宝塚ファン/宝塚歌劇入門編

宝塚歌劇団創立50周年と万国博覧会(2ページ目)

わずか16名の少女たちから始まった劇団が、100周年を迎えた奇跡……。様々な困難に遭いながらも新しいものを求め、今に繋いだ軌跡……。そこにいつも あったたくさんの輝石……。宝塚歌劇団100年へのキセキのひとコマをご紹介いたします。Part14「宝塚歌劇団創立50周年と万国博覧会」

桜木 星子

執筆者:桜木 星子

宝塚ファンガイド


日本万国博覧会EXPO’70

創立50周年に続き、宝塚歌劇団にとって転機となったのは、1970年に開催された日本万国博覧会(EXPO’70)でした。

万博の会場となった大阪府吹田市千里は宝塚と同じ阪急沿線にあるため、観客が万博に取られてしまうことを懸念する声もありましたが、結果は逆。外国人も含め、万博の帰りの観客が押し寄せ、立見席も連日完売になるほど、大劇場開設以来の大入りが何カ月も続きました。

万博への関わりも深く、3月14日に行われた万博の開会式の構成・演出を、宝塚歌劇団演出家の内海重典が担当しました。また「お祭り広場」の催事総合プロデュースを、渡辺武雄が務めました。
8月に行われた盆踊りに、退団直前の上月 晃らが出演。「さよなら万国博」のイベントには、真帆志ぶき、初風 諄らが出演しました。

万博の開催に合わせ、宝塚ではグランドレビュー『タカラヅカEXPO'70』を上演。第一部は「四季の踊り絵巻」(菅沼潤・横澤英雄 作・演出)、第二部は「ハロー!タカラヅカ」(鴨川清作 作・演出) でした。

EXPO’70にちなみ、この年、宝塚音楽学校に入学した56期生は70名。その中には、麻実れい、東 千晃、城月美穂、邦月美岐、条はるき、世れんか、宝 純子、真咲佳子、また夏川るみ(小柳ルミ子)らがいました。

EXPO’70の影響で改革され、現在に続いているものがあります。それは上演時間。
万博帰りで疲れている観客に長時間の上演時間は辛いだろうと、それまでの3時間、4時間にわたる上演時間を、2時間30分に小休憩30分の合計3時間としました。この改革も、観客増員につながったのは言うまでもありません。



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