リーダーシップ/リーダーシップ活用事例

プロ経営者のリーダーシップとは? カルビー松本晃氏(2ページ目)

このところ、プロの経営者が続々輩出!ローソンからサントリーで舵取りをされる新浪氏。マクドナルドからベネッセに転身された原田氏。コカコーラから資生堂のトップになった魚谷氏。そんなプロ経営者の先駆けとして知られるカルビー社の松本晃さんの話を伺いました。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド


松本氏のモノの考え方とリーダーシップ

リーダーシップには、倫理観、モチベーション、ビジョン、戦略、公正な評価が関連する

リーダーシップには、倫理観、モチベーション、ビジョン、戦略、公正な評価が関連する

では、プロ経営者である松本氏のモノの考え方とはいったいどういうものでしょうか。皆さんのリーダーシップに繋がるところも大いにあると思いますので、どんどん取り入れていって下さい。

まずは、プロフェッショナルとしてのコミットメント(約束)とアカウンタビリティー(結果責任)が第一とのこと。プロとしての定量的な成果達成は大前提であるといいます。

次に、公正な人の評価を心掛けているとのことです。そのためには、シンプル(簡潔)であること、デジタル(定量的)であること、コントラクチュアル(契約に基づく)が前提であることが求められます。モチベーションに繋がる重要なものです。

また、無駄なミーティングをしない、メモを取らないことも意識しているそうです。会議のための資料作成に多大な時間を割くことは生産性の低下に繋がります。

さらに、One Dollar Out!で、例え1ドルでも私用で使った場合、その時点でクビとのことです。これは倫理観の問題でしょう。全てのコストは顧客が負担しているということを肝に銘じているかどうかがポイントです。

加えて、失敗から学ぶことは重要で、1回目の失敗をミステイクと呼び、同じ失敗を繰り返すことをフェイリアーと呼び、これは許されないことだそうです。

最後に、読書術の話でしたが、松本氏は読んだら捨てる習慣にしているそうです。30ページ読み、つまらなければその場で捨て、面白かったら最後まで読了して捨てるとのことです。この読書法は二度と見返すことができないため、集中力が高まるということです。参考にされて下さい。

ガイドの私が体感した松本氏のリーダーシップの真髄とはやはり「プロとしての厳しさ」。組織である以上、トップの求めるレベルが結果として全てに反映されると考えてよいでしょう。

つまり、トップはトップ自身が革新しなければ、組織は革新できないということです。“魚は頭から腐る”というロシアの諺があります。倫理観と企業理念をベースに、明確なビジョンと辿り着くための戦略を描き、リーダーシップをいかんなく発揮すること。これこそ、リーダーが、ひいては、プロの経営者が持つべき素養といえます。「長」はまさにリーダーです。係長、課長、部長、社長全てに同じことがいえると思います。



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