はじめての金魚飼育!金魚に必要なものは?
夏の風物詩金魚すくい
金魚飼育に最低限必要なもの三箇条
金魚を飼うために必要なものは、多くはありません。大まかに言えば、以下の三つだけです。- 金魚飼育に対する最低限の知識と環境
- 金魚飼育に最低限必要な飼育用具
- 金魚(生き物)に対する最低限の態度
それでは、この三つについてもう少し詳しくみていきましょう。
1.金魚飼育に対する最低限の知識と環境
琉金
1-1金魚という生き物に対する知識
金魚は淡水魚で、また、自然界には存在しない生き物です。突然変異や人間による交配を重ね、品種として作出、固定化されてきました。そういう意味では生存競争能力という面では弱い魚ということが言えるかもしれません。しかし、きちんと飼育すれば金魚は10年以上にわたって長生きします。平均寿命は品種によっても異なり一概には言えないのですが、金魚すくいでみられる和金タイプの金魚は総じて丈夫です(ちなみに公式な金魚の長寿ギネス記録は、なんと43歳です!)。ですので、結果はともかく長期間にわたって飼育することを前提に考えることが必要と言えます。
実際の飼育上においては、細かく言えば色々ありますが、まずは「餌のやり過ぎ」に一番注意して頂きたいと思います。特に飼育初心者の方に気をつけて頂きたいのですが、金魚には満腹中枢がないと言われています。餌のやり過ぎは、多量の糞となり、また、残して底に沈んだ餌は放置しておくと水質悪化に直結し、あっと言う間に金魚が死ぬこととなります。金魚は一週間くらい餌をやらなくても死にません。餌のやり過ぎが金魚にとって一番良くないことを頭に入れておきましょう。
1-2金魚を飼う環境
・家族の同意
これはとても重要です。まず、同居する家族の同意を得ましょう。家族の同意を得ずに飼育していると、飼育槽に最適な場所を確保出来なかったり、飼育の協力が得られなかったりといろいろな不都合が生じます。何より癒しを与えてくれるはずの金魚が他の家族にとっては逆にイライラの種となりかねないので、是非とも家族の同意を得てから飼うことにしましょう。
・水槽をおく場所
適度に日がさす安定した場所を選びましょう。ただし、直射日光がさす場所は、温度差が激しくなり、金魚にとって好ましくありません。出入りが頻繁にある家の場合、水槽と金魚に振動を与え続けることになるので、玄関は適している場所とは言えません。家により、最適な水槽の設置場所は異なるので、水換えや生活の利便性を勘案した上で、自宅における出来る限り適した場所を提供してあげましょう。
2.金魚飼育に最低限必要な飼育用具
水槽はなるべく大きい方が好ましい
最低限必要なものは、水槽とエアポンプと塩素中和剤だけです。
2-1水槽
出来れば45~60cmのガラス水槽を用意しましょう。昆虫の飼育などに使われるプラスチックケースを使用することも可能ですが、長く飼育するためには強度や観賞面からみてガラス水槽をお勧めします。いわゆる金魚鉢は長期飼育には全く適しません。
2-2フィルター付きエアポンプ
いわゆる「ぶくぶく」と言われるものです。水面の表面が波打つことにより、空気に触れる面積が多くなり、水中に酸素が取り込まれ、水中の酸素量が増やすという仕組みです。水中の酸素が不足すると、金魚は水面近くで口をパクパクさせる「顔上げ」という行動をとるようになります。エアポンプを設置していない状態で金魚が顔上げをしていたら餌を欲しているわけではないので、要注意です。
2-3カルキ抜き(塩素中和剤)
水道水に含まれる塩素を中和するものです。固形タイプのものもありますが液体のカルキ抜きが使いやすいでしょう。ホームセンターなどで販売されているので指定の用法を守り使用しましょう。これを使えば水道水からすぐに塩素を中和することが出来ます。(水道水をバケツに入れて陽当たりの良い場所におき、一日放置しておいてもカルキ抜きは出来ます)
カルキ抜きをしなかったからといって金魚がすぐに死んでしまうというようなことはありませんが、長期的には金魚にとって良くないことなので、カルキ抜きは出来る限り行うようにしましょう。飼育に必ず必要なものではありませんが、その他にも、水槽の底に敷く砂利(バクテリアの棲家となり、水の浄化作用がある)や水草(餌としての役割や光合成により微量の酸素を発生させる)などがあります。
・おすすめの金魚の餌(えさ)
3.金魚(生き物)に対する最低限の態度
火鉢で飼育されている頂天眼
しかし、どんな理由であれ金魚を飼う以上は、生き物として最後まできちんと飼育してあげたいものです。
飼いきれなくなったからといって、川などへ放流することは絶対に避けなければいけません。前述しましたが、金魚は自然界には存在しない生き物です。フナの突然変異である緋ブナ(赤いフナ)から始まり、以後人間の手により様々な交配が繰り返され、人間の管理の下で、多様な金魚の品種が生み出されてきました。そのことから金魚の多くの品種は、自然界で生き抜く能力が欠如しており、大抵の場合すぐに死んでしまうことになるようです。川へ放流することは、金魚を殺すことと大差はないのです。
なにより、基本的には自然界に存在しない生き物である金魚を自然界に放すことは、生態系に影響を与えてしまう可能性があるのです。
金魚をはじめとする観賞魚には、人間を癒すヒーリング効果があると言われています。金魚飼育に最低限必要な三箇条をふまえて、楽しんで金魚飼育をしていけば、金魚を癒やし、金魚に癒される充実の金魚ライフが待っているはずです。
【関連外部リンク】
※おすすめ外部リンク:金魚の品種(種類)カタログ
※おすすめ金魚アプリ:日本金魚図鑑(iOS、Android対応)
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