リーダーシップ/リーダーシップの基本知識

「ゾーン」まで辿り着くためのリーダーシップとは(2ページ目)

大躍進を遂げた、プロテニスプレーヤーの錦織圭選手。今年のツアーファイナルはアジア人として初めて出場し、準決勝で世界ナンバー1プレイヤーのジャコビッチ選手には敗れたものの、ランキングは世界第5位まで上がりました。試合で見たゾーン体験と自己リーダーシップの関連を考えてみましょう。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド


どうやって、ゾーンに入ることができるか?

諦めず仕事に没頭し続ければ、いつかゾーン体験は起こります!

諦めず仕事に没頭し続ければ、いつかゾーン体験は起こります!

それは、自分の能力よりも少し高いことに真剣にチャレンジすることだといいます。
ゴルファーには、簡単にフローに入れる人と、なかなか入れない人がいるそうです。フローになかなか入れない人は、自分の成績を表す数字や、周囲のギャラリーの目ばかり気にしているそうです。つまり虚栄心がボトルネックになっているのです。


しかし、フローに入れる人は、そうした他者の評価ではなく、自分を信じて、自分にできることにベストを尽くそうとします。無心に打ち込むからこそフローに入り、それによって自分の限界を少しでも超えるプレーができれば、大きな喜びに繋がるのです。

心理学では作業興奮という状態があります。あれこれ考えず、まずやってみることでこのような状態になります。このような状態で仕事に打ち込むと相当の集中力で作業を行うことができます。繰り返し、繰り返し行った結果として、ゾーンという境地に辿り着くことができるのでしょう。

さて、私たちは、他人の評価や結果というものにとらわれ、傷ついたり落ち込んだりしてしまうことがしばしばあります。しかし人間の生きる本質はそういうところにはありません。

弱く、至らない自分でも受け入れ、生かされていることにまず気づくこと。そのことに感謝しながらひたすら自分の仕事に打ち込んでいくこと。その小さなことの積み重ねによってよい人生を築き上げていくことができるのです。

ゾーンという状態に入るためには、仕事に没頭することです。決して諦めず、それを繰り返し繰り返し行うことで一流のレベルに到達できることでしょう。ゾーンとは一定のレベル以上でないと体験できない領域です。

そのことを自覚して、一日一日を大切に生きていきたいものです。

関連記事:錦織選手から学ぶ キャリアを開発するビジョン






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