金魚/金魚の種類

金魚の混泳の相性…和金など種類ごとに検証

和金、コメっと、琉金、出目金...さまざまな種類の金魚が同じ水槽で混泳する姿はカラフルで素敵ですよね! とはいえ、相性の悪い金魚どうしを混泳させると健やかに育ちにくい場合もあるのです。今回は、同じ水槽で飼える金魚の組み合わせと相性を解説します。

執筆者:川浪 ナミヲ

「その金魚、同じ水槽で飼って大丈夫?」金魚の相性を解説!

金魚の混泳の相性…和金など種類ごとに検証

金魚の混泳・相性の良い組み合わせについて

記事『日本で良く見られる金魚の種類』でご紹介したように金魚には本当に沢山の種類が存在します。ペットショップなどで色んな種類の金魚を眺めていると、ついつい目移りして「あれも欲しい」「これも飼いたい」となってしまいます。しかし、金魚はその種類によって一緒に飼える相性と、そうでないものがあります。あなたの家の金魚と一緒に飼うことの出来る金魚はどんな金魚なのでしょうか?
 
<目次>
 

金魚同士の力関係が対等であれば混泳は可能!

金魚の混泳

色んな金魚の種類がいると楽しいけども…

金魚は雑食性で、自分の口に入るものならなんでも口にしようとします。水中を漂うものに本能的に興味を示します。なんなら自分達の糞でさえ口にしてしまいます(笑)。自分より圧倒的に小さいサイズなら、同じ金魚とはいえ餌に見えてしまうのでしょう。執拗に追いかけ回すことがあります。サイズが小さくても元気に泳いでいる金魚なら、そうそう一気に食べられてしまうことはありません。しかし追い掛け回されるうちに体力を奪われ、動きの鈍ったところを自分より大きな金魚に突かれて、やがて餌になってしまうケースもあります。サイズの極端に違う金魚を同じ水槽で飼うのはあまりお勧めできません。

泳ぎ方の違う金魚同士を飼うのも危険です。泳ぎの上手な金魚がそうでない金魚を追いかけ、ストレスを与えることがあります。フナ尾の和金型金魚とそれ以外の種類では全く機動力が違いまから、丸型金魚が和金の餌食にならないためにもこの種の混泳は避けて下さい。稚魚から一緒に育つなどして慣れてしまい、金魚同士の相性に問題が無い場合もありますが、動きの早い和金の方が餌を食べるのも上手です。和金ばかりが大きくなって、丸型金魚が成長しないといったことにもなり兼ねないです。

一緒の水槽で飼う金魚は同じぐらいのサイズで同じ種類(若しくは近い種類)とし、金魚同士の力関係が対等になるように心掛けてあげるのが基本です。
 

和金型金魚(コメットなど)の相性

和金、コメット、朱文金。この3種類については運動能力も成長の仕方もよく似ていますので混泳が可能です。金魚掬いで持ち帰ったのをきっかけに金魚を飼い始めた人が新たな金魚をプラスするときのメイン組み合わせと言ってもいいでしょう。三ツ尾や四ツ尾の和金でも比較的大丈夫ですが、成長に差が出てくるようなら隔離してあげたほうがいいかもしれません。
 

丸型金魚(琉金など)の相性

琉金と丹頂

優雅な丸型金魚の混泳

琉金とオランダ獅子頭、青文魚、丹頂等のオランダ型の金魚の組み合わせは愛称がいいように思います。オランダ獅子頭は琉金の突然変異と言われていますから、体型も尾びれの形状もよく似てますもんね。但し、高級金魚の東錦等、比較的種の歴史の浅いものは体質が弱いこともあるので、できれば同じ種類で飼ってあげたいところです。オランダ獅子頭と同じく肉瘤を点ける浜錦も体型はパール(珍珠鱗)状に育ち、泳ぎが変わってきますので、一緒に入れない方が懸命です。
 

出目金、水泡眼、頂天眼、蝶尾などの個性派タイプは混泳できる?

出目金

金魚掬いの名脇役、出目金も本当は…

眼球や目の横の水泡、尾の形状などが独特なこれらの金魚は餌を見つける能力や、運動能力がそれぞれ種類によって違います。個性的な金魚は出来るだけ同じ種類で飼ってあげましょう。出目金をアクセントとして金魚掬いの舟に混ぜていることがありますが、実は出目金と和金との相性は最悪です。金魚掬いで持ち帰っても、同じ水槽だと他の和金に突かれて早くに死んでしまうケースが殆んどです。
 

敏感な魚「ランチュウ」の混泳には気をつけて!

背びれがないことから、泳ぎが独特です。琉金などと比べても目に見えて泳ぎがおぼつかない。なんだかドン臭い感じがしますものね(そこが魅力なのですが……笑)。水質への敏感さも他の種類より気を使う種類です。もちろん同系統の桜錦や江戸錦とランチュウの混泳は可能です。
 

繁殖を考えるなら混泳は要注意

金魚はその種類が違っても繁殖します。いわゆる雑種として子が育つことがあります。フナ尾の琉金が出てきたり、コメット体型の三つ尾が出てきたり、珍しい金魚を見て楽しく感じるのですが、どうも経験上長生きしません。繁殖を経て次の世代立派にを育てるなら、できるだけ同じ種類で飼って下さい。産卵の兆候をを見分けれるならば、その徴候がみられた時に同じ種類の雄雌だけ隔離するのも手です。
 

混泳させるときに気をつけるべきこと

金魚の祖先はフナの仲間です。その基本的な性質はよく似ていて、群泳する姿はフナの性質そのもので、なんだか微笑ましくもあります。しかし、サイズも種類もよく似た金魚が泳いでいるのに追い掛け回して、喧嘩しているようになってしまうことがあります。多くは次の2つの理由によるものです。
 
  1. ズバリ産卵の兆候!
  2. 新たな金魚を投入したことによる縄張り争い勃発!

産卵の場合は稚魚を採るのかどうか、よく考えて隔離するかそのままにしておくか判断してください。

縄張り争いの場合はひと手間必要です。放っておくと、上に書いたサイズ違いの金魚のように共食いになってしまう恐れもあります。特に水槽が過密なときにこういった追いかけあいが起こりやすいように思います。対処としては、水槽のサイズを大きいものに変えてやったりレイアウトを変更して、飼育の環境を変えてやるのが一番です。経験上、水槽の様子が変わると縄張り意識もリセットされるように思います。

新しい金魚を購入して持ち帰る前に「うちにいる子と一緒に飼っても大丈夫だよな?」と旧メンバー、新メンバー双方のために、ちょこっと考えてあげてくださいね。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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