キャリアプラン/自己分析の方法

自己アセスメントとは? 自己分析の効果的な使い方

自己アセスメントとは何なのかご存じでしょうか。今回は、現在の自分の「強み」や「弱み」を知るために、「アセスメント(自己分析)の効果的な使い方」を中心にお話します。ゴールが定まれば、あとは継続的なアクションのみですよ。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

自己アセスメントとは……効果的な4つの使い方

自己アセスメントとは

自己アセスメントとは

今回は、現在の自分の強みや弱みを知るために、「アセスメント(自己分析)の効果的な使い方」をお話します。
 
<目次>
 

1.キャリアを考える上でのアセスメント(自己分析)の位置付け

リラックスして、自分自身を棚卸しする時間を確保しよう!

リラックスして、自分自身を棚卸しする時間を確保しよう!

キャリア開発をする上で、まず、過去から現在までの棚卸しからバリュー(価値観や理念)を見出しました。次の手順としては、現在の姿を知ることです。

現在の姿を構成する要素として大きく2つあります。一つが能力・スキル面で、もう一つが性格・パーソナリティー面です。ここでは自分のレベルとタイプを客観化する作業をします。それぞれのスキルを更に2つに分けます。どの組織でも共通する普遍的で汎用的な能力と、業界や仕事特有の専門的な能力です。

前者はポータブルでいつの時代でも必要なスキルです。成果を出す土台となるものですので、案外意識して手を付ける方が少ないものです。後者は実務能力ですので、即効性が高く成果が直ぐに表れるものです。

このところ、特に20代のビジネスパーソンの方々は前者が弱く、後者が強い傾向があります。

確かに前者は毎日の積み重ねで構築出来る能力なので、形成には相応の時間が掛かります。ただし、後者はイノベーションなどの時代の流れで陳腐化するリスクがあります。自己防衛のためにも前者をきちんと構築することをお薦めします。

前者のスキルを構築するためにも、キャリア開発は重要な位置を占めるのです。キャリアをテーマに策定することにより、自立の3要素であるバリュー・ビジョン・ストラテジーが、目的ごとにスキルアップできるようになり、結果的に前者の能力が構築できます。
 

2.他者評価と自己評価

アセスメントの評価方法には大きく2つあります。他者評価自己評価です。日常的には他者からの率直なコメントやアドバイスは的を得ていることが多いものです。

例えば、どんな仕事やどんな会社が向くのか?など、一方的な思いが強く、ゼミなどで学生を見ていると自己評価がずれていることが多々あります。友人などから、「おまえ、大企業よりもベンチャーが向いているよ」という言葉が何人からもあった場合、素直に聞き入れた方がよいと思います。

軌道修正する必要があれば、軌道修正する勇気が必要です。さらに、親のアドバイスは真理と考えてよいでしょう。一番長くあなたを見てきているのだから、最も的確なアドバイスをする可能性が高いということです。

自己評価をする上での参考データとして、アセスメントツールがあります。先の性格特性、パーソナリティーを診断するもの、能力を測定するもの、志向性を診るものなど、色々なテストがありますので、目的に応じてアセスメントを選択すれば良いでしょう。「自己分析の方法」内の外部リンクにアクセスいただくと参考になろうかと思います。
 

3.アセスメントツールの活用の仕方

あなたはプロのビジネスパーソンとして、自分自身の力量をきちんと把握できていますか?

あなたはプロのビジネスパーソンとして、自分自身の力量をきちんと把握できていますか?

実際、アセスメントツールは自己分析用なので、転職活動をする際などの節目に受験されるとよろしいかと思います。良い結果であれば、履歴書や職務経歴書と一緒にデータとして添付しても良いでしょう。ただし、測定テストデータがTOEICのようにディファクトスタンダード(一般的に認知されている実質的な標準)になっているものが良いでしょう。

アセスメントテストでは現在ではディファクトスタンダードはなく、著名なものであれば利用出来るでしょう。勿論、悪い結果であれば、提出する必要はありません。

能力の棚卸しであれば、弱いスキルは平均値までは上げることが必要です。そのためにいつまでに何をすれば良いかというアクションプランを策定し、実行に移すことが求められます。

平均以上のものは継続して能力開発して、卓越したレベルまで持ち上げることです。どこでも通用するビジネスリーダーを目指すのであれば、強いものは突出させ、弱いものは平均まで持ち上げることは必要条件でしょう。

また、自己の成長を実感するために、経年で同じテストを受験することは効果的です。キャリア開発の前提はスキル開発です。10年後のイメージを明確化して、5年後、3年後というように前倒しで理想像に近づくための戦略策定とその実行を行えば、最終的なゴールに辿り着くことができるでしょう。
 

4.己を知ることはプロの第一歩だ!

アセスメントツールを活用して、自己理解をすることは未来のビジョン、ゴールを設定する上での第一歩です。プロはいつも客観的に己のレベルを把握して自分のゴールに目指し、何をすれば達成出来るかを常日頃考えています。

また、ライバルを意識し相対的な競争優位が築けるように、日々努力していくのです。そういう意味で己の能力を「見える化」することは具体的な目標設定が可能になり、アクションプランが作れます。

例えば、健康診断データの活用をイメージして下さい。健康を構成する諸々の数値がフィードバックされ、平均的な数字で問題がなければよいのですが、それを上回ったりすると、印がついたり、要検査などのコメントがあります。

その場合、健康と関連する生活習慣、バロメーターとして、食事の回数や内容、睡眠時間、運動の頻度や量、飲酒や喫煙などに関して、新しい行動を始め、習慣化していきます。1年後の健診データにより、その成果を見ることが出来ます。

ビジョンをより具体的にするためにはデータが必要です。ビジョンにデータが加わったものがゴールです。ゴールが定まれば、あとは継続的なアクションのみです。

■アセスメント(自己分析)参考ツール
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