一人暮らしの食費は平均いくら?
「一人暮らしだと食費はいくらぐらいかかるものなんだろう」「自炊すると食費は安くなるのかな」……。そんな一人暮らしの食費に関する疑問にお応えするべく、総務省統計局による「家計調査(2017年度版)」から一人暮らしの食費の平均を調べてみました。■単身世帯の食費平均(月額)※単位は円
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単身世帯全体 | 勤労単身世帯 | ||
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年額 | 月額 | 年額 | 月額 | |
2017 | 475788 | 39649 | 511476 | 42623 |
2016 | 477696 | 39808 | 526140 | 43845 |
2015 | 482424 | 40202 | 547176 | 45598 |
2014 | 462468 | 38539 | 532368 | 44364 |
2013 | 453972 | 37831 | 513300 | 42775 |
2012 | 452712 | 37726 | 507492 | 42291 |
2011 | 453300 | 37775 | 515160 | 42930 |
2010 | 448368 | 37364 | 526860 | 43905 |
2009 | 450864 | 37572 | 511536 | 42628 |
平均 | 461955 | 38496 | 521279 | 43440 |
2009年から2017年までの単身世帯全体の月額平均は「38496円」。また、単身世帯から働いている人を抜き出した勤労世帯の月額平均は「43440円」となり、5000円ほど高くなっています。
食費はライフスタイルによって大きく変わりやすく、節約の効果も出やすいところ。家賃や水道光熱費は大きく下げられないぶん、食費をできるだけ節約することで出費を抑える傾向があるように見えます。ただ、食費はむやみやたらと削ると、健康を害することも。平均と比べていちじるしく高ければ、節約の余地はありますが、極端に削ろうとするのは注意が必要です。
一人暮らしの食費、どんな人・どんな生活だと高くなる?
一人暮らしの食費は自炊か外食か、仕事の忙しさといったライフスタイルによっても、大きな差が出やすいです。そこで続いては「性別」「年齢」「地域」などに分けて、より詳しく一人暮らしの食費を調べてみました。■性別と年齢別・一人暮らしの食費平均(月額)※単位は円
<一人暮らし全体>
年額 | 月額 | ||
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うち外食費 | |||
~34歳 | 474960 | 39580 | 19154 |
35~59歳 | 547440 | 45620 | 16155 |
60歳~ | 443784 | 36982 | 6036 |
平均 | 488728 | 40727 | 13782 |
<男性>
年額 | 月額 | ||
---|---|---|---|
うち外食費 | |||
~34歳 | 514680 | 42890 | 22590 |
35~59歳 | 604812 | 50401 | 19953 |
60歳~ | 472440 | 39370 | 8442 |
平均 | 530644 | 44220 | 16995 |
<女性>
年額 | 月額 | ||
---|---|---|---|
うち外食費 | |||
~34歳 | 413796 | 34483 | 13858 |
35~59歳 | 447504 | 37292 | 9541 |
60歳~ | 429144 | 35762 | 4804 |
平均 | 430148 | 35846 | 9401 |
男性と女性で比べると、男性の方が月額の食費が1万円近く高くなりました。男性の方が食べる量が多いのと同時に、外食をする率が高いのではないかと推測されます。また、女性はあまり年齢での差が大きくないですが、男性は60歳以上になると外食費がぐんと下がり、全体的な食費も下がる傾向があります。
■地域別・一人暮らしの食費代平均(月額)※単位は円
食費全体 | うち外食費 | |
---|---|---|
北海道・東北 | 36769 | 7174 |
関東 | 42379 | 13573 |
北陸・東海 | 39485 | 11776 |
近畿 | 41533 | 12052 |
中国・四国 | 37924 | 8255 |
九州・沖縄 | 34023 | 7645 |
平均 | 38686 | 10079 |
「関東」「北陸・東海」「近畿」は食費が高く、「北海道・東北」「中国・四国」「九州・沖縄」が低いという二極化されました。特に外食費が顕著で、最も高い「関東」と最も低い「北海道・東北」では6000円以上もの差があります。
一人暮らしでの理想的な食費はいくら?
