京都グルメ/京都のフレンチ

フレンチレストラン「ラ ファミーユ モリナガ」(2ページ目)

京都に新しくオープンしたフレンチレストラン「ラ ファミーユ モリナガ」。シェフは元「グランメゾン グラシアニ」で総料理長を務めた森永さん。町家を改装した内装、繊細で卓越した料理世界など、詳しく御紹介していきます。

執筆者:麻生 玲央

繊細で卓越した料理の数々

レイノー皿

竹とんぼのようですが、実はバターナイフ。また、テーブルの位置皿は白さで違いの分かる「レイノー(RAYNAUD)」製。

現在、シェフお独りで調理されているため、昼夜共に1コースのみ。「独りなので以前のグランメゾンのように人手のかかることはできませんが、大切なものは譲らず、余計なものはそぎ落として、3つのポリシーだけは守って頑張りたい」とおっしゃいます。そのポリシーとは、
1. 本当に新鮮なものを使う。
2. 素材を活かして味のバランスを整える。
3. キュイソン(火入れ)を的確にする、とのことです。

それでは、お値打ちな昼の4725円(サーヴィス料10%別)コースから料理を御紹介です。

・アミューズ
筍と帆立貝、白魚

筍と帆立貝、白魚

スターターは「筍」と「帆立貝」、そこに「白魚」を使った一皿。筍のやさしい風味と、ミ・キュイに火入れされた帆立貝のしっとりとした食感と甘味。白魚の旨味、バターのコクと香りがバランス良く調和しながら、春のテイストを味覚に届けてくれます。

アミューズから、このクオリティの高さというのは驚きました。

・前菜
毛蟹と菜の花のムース、透明なトマトジュレと

毛蟹と菜の花のムース、透明なトマトジュレと

そして、春のアミューズを堪能した後に登場したのが、この「毛蟹と菜の花のムース、透明なトマトジュレ」。気前のいい、たっぷりの毛蟹には、根セロリのムース、そしてその横には春らしい緑色が輝く菜の花のムース、トマトの透明なジュレ、という構成です。

見た目の美しさにも惹かれますが、菜の花のほのかな苦味が毛蟹とも相性抜群。トマトのジュレ一緒に食べると、さらに美味感が増しますし、それぞれの持ち味と食感が互いに引き立てあっているかのよう。

・スープ系料理
甘海老、ムール貝とポロ葱のスープ

甘海老、ムール貝とポロ葱のスープ

一見するだけだとシンプルなスープ料理に思えますが、一口食べると(飲むと)、そのテイストの奥深さと複雑さに、フランス料理の真髄を感じましたね。

チキンブイヨンに甘海老の風味が付与されたスープは、コクと円やかさ、旨味と余韻を要しており、これにポロ葱の甘味とムール貝の香りが合わさることで、実に心地良い華やかな味わいを醸し出しています。

次のページでは、コース料理の後半を御紹介していきます
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