立冬とは

暦のうえでは立冬から冬に入ります

暦のうえでは立冬から冬に入ります


立冬は二十四節気のひとつで、冬が立つと書くように、冬の兆しが見え始める頃。空気がぐっと冷たくなり、冬の気配を感じる時期です。暦のうえでは立冬から冬に入るため、「立冬を迎え、暦の上では冬となりました」といったフレーズを見聞きすることが多いと思います。なお、立冬から2月初旬の立春の前日までが暦のうえでは冬になります。


2017年の立冬はいつ?

2017年の立冬は、11月7日から11月21日です。毎年11月7日頃~11月21日頃にあたりますが、日付が固定されているわけではありません。二十四節気は季節の移り変わりを知るために、1年を約15日間ごとに24に分けたものですが、太陽の動きに合わせて1年を24等分して決めるので一定ではなく、1日程度前後することがあるからです。

そのため、立冬といっても、立冬に入る日を指す場合と、立冬(二十四節気の第19)から小雪(二十四節気の第20)までの約15日間をいう場合があります。


冬の使者「木枯らし」

この時期になると、冬の使者「木枯らし」がやってきます。その名の通り、吹くたびに葉を落とし、まるで木を枯らしてしまうように見えることからそう呼ばれています。西高東低の冬型の気圧配置になってから、風速8メートル以上の北寄りの風が吹くと「木枯らし1号」と発表されます。

「木枯らし」が吹くたびに葉が落ちていきます

「木枯らし」が吹くたびに葉が落ちていきます


なお、二十四節気では、立冬の前は霜が降り始める頃という意味の「霜降」で、立冬の次は雪まだ大ならずという意味の「小雪」となり、冷え込みが進んで山のほうでは雪が降る頃となります。

●立冬前後の二十四節気の移り変わり
霜降→立冬→小雪


立冬の初侯・次侯・末侯と季節の花

二十四節気をさらに3つに分けた七十二侯は、立冬の間にこのように移り変わります。

●初侯:山茶始開(つばきはじめてひらく)11月7日頃
山茶花(さざんか)の花が咲き始める頃です。昔からサザンカとツバキはよく混同されてきたので、「山茶始開」と書いて、「つばきはじめてひらく」と読まれました。もともと山茶花はツバキを指していましたが、混同され、サザンカの名称として定着したといわれています。

●次侯:地始凍(ちはじめてこおる)11月12日頃
大地が凍り始める頃。地中の水分が凍ってできる霜柱がみられるようになります。舗装が多くなり、霜柱をみる機会も減りましたが、サクサクと霜柱を踏みしめる感触が楽しめる季節になります。

●末侯:金盞香(きんせんかさく)11月17日頃
スイセンの花が咲き、よい香りを放つ頃。通常、スイセンは「水仙」と書き、キンセンカという別の花もありますが、ここでいう金盞は金の盃(さかづき)という意味で、花の内側の黄色い部分を金の盃に見立て、スイセンを指しています。なお、スイセンには、黄色い内側を金の盃に、白い外側の部分を銀の台に見立てた「金盞銀台」という異名があります。
スイセンを金の盃に見立てた金盞香(きんせんかさく)

スイセンを金の盃に見立てた金盞香(きんせんかさく)


立冬の過ごし方・食事の風習

日々寒さが増すなかで、本格的な冬に向け準備を始める時期です。衣類や寝具のみならず、暖房器具もそろそろ準備しておきたいですね。

ちょうどこのころ「亥の子の日」がめぐってきます。「亥の子の日」とは、本来は旧暦10月の最初の亥の日のことですが、今は11月の第一亥の日(2017年は11月8日)を指すのが一般的です。日本の文化に深く関わる陰陽五行説において「亥」は水にあたり火に強いとされているため、「亥の子の日」に「こたつ開き」や「炉開き」(火を使うこたつや炉を使い始めること)をすると火事にならないと言われてきました。現在は火を使うこたつではありませんが、暖房器具を準備する好機になっています。

また、子どもをたくさん産むイノシシにあやかり、イノシシの子に見立てた「亥の子餅」を食べ、収穫祝いや無病息災、子孫繁栄を祈願する習わしが主に関西でみられます。茶道の炉開きでも、亥の子餅を食べるところが多いです。

そして、立冬には酉の市や七五三があります。
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