一人暮らしの食費平均は月額4万円前後。そのうち外食費を除いた食材費は2~3万円になります。ただし、日頃の食生活が自炊中心なのか、外食中心なのかによって、食費の使い方は変わってきます。自炊中心であれば、食材費と外食費を合わせて3万円程度、外食中心であれば、5万円程度に抑えられると、平均的な一人暮らしの食生活といえるのではないでしょうか。ただ、食事の内容は金額では見えません。できるだけ食費を節約したいと偏ったものばかり食べていては身体に良くありません。食材を買ってきて自分で作るより、ファストフードを毎日食べ続けた方が食費を安く押さえることは可能かもしれません。また、「一人暮らしなら食費は1万円以下収められる」といった情報も見かけます。でも、それが将来の自分の身体をどう作るのかを考え、単純な平均値や情報に振り回されることなく、自分の身体や心にストレスのない食事をすることを目標とした食生活をしてほしいと思います。
一人暮らしのための健康的な食費節約方法
■“できるだけ”自炊をしよう
単純に食費を減らすというのであれば、自炊よりもファストフードなどの外食やコンビニのおにぎりやパンなどを食べ続ける方が安く済むかもしれません。ただ、そういった食事は炭水化物が中心で野菜が少なく、また塩分やカロリーが高くなりすぎる傾向があり、けっして健康的な食事とは言えません。かといって、外食や惣菜で栄養バランスを考えた食事を摂ろうとすれば、とてもお金がかかります。
節約をしようとすると、食事はただお腹を満たすだけのものになりがち。でも、健康を維持するためのものでもあると考えるのなら、自炊をするのが健康的な食費節約方法のひとつです。ただ、一人分のご飯作りは食材や料理が余りやすく、手間や工夫が必要。忙しい人や料理初心者には簡単ではありません。
まずは毎食すべてを自炊しようとせず、外食や惣菜などを併用しながら、一品でも自分で用意するようにしてみてください。最初はご飯(お米)を炊くだけでもOK。そこに惣菜とカット野菜、レトルトの味噌汁を添えれば、一汁一菜の献立が完成。ファストフードやできあいのお弁当を買うよりも値段も安い上に、栄養バランスのよい食事に近づけます。
参考記事:一人暮らしの食費を節約!自炊と外食でお得なのは?
■オトク食材を使いこなそう
自炊派がより食費を抑えるには、栄養価が高いのに1年中低価格で買える食材を上手く活用するのがおすすめです。例えば、鶏胸肉や豚細切れ肉、豆腐、納豆、卵、もやし、豆苗など。これらの食材を上手く使ったレシピは以下のサイトからご覧ください。
・安い鶏むね肉が美味しく変身!また作りたくなる絶品レシピ14
・豚コマ肉でお弁当おかず!簡単レシピ8選
・節約上手で美味しい!おうちカフェを楽しむ豆腐レシピ10選
・納豆好き必見!納豆のさらにおいしい食べ方+ちょい足し15
・卵料理の基本のき!目玉焼き、ゆで卵、卵焼きのレシピ&アレンジ14
・財布の味方「もやし」を使った本当に超簡単節約レシピ16選
・使わなきゃ損!栄養満点「豆苗」でのりきる最強節約レシピ12選
■無駄なし買い物スタイルを見つける
食費の節約には日々の食材の買い物が大きなポイントになります。
毎日自炊をする人であれば、数日から1週間分程度の食材のまとめ買いがおすすめ。きちんと使い切れるのであれば、カット野菜などの小分けされたものよりも丸ごと野菜を買った方が割安。また、お店に行く回数を減らせば、手間や時間の無駄も省け、余計なものを買ってしまうこともなくなります。
一方、時間の余裕があるときだけ自炊をするという人は、その都度必要な食材を買うこまめ買いがおすすめです。生鮮野菜や生ものなど日持ちしないものを買うときは、割高でも小分けにされたものを選びましょう。一見高くついたように感じるかもしれませんが、健康的な食事が摂れているとしたら、それはけっして無駄なことではありません。
■冷凍保存をマスターしよう
食材や料理が余りがちな一人暮らしの自炊でマスターしてもらいたいのが冷凍保存のテクニックです。食材毎の冷凍保存の方法は「食材ごとの最適な冷凍保存方法まとめ-肉、野菜、ご飯、牛乳、卵など」にまとめてありますので、ぜひあわせてご覧ください。