一人で旅をすると、いつの間にかフォロワーが出てくる。リーダーシップは現象である。

一人で旅をすると、いつの間にかフォロワーが出てくる。リーダーシップは現象である。

リーダーシップは行動や役割から培われるもの

「仮に、リーダーシップ論の成績がS(優)であったとしても、必ずしもリーダーシップを発揮できるとは限らないよ。」、これはガイドの私が大学の学部科目「リーダーシップ論」の授業の初回でいつも最初に申し上げることです。

リーダーシップは行動であり、役割や人との関係性の中で育まれるもの。

今回はリーダーシップ研究および実践の第一人者である神戸大学の金井壽宏氏とアイ・エス・エル(ISL)理事長の野田智義氏が行った2日間の対談についての本「リーダーシップの旅 見えないものを見る」を取り上げます。

リーダーシップに必要な能力や性格要件を要素還元主義的に考え、分析的に考えていくのがこれまでのリーダーシップ論でした。一方でこの本は、リーダーシップをもっと身近に、自分の人生にとってリーダーシップがどんな意味を持ち得るのかを考える機会を提供してくれます。

リーダーは、なろうとしてなるものではない、見えないものを見て信念を貫き、信頼を勝ち取ったものこそ、自然にフォロワーを得て、リーダーになると説いています。生き方の問題であり、マネージャーとは違うのです。行動の結果としてのリーダーという捉え方がユニークなところです。

「リーダーシップの旅」は、「孤独」を引き受けることとも言えるでしょう。「見えないものを見る」ということは、誰も気づかないこと、理解してくれないことを始める、ということを意味します。「旅」に出なければ引き受けなくて済みます。しかし、自分の心に正直で誠実であれば、この「旅」が必然であることがわかります。こうして「ひとり旅」が始まっていくのです。