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体幹とはどこの筋肉?体幹トレーニングの効果をわかりやすく解説!

体幹とはそもそもどこの筋肉のこと? 体幹と腹筋はどう違うの?体幹トレーニングの効果やメリットは? 体幹を知ることでよりトレーニングが効率的に行えるはずです。わかっているようで、わかりづらい体幹部と体幹トレーニングについて説明します。

森 和世

執筆者:森 和世

エクササイズガイド

体幹とは?体幹トレーニングの効果とは?

体幹とはどこの筋肉?

体幹トレーニングは上級者向けのハード筋トレだと思っていませんか?

最近では「体幹トレーニング」が一般的なトレーニングメニューになりつつありますが、サッカーの長友選手など男性向けの上級者トレというイメージもあります。一方で、女優さんやタレントさん、モデルさんなどが、「体幹トレーニングを実践しています」と聞くと、「女性の私にもできそう! ダイエット効果もあるのかな……」と興味が湧きますよね。実際、体幹トレーニングは女性が自宅で簡単にでき、ダイエットとしてもお勧めなのです。その理由やメリットについて説明してきましょう。
   

体幹とはどこ? 解剖学的にはどこにあるのかわかりやすく解説

横隔膜・腹横筋・多裂筋・骨盤底筋に囲まれた部分

横隔膜・腹横筋・多裂筋・骨盤底筋に囲まれた部分

そもそも体幹とは、どこを指すの? と思っている人も多いはず。一般的に言われている「体幹」とは、カラダのコア=中心となる部分。つまり、腹筋だけでなく、背中や腰周りも含めた、胴体部分全般を指します。

次に、もう少し詳細に「インナーマッスル」と定義する場合の「体幹」は、「腹腔」(ふくこう・ふっこう)という部分です。腹腔を解剖的に説明すると、上は横隔膜、お腹周りは腹横筋、背中側は多裂筋、下は骨盤底筋に囲まれた部分になります。この部位は、コアとも言われています。また、この部分にかかる圧力を「腹圧」と言い、腹腔内の圧力が排便・排尿を助けるほか、女性の出産の際の原動力にもなります。
 

体幹トレーニングとは?

そうなると、体幹トレーニング=胴体部分を中心としたトレーニングという定義になりますから、腹筋運動だけでなく、背中や腰周りも含めた胴体部分全般を鍛えるトレーニングをいいます。ここまで説明を読んで、「でも、腕とか脚とかも使っているトレーニングが多いよね?」と思った人もいるはずです。

腕や脚というパーツ別でみると胴体とは分かれているように感じますが、当然、体は繋がっています。例えば、腕の骨は肩や肩甲骨から関節で繋がり、脚の骨も骨盤から繋がっています。これは筋肉も同じです。ですから、体幹トレーニングは、胴体部分からパワーを発散するように意識を向けつつ、手、腕、脚、頭という構成部位が体幹(胴体部分)と繋がっていることを意識することが大切なのです。

体幹トレーニングの代表的なプランクやスクワットも、お腹を中心にドローイング(お腹を腰に引き寄せ体幹を意識)した状態で動作すると疲れづらく、負担も少なく構成部位が鍛えられます。
 

なぜ体幹トレーニングはダイエットに効果的なの?

体幹部には、エネルギー燃焼力の高い「赤筋(せっきん)」が多く存在します。赤筋は、骨格や姿勢の維持のために働き、基礎代謝も司る筋肉を言います。つまり、体幹トレーニングでこの部位を刺激することで、基礎代謝が向上し、痩せやすい体に変化しやすくなります。さらに、体幹が鍛えられて安定してくると、動作が大きくなるので、その分筋肉への刺激も大きくなり、熱が産出され体脂肪が燃えやすくなります。
 

体幹トレーニングはどれくらいで効果が出る?

ひじをついた腕立て伏せのようなポーズ。これが体幹トレーニングの基本、プランクポーズです。

ひじをついた腕立て伏せのようなポーズ。これが体幹トレーニングの基本、プランクポーズです。

では、体幹トレーニングをすると、いつから、どれくらいでどれだけ体が変わってくるのか? 知りたいですよね。もちろん、ダイエットやトレーニングには個人差があるため、ガイドの経験を元に申し上げます。

■1週目 ⇒ 意識的になる
自分の姿勢や体の繋がりに意識が向くようになります。体重や体型の変化はまだ感じられませんが、トレーニング中以外の日常でもドローイング姿勢を意識したり、お腹から足を大きく踏み出せるようになるなど、動作に少しずつ変化が起き始める時期と言えます。

■2~3週後 ⇒ 体と体調が変わり始める
姿勢の変化や動きの変化が定着化し始めます。肩こりや首の疲れ、または腰痛などが軽減したり、疲れにくくなる体調の変化も感じられるでしょう。

■1~3カ月後 ⇒ 太りにくくなると同時に、引き締まって痩せ始める
体幹を使う動作が日常動作でも定着化し、トレーニングで体幹を刺激することで基礎代謝が上がり、太りにくい体、痩せやすい体に変化し始めます。また、ポッコリお腹も改善される時期でもあります。
 

体幹トレーニングのダイエットの効果とメリット7つ

フィギュアスケートの選手などの手脚が細くてしなやかな体や動きも「体幹」あってこそ。

フィギュアスケートの選手などの手脚が細くてしなやかな体や動きも「体幹」あってこそ。

■姿勢が良くなる
体幹は、胴体周り、つまり体の中心にある筋肉ですから、ここを鍛えることで1本の軸が通ったようになり、自然と背筋が伸びます。この姿勢をキープする腹筋や背筋も鍛えられるので、普段の姿勢が抜群によくなります。

■すらっとした手足になる
簡単にイメージすると、体幹は木で例えれば、幹の部分。手足は枝の部分。幹がしっかりしていないと、手足が必要以上に頑張らなくてはいけなくなります。構成部位である、脚を例に見てみましょう。階段の上り下りの際に、脚だけを使うとバタバタ大きな音がして、腰にも負担がきます。 足音がうるさい人は、太っていないのにお腹ぽっこり、運動不足なのに脚がアンバランスに筋肉質だったりしないでしょうか?

