京都グルメ/京都のイタリアン

イル カント デル マッジョ

トスカーナの郷土料理「ビステッカ」や「リボリータ」に特化したイタリアンが京都に誕生! その名は「イル カント デル マッジョ」。ガッツリと食べたい日にピッタリな「肉とワイン」の一軒です。

執筆者:麻生 玲央

トスカーナ料理店「イル・カント・デル・マッジョ」

ビステッカ

ビステッカ

イタリア中部トスカーナ地方の名物料理と言えば、真っ先に思い浮かぶのが「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」。

トスカーナ州の中でもフィレンツェ県、アレッツォ県、シエナ県など内陸地方は海に面していないため、メインの食材はどうしても肉、肉、肉なのです。

フィレンツェ風ビフテキと名付けられたこの料理はいわゆる「Tボーン・ステーキ」ですが、その分厚さと大きさが半端でないこと(基本的に1キログラムからオーダーできる)、本来は乳牛である赤身で柔らかいChianina(キアーナ牛)を使っていること、味付けが塩コショウだけで超レア加減に炭火焼きするなど、肉質と熟成度と焼き方で美味しさが決まる、まさにキング・オブ・ステーキとも言える郷土料理なのです。
外観

オステリーア「イル・カント・デル・マッジョ」の外観

私もトスカーナにいた頃は毎晩のように、本場の1キログラムを超える「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」に立ち向かっていましたが、さすがに日本では全く同じボリュームのビステッカと出会えたことはありません。

が、しかし。なんと京都にボリュームたっぷりなビステッカを出してくれる店が二ヶ月前にオープンしたのです! その店の名はオステリーア「イル・カント・デル・マッジョ」(「5月の歌」という意味)。ビステッカだけではなく、リボリータを始めとするトスカーナ料理に、リストのワインメニューは(スパークリング以外)全てトスカーナ産という、トスカーナと肉料理に特化した一軒です。

場所は、洛中のど真ん中。京都の台所「錦市場」のある錦通と交差する堺町通を北に折れ、蛸薬師通に出るまでの左手に、ピンクの壁と間口一杯に大きなガラスのはめ込まれた艶消しの木枠が、ひっそりと佇んでいます。
田村さん御夫妻

お店は田村さん御夫妻による二人三脚体制

シェフは、フィレンツェから南東のアレッツオに向かう途中にあるモンテヴァルキの山の手の小さな村「ぺンナ」にあるオステリーア兼旅籠「IL CANTO DEL MAGGIO」で10年間働いておられた田村 崇さん。

10年という年月は短期間の修行とは異なります。まさに四季それぞれの「トスカーナ暮らし」を身を持って何年も体験してこられたシェフなのです。店名をその店からそのまま貰われたということからも、誠実で信頼される料理人であられたことが窺われますね。

次ページでは、ビステッカを御紹介します
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