キャリアプラン

錦織選手から学ぶ キャリアを開発するビジョン

全米オープンテニスでアジア人として初めて準優勝した錦織圭選手。彼は学童期から世界を制するという明確なビジョンとそのための努力を惜しみませんでした。最後に出会う元全仏王者、マイケル・チャンコーチの存在。ビジョンの実現を支援していく伴走役としてのコーチの存在はこれからのビジネスフィールドでもより必要になることでしょう。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

今年の全米オープンテニス、頂点には届かなかったものの、錦織圭選手がアジア人として初めて準優勝しました。素晴らしい快挙です。ガイドの私もテニスを嗜みますが、私にとっての理想像-準決勝で敗れた嘗ての絶対王者ロジャー・フェデラー選手も彼の才能を見抜き高く評価されていました。

やはり、学童期から明確な志と目標があった

ビジョンは能力・キャリア開発のエンジンとなる!

ビジョンは能力・キャリア開発のエンジンとなる!

快進撃を続けた錦織選手は5歳からテニスを始め、小学校時代には全国小学生テニス選手権大会で優勝。小学校時代の作文には「世界チャンピオンになりたい」ということを記していたとのことです。

学童期から才能があり、日本テニス協会前会長・盛田正明氏が運営する「盛田正明テニス・ファンド」対象選手となり留学するため、中学生時代に渡米し、有名選手を輩出している名門テニスアカデミーへ留学し、以降、米国のフロリダを活動拠点としています。

実際、世界的なプレイヤーになる選手は小学校時代から高い目標を掲げ、それを目指して練習に明け暮れ、ステップアップしていく姿は共通項でしょう。野球界のイチロー選手、ゴルフ界の石川遼選手、サッカー界の本田圭佑選手など、各界のスタープレーヤーは、小さな頃から高い志・目標を持っています。

世界最高レベルになるには努力だけでなく、才能があるかどうかの見極めも大事。アスリートの世界では、親が観察力を持って、いち早く子供の適性を見抜いてジャンルを選択されることも必要でしょう。

このことから、できる限り、早い時期に高い志、ビジョンを持つことが必要なことがわかります。何故ならば、それが能力やキャリアを開発するエンジンとなるからです。

データで実証されたビジョンの重要性

ガイドの私が測定してきた50万人におよびビジネスパーソンの能力測定データに拠れば、パーソナルビジョンの得点が高い人はビジネス基礎能力全体(=仕事力)の得点も高く、その他の項目、例えば、リーダーシップ、プレゼンテーション、情報収集、時間管理、メンタルマネジメント等の各能力項目とも強い相関関係を示します。

つまり、ビジョンの得点が高い人は他の得点も高いということです。このことから言えることはビジョンを明確化することは結果的に他の能力開発にも通じるということです。対処療法ではなく、根治療法的にビジョン(理想像や目的地)を明確化する作業はキャリアを構築する上で必要と考えられます。
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