主治医はあなた自身! 金魚が弱りはじめたらどうする?

金魚を守るのはあなた自身です!

金魚を守るのはあなた自身です!

金魚は比較的飼育が簡単とされている生き物です。しかし一度体調を崩すと人間のように不調を訴えることも出来ず、病院に行く事も出来ません。実は金魚は長生きする生き物なのに、その天寿を全うできずに、様々な要因から死んでしまうケースが多く見られます。金魚の体調を見守り、体調を崩した時に適切な処置をしてあげられるのは飼い主であるあなただけです。

あなた自身が金魚の主治医なのです!

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金魚の定期健診

金魚が1度病気になると治療して直すのは相当難しく根気のいることです。まずは本格的に体調を崩してしまう前に日々の観察を怠らないようにしましょう。金魚の定期健診、それは日々の金魚の観察にほかならないのです。大事に至る前に金魚の異変を察知し、適切な処置をしてあげる事が、あなたの金魚にとって最も大事なことなのです。 金魚が体調を崩しかけている場合の代表的なケースを記しておきます。
  • 金魚が水槽の底でじっとして動かない。
  • 背びれをたたんでいる。
  • 餌への反応が鈍くなる。
  • 群れから離れて1匹でいることが多い。
  • 水面に鼻を上げて激しく口をパクパク動かしている。
  • 底砂利や水槽の壁面に体を擦り付ける。
  • 体表に白い点やホコリのようなものが見られる。
  • 上下の泳ぎを繰り返したり、水面から跳ね上がったりを繰り返す。
以上のような代表的な変調が見られる時は金魚の病気を疑って下さい。いつもと違う状況に気づくためにも日々の水槽の観察を欠かさず行いましょう。


体調不良の原因を考える

金魚の様子がおかしいと見受けられるときには、その原因を考え環境を改善してやる必要があります。前項のような症状が見られるときには次のような原因が考えられます。

  • 餌をやりすぎている
金魚はその本能であるだけの餌を食べ続けようとします。人間と同じですが普段から腹八分目を心がけて餌やりを行なって下さい。水槽に入れた餌が5分~10分で無くなる程度が適量となります。また餌をやりすぎると水質の悪化にもつながりますのでくれぐれもご注意下さい。

  • 濾過能力の低下による水質悪化
濾過フィルターの汚れ、底砂利の汚れ、金魚の入れすぎ等の原因から水槽内の生物濾過能力が弱まり、アンモニアや硝酸塩の濃度が高まっていることが考えられます。1/3から1/2程度の水換えを施し、濾過環境の改善を考えて下さい。

  • 金魚同士の相性が悪い
ある金魚が別の金魚を追い回す、つつく等の行動が繰り返されるために、金魚が弱ってしまうことがあります。運動能力やサイズの違いが大きいと、こういった行動が見受けられる原因になります。水槽を分けてあげられれば絶対ですが、水槽内に隠れ家となるアクセサリーを入れることで回避出来ることもあります。


体調不良、病気の金魚に対する処置

金魚が体調を崩す原因を考えると共に、実際に体調を崩してしまった金魚への処置を行います。家庭でできる処置は大きく分けて絶食、塩浴、薬浴の三種類。順番に解説していきましょう。

  • 絶食
金魚が体調を崩す原因の1つに消化不良によるものがあります。これが直接の原因となっての体調不良もありますし、他の病気で体力が落ちているのに餌を食べたために2次的に消化不良を起こす場合もあります。体調が悪そうに見える金魚を見つけた場合には一旦餌やりを止めてみて下さい。金魚はかなりの長期にわたって餌を上げなくても飢え死にすることはありません。親心からついつい餌を上げたくなりますがじっと我慢です。

