肩甲骨の周りには褐色脂肪細胞がある
体の後ろ側にある肩甲骨は自分からは見えないので意識も薄れがちですが、肩コリのある方は、この肩甲骨周りが固くなっていることがとても多いものです。また脂肪細胞には脂肪を蓄える「白色脂肪細胞」と、体温維持などを目的として脂肪を燃やす「褐色脂肪細胞」がありますが、この褐色脂肪細胞は首の周り、脇の下、心臓、腎臓の周り、そして肩甲骨の周りの5ヶ所に分布しています。
今回はこの褐色脂肪細胞がある肩甲骨周りを動かし、代謝を上げることにもつながるエクササイズを2つご紹介します。
腕を風車のように動かす「ウィンドミルアーム」
1、 膝を曲げ脚を立てて仰向けになりましょう。足は腰幅くらいに開き、平行に保ちます。床で出来るだけ背中を伸ばして、背骨の長さを出しておきます。目線を天井の方向(真上)に向けて安定させたら、息を吸って吐きながら、天井の方へ腕を伸ばし、指先も上へ向けましょう。
2、 天井の方向へ伸ばしている両腕を、右腕は片手でバンザイするように耳の近くで伸ばし、左腕は床に置いて長くしておきましょう。
自然呼吸を続けながら右腕と左腕を床に近いところで半円を描くように左右入れ替えます。風車がまわるように、ゆっくりと動かしてみましょう。
3~5回行います。
腕を回して行う「アームローテーション」
1、 座った姿勢か立った姿勢で背筋を伸ばし、両腕を体から離して、肘を伸ばしておきます。体幹を安定させ長い腕を保ち、息を吸って吐きながら、腕を付け根からねじるように外回し(外旋)にしましょう。その間も出来るだけ体幹部を安定させ、体がグラつかないようにします。(小円筋、棘下筋<きょっかきん>が働きます)
2、 気持ち良く無理のない範囲で腕を回したら、長い腕と体幹の安定を保ったまま、今度は息を吸って吐きながら、逆方向に内回し(内旋)を行いましょう。(広背筋、大円筋、肩甲下筋が働きます)
腕を動かしている間も首の長さを保ち、呼吸をつけながら、3~5回行ってみましょう。
外旋(外回し)・内旋(内回し)とも、肩甲骨や肩関節の周りのローテーターカフと呼ばれる回旋筋鍵盤の部分が働いたり、肩関節をコントロールしながらスムーズに使うことで、肩周りの安定や肩コリの予防につながります。座ったままでも行なえる動きを生活に取り入れながら、肩甲骨まわりを動かし、代謝もUPさせ肩コリ予防に役立ててみてください。