リーダーシップ/リーダーシップの名著

リーダーシップの名著-「経営者の条件」

前回はお薦めする名著として、ジョン・P・コッタ―著「企業変革の核心」を取り上げましたが、今回は、ピーター・F・ドラッカー著「経営者の条件」をピックアップいたします。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

前回の記事、リーダーシップの名著-「企業変革の核心」を取り上げましたが、今回は、ピーター・F・ドラッカー著「経営者の条件」をピックアップいたします。

経営者のみならず、全てのビジネスパーソン対象の良著

ドラッカー氏の著作はある程度のキャリアを積んだ方に響くと思う

ドラッカー氏の著作はある程度のキャリアを積んだ方に響くと思う

著者のドラッカー氏は現代経営学の父的な存在で、未来学者でもあり、自らは社会生態学者を名乗った方です。GEで長年トップを務められたジャック・ウェルチ氏、ファーストリテイリングの柳井正氏など、古今東西を問わず、多くの著名な経営者に信奉されています。

さて、この本の原題は、「The Effective Executive」とあるように、実践的なもので、意訳すれば、「できる人」ということです。よって、経営者のみならず、全ての人に当てはまる内容です。

“エグゼクティブの仕事は成果を上げることであるが、成果を上げている人は実は一握りである。知力も想像力もあり、知識水準も高い人でも呆れるほど成果が上がらない。これらは基本的な資質であるが、それらを結果に結びつけるには、成果を上げるための能力が必要である”と唱えています。

経営者が成果を上げるための能力を次の5つと捉えています。

1. 汝の時間を知れ(時間を管理する力)

“成果を上げるには、自分の時間の管理を徹底する必要がある。まず、自分が時間をどう使っているかを記録し、不要な仕事があれば捨てる。そして、その時間を集約して、成果を上げるために使う。”

→時間配分のポートフォリオが適切であれば成果が上がるということです。

2. どのような貢献ができるかを問う(チームに貢献する力)

“成果を上げるには、自らの果たすべき「貢献」を考えなければならない。貢献にフォーカスすることで、組織全体の成果に注意を払うようになる。また、顧客の視点から物事を考えざるを得なくなる。その結果として、仕事の質が変り、成果が上がる。”

→組織の中でどのような役割と貢献ができるかを、常にメンバー一人ひとりが考え行動すれば成果が上がるということです。
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