  • 塩浴
昔からよく行われている方法で、0.5%の塩水に1週間程度泳がせます。体調を崩した金魚を隔離して塩浴させる場合には全く濾過能力のない水になりますので2~3日に1度は1/3程度を新しい塩水とかえてあげて下さい。この治療は主に金魚が寄生虫や細菌によって体力を奪われている時に効果があります。金魚に寄生する寄生虫や細菌の体液濃度(0.3~0.4%)を上回る濃度の塩水を泳がせることで、それらを死滅させます。金魚の体液の濃度は0.7~0.9%と言われていますので、この濃度より濃い塩水を長時間泳がせると、当然金魚も脱水症状によって殺してしまうことになります。0.5%という濃度は寄生虫や細菌の体液濃度と金魚の体液濃度の丁度間となっていることが根拠となっています。0.5%塩水を作るときは、食卓塩でなく粗塩などの天然塩を用いて下さい。水1リットル(1kg)につき5gの塩を入れるとおよそ0.5%の塩水ができます。秤などがない場合には小さじ1杯で5g強となります。目安にして下さい。

  • 薬浴
市販の薬品を混入した薬水中を泳がせる治療法です。上記の塩浴が生物の浸透圧を利用した治療である事に対し、こちらでは直接薬品を用いることによって金魚に有害な寄生虫や細菌を死滅させます。ペットショップに行けばグリーンFやエルバージュなど代表的な薬品が入手できますが、薬品は金魚の症状によって使い分ける必要があります。病気や体調変化の種類に合わせて最も適した薬品を用いて下さい。

代表的な薬品と効能には下記のようなものが挙げられます。
  • ニューグリーンF(尾ぐされ病、白点病、白雲病の予防・治療)
  • グリーンFゴールド顆粒(尾ぐされ病、エラ病、松かさ病、皮膚炎の予防・治療)
  • グリーンFリキッド(尾ぐされ病、エラ病、白点病の予防・治療)
  • メチレンブルー(白点病・白雲病の予防・治療)
これは全ての効能と薬品ではありませんし、症状と病気の種類の見極めは初心者の方には中々難しいものです。薬品を使用する際は、写真やムービーを撮ってペットショップの店員さんに見せてみるなどして、よく相談してから購入される事をお勧めします。


経験からのワンポイント
オススメ塩浴と薬浴の方法

普段の飼育水槽で治療ができる!

普段の飼育水槽で治療ができる!

塩浴や薬浴を行う際、体調の悪くなった金魚を別の容器に隔離して、濾過せずに行うことが一般的なのですが、私はいつも飼育水槽のままで濾過も続けたまま行います。弱った金魚が他の金魚からつつかれるなど、悪い影響を受けている場合は隔離するしかありませんが、この方法を用いると、金魚を隔離する際、ただでさえ弱っている金魚の体力を奪ってしまうのを防げますし、急な水質の変化によるショック症状も防げます。寄生虫や細菌はもとの飼育水にも蔓延している可能性があるので、他の金魚への2次感染も防ぐことができます。そして何より普段と変わらない水槽で治療をすることによって金魚のストレスを減らすことができます。

デメリットとしては濾過もあわせて行なっているために塩分や薬の濃度がすぐに落ちてしまうので投薬や塩水の交換頻度が増えることです。また、長期間続けると(経験上1週間程度)生物濾過に必要な濾過能力が一時的に落ちてしまうので注意が必要です。

この方法での投薬や塩浴の際は水槽の水の1/3にあたる水に規定量の3倍(塩水なら1.5%)となるような水を作り、水温も合わせた状態で、水換えの容量で少しずつ飼育水に投入します。こうする事で、もとの飼育水からの水質変化も小さくなり、金魚の体力消耗を減らし、ストレスを与えずに治療することができます。

個人的な飼育経験から得た治療方法ですので賛否あるかもしれませんが、この方法を用いて治療することを始めてから、治療の成功率は格段に上がり、2次感染や再発はほとんどなくなりました。何かの時には是非試してみて下さい。

最初に記したように金魚の主治医は飼い主であるあなた自身です。日々の観察と適切な治療であなたの金魚を守ってあげてくださいね。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。