リーダーシップ/リーダーシップの基本知識

ベンチャーから企業を成長させるためのリーダーシップ(2ページ目)

20代、30代の若手経営者が続々と登場し、経営者のタイプやスタイルがこのところ様代りしてきました。行き過ぎた民主主義であったがために、組織の壁にぶち当たっている経営者は実に多いものです。今回は規模と戦略に応じたリーダーシップを考えてみましょう。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

強い企業文化を創ることはリーダーの最重要事項

強い企業文化を創ることはトップリーダーの重要な仕事です

強い企業文化を創ることはトップリーダーの重要な仕事です

さらに、バリュー(価値観)やミッション(使命感)の共有も重要です。会社の大切にする価値観、行動の規範、使命、存在意義を明文化して共有化するトップ主導による徹底した理念教育もこの成長期には企業文化を確立する上で重要なことです。

健全に成長・発展され、創業10年で100名体制になれば、次のステップに移ります。心を一つにして事に臨んでいた創業期と違い、組織を更に大きくするためには、業務フローの見直しによる無駄を排除し、一度きちんと整合のとれたシステム化を図る必要があります。少々組織をスリム化した後に、戦略フェーズに見合うプロフェッショナルを外部を中心に採用していくことが求められるのです。

戦略と組織とは不可分離である

戦略と組織とは分けて考えることができません。創業期は攻めのリーダーと攻め主体の組織が必要です。次のステップに行くには踊り場が必要で、その際は守りに向くリーダーと守り主体の組織に変容することが求められます。売上拡大が攻めのフェーズで、コスト削減が守りのフェーズです。

守りのフェーズでプラットフォームが整った後、更なる飛躍の時期なので、次は攻めのフェーズで攻め型のリーダーと攻め主体の組織が必要です。

組織には「突出」と「平準」の成長のメカニズムがあり、きれいな右肩上がりというのではなく、階段状に突出、平準を繰り返していくのです。

統率のとれた強い営業力を企図した軍隊型と各部署の意見を取り込んで全体最適のシステムの再構築を図る民主主義型をいかに融合させていくかが重要です。攻めの期間が10年であれば、守りの期間は3年程度で回していくイメージです。その次がいよいよIPO(株式公開)をターゲットにきちんとしたシステムの下、成長発展期の第3段階に突入していきます。

経営トップであれば、ビジョンと戦略を起点に、組織、人材という順番で考えていくことが求められます。また、規模や戦略によって、リーダーシップスタイルは違うということをきちんと理解してメンバーを統率していくことが求められるのです。
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