!ご利益やお守り・御朱印、アクセス


参道沿いには人気のかき氷専門店・阿左美冷蔵が!
一の鳥居と二の鳥居を結ぶ参道沿いには、長瀞で評判のかき氷専門店の阿左美冷蔵が店を構えています。夏休みシーズンには待ち時間がなんと4時間近くなることもあるほどの人気店です。宝登山の伏流水を氷池にひいて作った天然氷を使っており、柔らかくてなめらかな口当りとユニークなメニューが楽しめます。

▼参考情報
宝登山神社の参拝!ご利益やお守り・御朱印、アクセス
長瀞・阿佐美冷蔵 行列のできる天然かき氷のお店へ

■宝登山神社
住所:埼玉県秩父郡長瀞町長瀞1828
TEL:0494-66-0084
公式ホームページ:http://www.hodosan-jinja.or.jp/
アクセス: 秩父鉄道長瀞駅より徒歩約10分
駐車場:二の鳥居の南に祈願者・参拝者専用の無料駐車場あり。ここが満車の場合は、宝登山ロープウェイ乗場の近くの有料駐車場(約320台収容)を利用。
社務所・神札所開所時間:4月~9月8:30~17:00、10月~3月8:30~16:30
地図情報:Googleマップ

 

秩父神社:魅力多彩で「あの花」聖地巡礼にも

秩父鉄道の秩父駅から徒歩約3分という、中心市街地に鎮座する秩父神社。創建以来、知知夫国の総鎮守として地域の人々の篤い信仰を受け続けてきました。本殿を取り囲む見事な装飾や、ユネスコ無形文化遺産にも登録された秩父夜祭など、多彩な魅力を持つ神社です。また、近年はアニメ「あの花の名前を僕たちはまだ知らない」の聖地巡礼に訪れる人も多いようです。

見ごたえのある本殿装飾
本殿の壁面には、四面すべてに特徴的な装飾が施されています。本殿正面には日光東照宮の「眠り猫」を作ったと伝わる江戸時代の伝説的彫刻家・左甚五郎作の『子宝・子育ての虎』が、東壁面には鎖でつながれた青い『つなぎの龍』が刻まれており、とても迫力があり今にも動き出しそうです。『つなぎの龍』は社殿の表鬼門の位置が鎖で封じられていることから、自宅の玄関や神棚に置けば、鬼門守護のご利益を期待できるといういわれがあります。
伝説的彫刻家・左甚五郎作の『子宝・子育ての虎』

伝説的彫刻家・左甚五郎作の『子宝・子育ての虎』(※出典:秩父神社の参拝!ご利益と御朱印や水占い、秩父夜祭

 
鎖でつながれた青い『つなぎの龍』

鎖でつながれた青い『つなぎの龍』(※出典:秩父神社の参拝!ご利益と御朱印や水占い、秩父夜祭

北壁面では『北晨の梟』が首をひねっています。体は南を向いているのに、顔は180度逆の北を向き、智恵の神様である八意思兼命を見守っているとされています。学業のシンボルとして受験生に人気です。
首をひねった姿の『北晨の梟』

首をひねった姿の『北晨の梟』(※出典:秩父神社の参拝!ご利益と御朱印や水占い、秩父夜祭

西壁面の『お元気三猿』はとてもユニーク。有名な日光東照宮の「見ざる、聞かざる、言わざる」とは全く異なる表情をしており、「よく見・よく聞いて・よく話そう」という姿勢を表現しているようです。
愉快な『お元気三猿』

愉快な『お元気三猿』(※出典:秩父神社の参拝!ご利益と御朱印や水占い、秩父夜祭

徳川家康が寄進した社殿
秩父神社は、3世紀または4世紀に造営されたものと考えられています。当初の建造物は焼失し、現存する社殿は1592年に徳川家康が寄進したもの。江戸時代初期に見られる建築様式をよく留めていることなどから、埼玉県の有形文化財に指定されています。

