マーケティング/マーケティング事例

東京駅前に誕生ヤマダ電機の新店舗はどんな店?

東京駅前にヤマダ電機の新店舗が誕生しました。家電以外にも、薬、化粧品、旅行かばん、お土産、ビジネス用品などを使い、充電もできるカフェ、高機能パウダールームなどを備える店舗です。子供とのおでかけ、出張の準備、さらにデート前の身だしなみチェック、海外からのお客様の接待などさまざまな場面で使えそうな新型家電量販店、ヤマダ電機Concept LABI TOKYO。その活用法とは?

伊森 ちづる

執筆者:伊森 ちづる

家電マーケティングガイド

 山田昇社長も期待する東京駅前の新店舗

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東京・八重洲口に新店舗「Concept LABI TOKYO」

10月30日、東京駅・八重洲口前に「ヤマダ電機Concept LABI TOKYO」がオープンしました。多くのメディアで「海外客の"爆買い"に対応した店」とよく言われていますが、実は日本人である私達にとってもおもしろい店になっています。

確かに、東京駅前という立地を活かし、訪日客向けに日本のお土産、炊飯器などの人気商材を揃えています。しかし、同店はそのほかにも「東京駅周辺のオフィス街のビジネスマン、OL層」「新幹線を使って出張する人や観光客、海外への旅行者層」「周辺の百貨店などを訪れる富裕層」なども対象としています。

"価格"ではなく"情報発信"がテーマ

これまで、ヤマダ電機はどちらかといえば「価格が安い店」という印象が強い企業でした。家電量販という特性上、商品や売り場の展開だけでは、なかな差別化がしにくく、価格やポイントによる競争になりがちでした。同店は、そうした"価格による競争"から脱却し、新たな価値観を提供しようとしています。そのカギとなるのが、「ヤマダ電機Concept LABI TOKYO」が掲げる"最先端のコンセプトの発信基地"というテーマです。

 

オープンに際して開かれた記者会見の席上、同社の山田昇社長はコンセプトについて「既成概念にとらわれず、商品やサービスを新しい視点から主張したい」と解説しています。同店はイベントや体感が非常に充実しており、今までのヤマダ電機とは違う新形態の店です。

もちろん、「近隣競合の価格調査は行っており、価格交渉に応じる」とのことですが、新業態店舗で、新しい家電の情報を発信することで、"安いから買う"という層以外も取り込み、客層を広げていきたいという思いがあります。今までの家電量販とは違う新業態の店。買い手側も、使い方の視点を変えて「家電を見に遊びに行く店」「新しいサービスを利用する店」として楽しんでみてはどうでしょうか。

照明や床材などにこだわった高級な雰囲気

地下1階から10階まで11のフロア構成の店は、家電、携帯電話のほか、キティ―などのキャラクターグッズを含むお土産、市販薬、化粧品、法人向けフロアと、一般的なヤマダ電機とは違った雰囲気の店になっています。

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訪日客に人気の"日本のお土産"をとりそろえる

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大型テレビやAV機器をソファに座りながら体験できる

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海外メーカーを中心に展示する"高級デザイン家電"コーナー

各フロアはそれぞれのフロアの提案にコンセプトにあわせて「Stage」と称しています。店舗全体の特徴は大きく4つ。
  1. お土産、化粧品、家電、コーヒー豆など幅広く売っている
  2. 最先端の商品、おもしろい商品を集めている
  3. 体験コーナーやイベントが豊富
  4. 床材、照明にこだわり、店内放送も控えめで高級な雰囲気
という特徴があります。
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