安全に利用するポイント
イソフラボンが豊富な大豆の加工食品
2006年に食品安全委員会が出した報告では、安全にイソフラボンを利用できる範囲はアグリコン型に換算して1日75mgとされ、このうち、食事に加えて利用するサプリメント上限を1日30mgまでと示しています。
これをみると、「食事+サプリメント30mgで簡単に上限の75mgを越えてしまう?!」と心配になるかもしれませんが、麹菌発酵を受けていない食品(味噌・醤油以外)では、吸収率が低いグリコシド型でなので、毎日たくさん食べたとしてもイソフラボンによる健康被害の心配はほぼありません。それに基準値は、毎日とり続けても安全な量を示したものなので、「1日でも75mgを越えるとあぶない」ということではなく、「毎日75mg程度食べたとしても健康被害を心配する必要はない」という数値なのです。75mgという数値が設定されたのは、「国民栄養調査の結果、日本人が食事から摂っているイソフラボンの量は、多い人でもほぼ75mg以下だから」という理由です。平均的には16~22mgと考えられています。
大豆製品を食べる量は若い年代ほど減っているという傾向があります。大豆にはイソフラボン以外にも多くの健康効果があるので、積極的に食べようとするくらいがちょうど良いかもしれません。
アグリコン型のサプリメントのイソフラボンは、味噌と同じ形。
サプリメントを選ぶ時、エクオールやアグリコン型と書かれている製品は、パッケージに書かれているイソフラボン含有量が1日30mgを越えていないか確認しておきましょう。エクオールやアグリコン型と書かれていないものは、大豆加工食品と同じように大半が吸収率の低いグリコシド型です。その場合、含有量として示されているのはグルコシド型イソフラボンの量です。これは、下の計算式にあてはめてアグリコン型の量として換算した数値で判断しましょう。イソフラボンを含む複数の製品を利用している場合は、その合計の量で判断してくださいね。
アグリコン型イソフラボン量=グルコシド型イソフラボン量×0.625
※ゲニステインの分子量(270.24)とその配糖体であるゲニスチンの分子量(432.38)との比(0.625)による換算式
最後に、イソフラボンを利用するのに注意が必要な人もいます。