なによりも筋肉疲労が大きく、むくみがでたり、手足の筋肉が必要以上に大きく育ってしまいます。いわゆる無駄な筋肉がついてしまう状態です。お腹を使い、ドローイング状態で体幹を意識できていれば、大腰筋(腰から太ももに繋がる大きなインナーマッスル)から脚を上げ下げするようになるので、無駄にバタバタ音がせず、脚の負担も少なくなり、モコッと無駄な筋肉がつかず、ほどよく引き締まったすらりと細い脚を目指すことができます。

■疲れやすさが軽減される
体幹トレーニングは、体の土台となる筋力をつけるためのトレーニングなので、基礎体力が付き、疲れにくい体になります。また、内臓を支える大腰筋を鍛えるので、内臓の働きもよくなり、消化不良や食欲不振なども改善されます。

■基礎代謝がアップする
筋肉量の多い体幹部分を鍛えるので、基礎代謝はアップし、ある程度の食事量を食べていても太りにくくなります。

■骨盤の位置が矯正され、ポッコリお腹が解消される
腰から太ももに繋がる大きなインナーマッスルであり、背骨や骨盤を支える大腰筋を鍛えるからです。この大腰筋が衰えてしまうと、骨盤の角度が曲がり内臓が下に押しつぶされ、ポッコリお腹になってしまうのです。つまり、体幹トレーニングで大腰筋を鍛えると、骨盤が正しい位置に戻り、内臓も本来の位置に戻り内臓が活性化されたり、ポッコリお腹がペタンコにお腹に変化するのです。

■女性らしいラインになる
腹腔を鍛えることで、骨盤の位置も正しい位置に戻りやすくなります。普段、猫背姿勢が多い人は、内臓が縮むと同時に脇腹と腰骨の間のウエストも縮んでいる状態。つまり、くびれをつくる部分がないのです。体幹トレーニングをすることで、骨盤の歪みなどが解消され、生理不順なども解消されたり、女性ホルモンの分泌も促されたりなど、女性にとっては嬉しい効果が期待できます。

■高度な運動技術は必要ない、道具も場所も選ばない
スクワットやプランクなどは単純な動きですし、自重(自分の体重)でできるので、場所も選ばずにすぐ実践できます。運動したいと思った時、しなきゃいけない! と思った時にすぐできるという手軽さが継続する力になります。
 

体幹がどこにあるか意識する、超基本体幹トレ

では、とても簡単な2つの初心者向けの基本の体幹トレーニングを紹介します。自宅で気軽にできるので、リビングやベッドルームでのスキマ時間を利用して実践してみてください。

■効果:二の腕引き締め・お腹引き締め・ヒップ、太もも引き締め効果が期待できます

■実践期間:週3回×3週間でボディラインに変化が生じてきます。

やり方:
1.肩の真下に手をつき、腰の真下に膝をつけて、四つ這いになり、つま先を立てます。お腹を腰に引き寄せてドローイン。
体幹エクササイズ1undefinedお腹を腰に引き寄せドローイングします

体幹エクササイズ1 お腹を腰に引き寄せドローインします


2.両膝を床から離し、目線は床に向けます。息を吐くとともに、背中側の筋肉を天井に押し上げるイメージで体幹を使い、手首、肘、肩などの関節を痛めないようにポーズをキープ。
 
体幹エクササイズ2 両膝を床から離します

体幹エクササイズ2 両膝を床から離します

 

体幹がどこにあるか意識する、超基本「立ったまま体幹トレ」

次に紹介するトレーニングは、立ったままできるので楽しみながら実践してみてください。

■効果:お腹引き締め・膝まわり、太もも引き締め効果が期待できます

■実践期間:週3回×3週間でボディラインに変化が生じてきます。

■やり方:
1.姿勢を整え、ドローインします。外くるぶし、膝横、大転子(お尻横の骨)、肩、耳のラインが一直線になるように姿勢を整えましょう。
 
体幹エクササイズ1 立ち姿勢から体幹を意識するようにドローイング

立ったまま体幹トレ1 立ち姿勢から体幹を意識するようにドローイング


2.右脚を前に蹴り出し、両手をひざ裏に添えて支えます。お腹から脚を出すイメージで体の繋がりを意識しながらバランスをキープしましょう。軸足である左膝は曲げてもOKです。
 
体幹トレーニング2 右脚を前に伸ばし、両手は膝裏に添えてバランスキープ

立ったまま体幹トレ2 右脚を前に伸ばし、両手は膝裏に添えてバランスキープ


3.両手を上に伸ばします。この時、右脚はお腹から伸ばし、両腕もお腹から伸ばすイメージで体の繋がりを感じてみてください。反対側も同様に動作しましょう。
 
体幹エクササイズ3 両手を天井方向に伸ばします

立ったまま体幹トレ3 両手を天井方向に伸ばします


体幹や体幹トレーニングの基本を知ることで、よりさまざまなトレーニングが効率的・効果的におこなえるはずです。ぜひ意識を向けて、実践してみてくださいね。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ダイエットは個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して体調不良を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮したうえで、正しい方法でおこなってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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