リーダーシップ/リーダーシップの基本知識

リーダーシップの新潮流―サーバント・リーダーシップ(2ページ目)

先週末、ガイドの私が所属する学会の部会に参加しました。発表テーマが「リーダーシップ」だったので、リーダーシップの新しい潮流を把握することが主な目的でした。100名以上の方が参加され大変盛況でした。今回は新しい潮流として、サーバント・リーダーシップを取り上げます。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド


10の特徴とは

リーダーとの信頼関係こそがチーム力になっていく

リーダーとの信頼関係こそがチーム力になっていく

この教えを広めている「グリーンリーフセンター」アメリカ本部の所長であるスピアーズ氏はサーバント・リーダーシップの10の特徴として、傾聴、共感、癒し、気づき、納得、概念化、先見力、執事役、人々の成長への関与、コミュニティづくりを挙げました。

他のリーダーシップ理論との違いとして、1.倫理性を重視していること、2.フォローを優先し、またフォロワーの成長を支援すること、3.成果やビジョンも強調していることです。

リーダーとの信頼関係こそがチーム力に繋がっていく

個人レベルの効果として、リーダーに対する「信頼」の形成、「協力行動」や「創造的行動」の促進です。集団レベルの効果として、組織における「協力する風土」を醸成することです。

サーバント・リーダーシップは直接チームの結束力を形成するのではなく、フォロワーとの個別の関係性を育み、それが波及してチームの結束力を産むものです。しかしながら、このリーダーシップの効果はフォロワーの「受容性」と集団レベルの「リーダーに対する満足感」次第と言えます。

サーバント・リーダーシップの今後の可能性として、フォロワーの自律性と協力・先取り行動を促進し、またそれが職場全体に波及する効果を持つ可能性を示唆すること、チーム力を引き出す可能性を示唆すること、新しいリーダーシップの在り方として、これまで管理職の役割を担うことが苦手な人々にも有益な理論であることでしょう。

読者の皆さんも一人ひとりのメンバーときちんと対話をし、関係性を密なものにすることを心掛けて下さい。信頼関係を構築し、その結果として、チーム力は高まっていくものと、これまでのリーダーシップ観を考え直してもいいでしょう。
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