■バラエティ豊富なグッズを楽しもう!
秩父神社のグッズはバラエティに富んでおり、ユニークなものも用意されています。『水占いみくじ』は、巻物の形になっていて、境内に引かれた武甲山の源流水に浸すと文字が浮き上がる仕様です。
水に浸すと文字が浮き上がる『水占いみくじ』

水に浸すと文字が浮き上がる『水占いみくじ』(※出典:秩父神社の参拝!ご利益と御朱印や水占い、秩父夜祭

また、恋愛成就を願う人に人気のハート型の「願い叶う」絵馬なども。どれも魅力的で迷ってしまいますね!
恋愛成就を願うハート型の「願い叶う」絵馬

恋愛成就を願うハート型の「願い叶う」絵馬(※出典:秩父神社の参拝!ご利益と御朱印や水占い、秩父夜祭

思い出作りのためには、御朱印の授与もお忘れなく!
秩父神社の御朱印

秩父神社の御朱印(※出典:秩父神社の参拝!ご利益と御朱印や水占い、秩父夜祭

■日本三大曳き山祭りの一つ『秩父夜祭』
秩父神社では、毎年12月2日、3日に国の重要無形民俗文化財と重要有形民俗文化財に指定されている「秩父夜祭」が行われます。300年を超える歴史を刻む神社の例大祭とあって、御神幸行列が神社を出発する直前の境内には初詣の時期以上の人が詰めかけます。
秩父夜祭で打ち上がる花火

秩父夜祭で打ち上がる花火(※出典:秩父神社の参拝!ご利益と御朱印や水占い、秩父夜祭


▼参考情報
秩父神社の参拝!ご利益と御朱印や水占い、秩父夜祭
秩父夜祭の見どころは?無形文化遺産に登録された祭り
芸術的な屋台装飾に酔いしれる 「秩父夜祭」
「あの花」の舞台になった秩父の聖地巡礼スポット

■秩父神社
住所:埼玉県秩父市番場町1-3
TEL:0494-22-0262
公式ホームページ:http://www.chichibu-jinja.or.jp/
アクセス:秩父鉄道の秩父駅より徒歩約3分
地図情報:Googleマップ
 

三峯神社:霧に包まれた神秘のパワースポット

年間を通して霧に包まれることが多く、神秘的な雰囲気の三峯神社(読み方:みつみねじんじゃ)。長瀞駅から徒歩圏内の宝登山神社、市街地に鎮座する秩父神社に比べればアクセスには少々の難がありますが、天空のパワースポットにはやはり長く信仰を集めてきただけの魅力があります。

■天空のパワースポット
電車で行く場合、最寄り駅である三峯口駅から西武バスで50分ほどかかります。車で行くにも「関越自動車道」の花園インターから、「皆野寄居バイパス」という有料道路を経て、1時間半ほどの道のりです。標高1102メートルという高所に位置します。
霧に包まれ、神秘的な雰囲気の三峯神社境内

霧に包まれ、神秘的な雰囲気の三峯神社境内(※出典:三峯神社 神秘的すぎる天空のパワースポットへ

■白いオオカミの伝説
境内では、あちこちでオオカミの像を見かけます。また、随身門の近くには日本武尊の銅像もまつられています。これには神社の創建伝説に、両者が登場するため。三峯神社は、日本武尊が東征の折イザナギ、イザナミの二柱の神様をおまつりしたのが始まりとされます。その際に日本武尊をこの場所に導いたのが、白いオオカミだったのだそうです。
三峯神社のお守り『氣守』にデザインされたオオカミ

三峯神社のお守り『氣守』にデザインされたオオカミ(※出典:三峯神社 神秘的すぎる天空のパワースポットへ

■気になるご利益は?
三峯神社のご利益は、まつられている二柱がイザナギ、イザナミという日本の国を生んだ夫婦の国生みの神様であることから、夫婦円満や子孫繁栄にご利益があるといわれます。また、江戸時代に火事と盗賊の多い街、江戸の庶民の間でも信仰されていたことから、火伏せと盗賊除けにもよいとされていました。

