わずか16名の少女たちから始まった劇団が、100周年を迎えた奇跡……。
様々な困難に遭いながらも新しいものを求め、今に繋いだ軌跡……。
そこにいつも あったたくさんの輝石……。

宝塚歌劇団100年へのキセキのひとコマをご紹介いたします。
――Part14「宝塚歌劇団創立50周年と万国博覧会」――

■宝塚歌劇団100年へのキセキ
Part1「小林一三が目を付けた宝塚村」
Part2「タカラジェンヌの意外な誕生秘話」
Part3「宝塚歌劇 第一回公演はお伽噺」
Part4「宝塚音楽学校の移り変わり」
Part5「宝塚大劇場の変遷」
Part6「東京宝塚劇場の変遷」
Part7「『モン・パリ』~レビューの誕生」
Part8「『パリゼット』~レビュー黄金時代」
Part9「海外公演~世界へ羽ばたくタカラヅカ」
Part10「宝塚歌劇団 戦争からの復活」
Part11「宝塚歌劇団の大運動会」
Part12「『虞美人』~小林一三翁逝く」
Part13「『華麗なる千拍子』~芸術祭賞」
Part14「宝塚歌劇団創立50周年と万国博覧会」

ついに創立50周年

『華麗なる千拍子』や『火の島』の芸術祭賞受賞など数々の賞を受賞したり、アメリカ・カナダ公演をはじめとする海外公演を成功させるなど、国内外に宝塚歌劇の成果が大きく評価された昭和30年代。1964年(昭和39年)、宝塚歌劇団はついに創立50周年を迎えます。

創立50周年の式典としてまず、小林一三翁をはじめとする物故者を慰霊する「50周年物故者音楽慰霊祭」が開かれました。そして、1月から12月までのすべての公演を記念公演とし、話題作を次々と上演しました。

中でも、5月9日に行われた「宝塚歌劇団創立50周年記念式典」時には、祝舞『宝寿』と『レビュー・オブ・レビューズ』が上演されました。
『宝寿』(白井鐵造 作・演出、菅沼潤 作詞・演出)は、宝塚の至宝、天津乙女と春日野八千代の代表作で構成された日本物のショーで、三番叟、源氏物語、牛若丸、鏡獅子などの名場面で綴られました。
『レビュー・オブ・レビューズ』(高木史朗 作・演出、鴨川清作 演出)は、『モン・パリ』に始まった宝塚のレビューを表現した豪華絢爛なレビューで、主題歌「おお宝塚 我が宝塚」は、現在でもイベントなどで歌い継がれています。
この2作品は、5月は、専科・花組・月組の合同出演、6月には、専科・雪組・星組の合同出演で上演されました。

そして「50年の長い間、日本の芸能界に貢献した功績」を称えられ、芸術祭奨励賞、菊池寛賞、レインボー賞など、様々な賞を受賞しました。
また、宝塚ファンの方々もよくご存じの宝塚歌劇団団歌(中元清純 作曲)が初めて発表されたのも、50周年のイベントでした。

1964年といえば、東京オリンピックが開催され、新幹線が開通した年。関東から宝塚大劇場へ、関西から東京宝塚劇場へと、観劇のため遠出するファンが多くなったのも、この50周年の頃からでした。

当時のスターは、春日野八千代(18期)を筆頭に、淀かほる(34期)、星空ひかる(38期)、真帆志ぶき(39期)、麻鳥千穂(40期)、那智わたる(40期)、内重のぼる(41期)、加茂さくら(42期)、千波淳(42期)、高城珠里(45期)、甲にしき(46期) 、上月晃(46期)などでした。
またこの年、50期生として初舞台を踏んだ生徒の中には、鳳蘭汀夏子がいました。