母乳育児・授乳/卒乳・断乳・離乳

断乳のやり方! 上手な仕方や進め方・おすすめのおっぱいケア方法

上手な断乳のやり方について、進め方や時期、おっぱいケアの方法も交えて解説します。断乳食が進んできた頃、「おっぱいを止める時期」について考えますよね。いつ、どのように進めていけば上手くいくのか。お母さんの体のケアも含めて考えていきたいと思います。

田宮 由美

執筆者:田宮 由美

子育てガイド

断乳の仕方は重要! おっぱいタイムはやり方やケアを上手にしよう

断乳の上手な仕方とは? お母さんと赤ちゃんをつなぐ大きな役割

断乳の上手な仕方とは? お母さんと赤ちゃんをつなぐ大きな役割


赤ちゃんの歯が少しずつ生え、離乳食も進んできた頃、考えなければならない事に、「おっぱいを止める時期」があります。お母さんと赤ちゃんのおっぱいタイムは、ただの栄養補給だけでなく、精神面でも信頼感が深まる大きな役割を担っています。

安心と信頼の中、生きるための栄養をもらっていたおっぱいから離れるのですから赤ちゃんにとっては一大事です。この「おっぱい、バイバイ」につて考えてみましょう。
 
<目次>
 

「断乳」と「卒乳」の違い

ママのおっぱいを止めることを「断乳」や「卒乳」と言います。同じようにおっぱいから離れるのですが、この2つには次の違いがあります。

・「断乳」は、日を決めて、親の意志でおっぱいを止めさせる事。
・「卒乳」は、赤ちゃんが「おっぱいは、もういらない」と思うのを待つことで、赤ちゃんの意志で止める事です。

最近は、精神面から見て「無理に断乳をするより、赤ちゃんの気持ちを尊重し、欲しがる間は与え続ける卒乳」という傾向にあるようです。

ですが、いつまでも母乳を飲む為、食事が進まない、母親の職場復帰、急な発病で薬を飲用しなければならない、乳房トラブルが生じた場合などは、断乳を検討されることでしょう。

では次に「断乳」ができるだけスムーズにいく方法をお伝えします。
 

断乳の時期

月齢
離乳食が進み、1日3回の食事で栄養を摂取できるようになってくる離乳食後期から完了期くらい。早くても10ヶ月頃から1歳くらいが目安と言われています。

■季節
水分補給が多く必要な夏は避け、できれば、気候の良い春や秋、母子ともに体調の良い時に行いましょう。

■環境
転居後など、環境が変化した直後は避けましょう。またできるだけ、協力してもらえる人が居る時にするのがお勧めです。祖父母に協力してもらえるのならお願いしたり、父親が休日のゴールデンウイークやシルバーウイークに合せて断乳日を決めるのもいいですね。
 

断乳の進め方・方法

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断乳を開始する前にはコップ等で水分を摂れるかの確認と、また「おっぱいとバイバイね」と赤ちゃんに語りかけをしておきましょう


短期間で行う方法と、1ヶ月くらいかけて行う方法があります。どちらも開始する前にはコップ等で水分を摂れるかの確認と、また「おっぱいとバイバイね」と赤ちゃんに語りかけをしておきましょう。
 

3日間、短期集中断乳方法

断乳の始める日を決めたら、その日からピタッとおっぱいは止めます。

・1日目後半くらいから、ママのシャツをのぞき込んだり、おっぱいを欲しがります。夜もなかなか眠らないと思いますが、就寝前には、お茶を飲ませるだけにしましょう。

・2日目になると、激しく泣いたり、抱っこしても反り返ったりと母子ともに辛い時期ですが、お父さんに散歩やドライブに連れて行ってもらったり、祖父母に遊んでもらったりと、協力を得ながら、頑張って乗り切りましょう。

・3日目くらいから、徐々に赤ちゃんに変化が見られます。食事もたくさん食べ、ぐっすり眠ったりと、断乳がほぼ完了に近づきます。
 

1ヶ月間、漸次減乳方法

1ヶ月から1か月半くらいかけて、ゆっくりおっぱいを減らしていきます。

・1回の食事量を増やしていくと同時に食後の授乳は止めます。

・おっぱいを欲しがった時にだけ、「少しだけね」と約束しあげましょう。ただし毎回授乳していたのでは、進みませんので、できるだけおもちゃや外遊びで気を逸らしたり、言い聞かせながらストレスのない範囲で、止めるように持って行きましょう。
 

NGな断乳方法について

おっぱいに怖い顔をかいたり、ひと昔前は、からしを塗ったりする方法も言われていますが、これは赤ちゃんの信頼と安らぎのママのおっぱいが一転して怖いものになってしまうのですから精神的によくありません。

ただ、おっぱいにキャラクターの顔を描いたり、絆創膏で隠したりするのは、赤ちゃんによっては、「おっぱい、無い」と納得する事もありますので、試してみるもいいでしょう。
 

断乳を失敗した場合

赤ちゃんはおっぱいを欲しがり、大泣きします。ですので可哀想に思ったり、ママの方が疲れ果て、おっぱいをあげてしまうこともあるでしょう。

断乳が失敗した場合、続けて何度も繰り返すと、おっぱいへの執着が更に強くなり、断乳が余計に難しくなります。その場合は、1~2ヶ月空けてから行なう方がよいでしょう。
 

断乳をした後の、お母さんの体のケア

搾乳
断乳を始めたからと言って、母乳量は急に減少する分けではありません。おっぱいが張ってきますので、搾乳が必要です。それを怠ると、乳腺炎になる可能性もありますので、自分の体のケアも忘れず行ってください。

また温めると血行がよくなり、更に張ってきますので、入浴は湯船に入るのは避け、シャワーくらいで済ませましょう。冷たいタオルでおっぱいを押さえたり、あまり張りがひどく痛みを伴う場合は、母乳外来の受診や助産師さんのケアマを受けましょう。

食事
また断乳を行っている時は、とくに高カロリー、高脂質、糖分の多い食事を摂ると事を控えましょう。乳腺がつまり、乳房トラブルにも繋がることがあります。また授乳していた頃と同じペースの食事をしていると体重が今までより増加してくるでしょう。そのあたりも意識しておきたいですね。

生理
断乳が完了すると、個人差はありますが、概ね3ヶ月以内くらいで生理が再開されます。断乳後、もし3ヶ月経っても生理が再開されない場合は、産婦人科への相談も検討してください。
 

断乳は、より健やかな成長の為の節目、決意を持って行いましょう

お母さんのおっぱいから離れることで、赤ちゃんは不安を抱いたり、若干情緒が不安定になる事もあるかもしれません。お母さんにとっても、寂しく感じる事もあるでしょう。

ですが断乳は、赤ちゃんがより健やかに成長していく為のステップです。授乳時間が無くなった分、遊びや語りかけでスキンシップや母子の絆を深める関わりを行いましょう。

これから母子共に行動範囲も広がり、更に大きな世界に羽ばたいていく為に、各家庭、母子の状態にあわせて「卒乳」「断乳」を行ってください。完了すると、今後おっぱいをあげることはないのです。充分準備し、決意を持って、より健やかな成長の為の節目を迎えましょう。

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