■大人気の『白』い『氣守』
三峯神社では、古くから御眷属様を御神札として一年間拝借し、一年後にお返しして、また新しい御眷属様をお借りするということが行われてきました。しかし、立地的にも毎年お参りの習慣を作るのは厳しいという人のために、その人一代に限りずっと御守りするというのが『一代御守』です。
『一代守』と『氣守』

『一代御守』と『氣守』(※出典:三峯神社 神秘的すぎる天空のパワースポットへ

『氣守』は、三峯山の霊気が染みこんだご神木の御守り。巾着袋の表には『氣』の文字、裏は神社の伝説に登場する白いオオカミの柄です。
なかでも、毎月一日にのみ授与される白い氣守は大変な人気。日本武尊を導いた白いオオカミにもちなんでいるとのことです。
白い『氣守』は大変な人気!

白い『氣守』は大変な人気!(※出典:三峯神社 神秘的すぎる天空のパワースポットへ

■宿坊『興雲閣』で一泊
神秘的な雰囲気が魅力の三峯神社ですが、交通の便がよくない場所にあるため、日帰りだと慌ただしくなってしまうのが悩みどころ。ゆっくりと参拝したい方には、境内にある宿坊『興雲閣』がオススメです。10畳と25畳の2タイプの和室があり、大浴場では、天然温泉『三峯神の湯』にゆったり浸かって一日の疲れを癒やすことができます。日帰り入浴も可能です。
宿坊『興雲閣』の男湯の大浴場

宿坊『興雲閣』の男湯の大浴場(※出典:三峯神社 神秘的すぎる天空のパワースポットへ

▼参考情報
三峯神社 神秘的すぎる天空のパワースポットへ
標高1102mのパワースポット「三峯神社」

■三峯神社
住所:埼玉県秩父市三峰298-1
TEL:0494-55-0241
公式ホームページ:http://www.mitsuminejinja.or.jp/index.htm
アクセス:西武池袋線の西武秩父駅または秩父鉄道の三峰口駅から西武バスで約50分
地図情報:Googleマップ
 

日帰りでも一泊でも!おすすめの回り方をご紹介

秩父三社を巡る際、絶対にこう回らなければならない、という順番はありません。しかし、三社は決して近いところにあるとはいえないため、どのように巡るべきか悩んでしまいますよね。モデルルートをご紹介しましょう。
 
  1. 宝登山神社
    最初に参拝するのは宝登山神社です。長瀞駅から徒歩約13分かかります。アクセスは「道中案内/宝登山神社」を参考に。
  2. 秩父神社
    宝登山神社の参拝を終え、長瀞駅から秩父鉄道・影森行で秩父駅へ向かいます。乗車時間は20分前後。秩父駅から秩父神社までは徒歩3分の近さです。「交通案内/秩父神社」で、他からのアクセス方法も確認できます。
  3. 三峯神社
    秩父駅から西武池袋線の西武秩父駅、または、秩父鉄道の三峰口駅からバスで向かいます。バスの乗車時間が50分ほどです。詳しくは「交通案内/三峯神社」をチェック!

ドライブで行く場合、東京駅出発・到着で、渋滞などを加味しないとして、移動のみで6時間弱が目安です。気軽に日帰り旅行として楽しむのもいいですが、ゆっくり一泊旅行を考えてみても素敵ですね。モデルルート通りに巡るなら、宿坊『興雲閣』での宿泊がオススメです。ゆっくり休んで旅の疲れを癒やしたら、奥宮参拝にチャレンジしてみるのはいかがでしょう。駐車場付近から一時間ほど山道を歩くため、トレッキングシューズなど相応の用意が必要になりますが、絶景にリフレッシュできるはず。
奥宮参拝

奥宮から見た雲海(※出典:三峯神社 神秘的すぎる天空のパワースポットへ


それぞれの特色を持ち、魅力の尽きない秩父三社。ご当地グルメなども楽しみながら、素敵な旅を満喫してくださいね!
 

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