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ボウモアNo.1新発売/バニラ様と潮の香のコラボ

ボウモアモルトは、フラッグシップモルトである12年が物語るようにドライな潮っぽいスモーキーな感覚に独特の甘美さがある。ところが、つい先日発売された「ボウモアNo.1」はこれまでのボウモアの印象とはひと味違うといえるだろう。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

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歴史遺産とも呼べるボウモア蒸溜所から新製品

ボウモアNo.1

ボウモアNo.1

先日、5月22日に新発売されたばかりのシングルモルト「ボウモアNo.1」をご紹介しよう。すでに飲まれた方もいらっしゃることだろう。
ボウモアモルトに関しては、このページ下部にある関連記事が示すようにこれまでさまざまに語ってきたが、あらためてボウモア蒸溜所について簡単に触れておくことにする。
ボウモア蒸溜所はスコットランドの西岸、へブリディーズ諸島の南端に位置するアイラ島にある蒸溜所。1779年創業。スコッチの大いなる遺産を抱いた蒸溜所であり、アイラ島で最古の歴史を持ち、スコットランドでも一、二の古さを誇る。いまだにフロアモルティングからピートを焚いて麦芽を乾燥させる製麦をつづけている。
海辺に蒸溜所はあり、風の強い日はまともに波しぶきを受ける。蒸溜所内には潮の香が漂い、とくにスコッチ最古の貯蔵庫、No.1 Vaultsは海抜0メートルに位置し、唯一無二の自然環境下にある。
フラッグシップモルト「ボウモア12年」(700ml/40%/¥4,400・税別/記事『ボウモア12年/ベストバランス・アイラの魅力』参照)は、バーボン樽熟成モルト65%、オロロソシェリー樽熟成モルト35%の構成で生まれる。アイラモルトの女王とも謳われ、甘美で、しかも力強い。麗しく洗練された気品をも漂わせ、女神の微笑みのようなあたたかみが特長的だ。
他に「ボウモア15年ダーケスト」「ボウモア18年」がある。

NO.1貯蔵庫の1st.フィルバーボン樽モルト主体

第一貯蔵庫の扉

第一貯蔵庫の扉

さて、新発売された「ボウモアNo.1」だが、12年が抱いた甘美な印象とは異なる。それは1st.フィルバーボン樽熟成モルトと呼ばれる、一度バーボンウイスキー熟成に使用されたホワイトオーク樽でのみ熟成させたモルトだけを使用して生まれたことによる。
1st.フィルバーボン樽でモルトウイスキーを熟成するとバニラ様の甘さが生まれるといわれている。しかしながらボウモアモルトは、特別な立地環境ゆえに、一般的に語られる香味表現に収まらない。
海に抱かれた蒸溜所は、ピートも製麦工程も潮風の影響を受ける。さらには先述したようにスコッチの貯蔵庫として最古の歴史を誇るNo.1 Vaults(第一貯蔵庫/ヴォルトとは地下貯蔵庫)は海抜0メートルに位置している。
「ボウモア」はゲール語。「大きな岩礁」の意。ダイレクトに海に面し、波打ち際の岩盤を削り取り整地した上に建造されたものだ。貯蔵庫内の床は海面下に位置し、半地下のようなつくりであり、いつも潮の香で満ちている。
「ボウモアNo.1」はこのNo.1 Vaults熟成モルトを主体にして生まれたもので、画一的なバニラ様の甘さを超えた、特別な海のシングルモルトといえるだろう。香味はバニラ様と潮の香のコラボレーション。モルトと潮の香の高い親和性を物語っている。
しかも複雑さがある。ドライなスモーキーさにシトラス、シナモン、ハチミツの感覚が潜む。これもボウモアならでは。
まずはストレートで。最もおすすめするのはハイボールである。(ボトル撮影/小寺浩之)

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BOWMORE No.1
700ml/40%/¥3,500(税別)
Tasting Notes
色   黄金色
香り  かすかな潮の香・バニラ・シナモン
味   シトラス・ハチミツ・心地よいスモーキーな感覚
余韻  バニラ様の甘さとスモーキーさの後に、ライムのような爽やかなキレ


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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