リーダーシップ/リーダーシップ活用事例

ワールドカップを起点にリーダーシップを考える(2ページ目)

ワールドカップ2014のオープニングマッチは優勝候補筆頭の地元ブラジルがクロアチアに3-1で勝ちました。今回、ブラジルチームを率いるスコラーリ監督は2002年日韓大会で優勝した名将です。ワールドカップを起点にリーダーシップを考えていきます。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド


攻めは自由に守りは統制を-これが勝つための鉄則

攻めは自由に守りは統制を-これが勝つための鉄則

スポーツはビジネスにも通じる

確かに野球でも攻撃は水物で、得点が取れる日もあれば取れない日もあります。守備は投手を中心に、ある程度予測可能であり手が打てるものです。このように、攻撃と守備の関係はビジネスでも然りです。

売上は景気等の外部環境の影響を受けるので読みにくいこともありますが、コストはコントロールできるものです。つまり、コントロール可能なコストを限りなく削減することで売上の不安定性に対応できることになります。これは経営をする鉄則でしょう。経営者の要件はケチに徹することができるかどうかです。

ビジネスリーダーとして考える

ビジネスの世界に転用して考えると、一人ひとりの部下とのスキルの差がどの位あるかをまず確認することです。その差の大きさによりボトムアップが必要であれば指示命令していくリーダーシップスタイルを採るべきでしょう。部下のスキルレベルが高ければ委ね任せるリーダーシップが求められます。

例えば、野球のWBCで日本は1、2回目とチャンピオンになりましたが、1回目は偉大な王監督の下、選手との心理的距離感は大きかった訳です。選手も王監督の圧倒的な実績に敬意を表し監督のために戦うのでした。2回目はイチロー選手が述懐していたように、1回目は王監督と選手を繋ぐリーダーの役割を果たそうと意識してリーダーシップを発揮するように心掛けたとのことです。2回目は原監督の下、各選手が役割や使命を踏まえ自分自身をリードでき、特にリーダーシップを行使する必要はなかったとのことです。

このように一人ひとりが強い使命感・責任感を持ち、チームとしてのビジョンが共有化され、プレイヤーとしての卓越した技能を持った自律的な組織は理想的な組織と言えるでしょう。会社の目的と個人の目標がシンクロナイズした組織は21世紀型エクセレントカンパニーと呼びたいと思います。
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