業績不振の原因はどこにあるのか?<外的要因を探る>
いったいマクドナルドの業績不振はどこに原因があるのでしょうか?
マクドナルドの発表する月次セールスレポートを見ると、明らかにその原因は顧客離れにあることがわかります。ここ2か月の既存店の顧客数を見ても、10月には前年同月比マイナス13.9%、11月はマイナス14.4%と大幅な顧客数の減少を記録しています。
それでは、なぜ多くの顧客がマクドナルドから離れていったのでしょうか?
その理由としては、さまざまな要因が挙げられますが、まずは外的要因を見ていくことにしましょう。
外的要因として大きなものは、やはりコンビニエンスストアが最近最も力を入れる本格的な入れたてコーヒーの存在なのではないでしょうか。
日本マクドナルドは2008年2月に高品質のアラビカ豆だけを使用した『プレミアムローストコーヒー』を全店に導入します。そして、業績を牽引する“戦略商品”として、無料キャンペーンなどを実施して話題を振りまき、ついで買いする顧客などを取り込んで拡大を続けてきました。
ところが、2013年1月にコンビニ最大手のセブンイレブンが『セブンカフェ』で入れたてのコーヒーの販売を始めると、わずか7か月で1億杯を販売する大ヒットを記録。他にもローソンは『マチカフェ』、ファミリーマートは『あじわいファミマカフェ』を展開し、大手コンビニエンスストアはさながら“カフェ戦争”を繰り広げています。そして、今はまさに、全国4万店以上のコンビニエンスストアの店舗で、いつでもどこでも気軽に本格的な入れたてコーヒーを低価格で飲める時代となったのです。
このような大手コンビニエンスストアチェーンの“コーヒー戦争”はマクドナルドにまで飛び火して、これまで“本格コーヒー”をマクドナルドで購入してきた顧客が近くのコンビニで済ませてしまうということも多くなったのではないでしょうか。
結果として、多くの顧客を大手コンビニエンスストアに奪われてしまい、決して戻ることがなかったということなのです。
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