金魚/金魚の種類

写真で見る金魚の種類図鑑(認定品種22種)

正式に品種として承認されている品種のうち22種類の金魚の流麗な姿を、大きな画像でご覧頂こうと思います。使用している写真は、2013年の日本観賞魚フェアで展示されていた優良魚ばかりです。多様な金魚の美しさを、名前と解説付きの一覧でご鑑賞下さい。

菊池 洋明

執筆者:菊池 洋明

金魚ガイド

写真で解説! 金魚の種類

今回は、正式に承認されている品種のうち22種類の金魚の流麗な写真を、大きな写真でご覧頂こうと思います。使用している写真は、2013年の日本観賞魚フェアで展示されていた優良魚ばかりです。品種の説明は、見分けるための特徴など最低限に抑えました。是非、金魚の美しさをご堪能下さい。

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和金タイプの金魚

和金タイプとは、背ビレがあり、フナに近い長い体型の金魚の品種のことを指します。地金を除く和金型の金魚は泳ぎが速いので、飼育する場合は和金型の金魚のみの水槽で飼育することが望ましいです。
和金(ワキン)

和金(ワキン)

和金(ワキン):赤い鮒(ヒブナ)の持つフナ尾から、三つ尾や四つ尾といった開き尾を持つ個体が突然変異で出現したもの。最もフナに近い体型をしており、全ての金魚の原点種。

 
朱文金(シュブンキン)

朱文金(シュブンキン)

朱文金(シュブンキン):三色出目金とヒブナ及びフナ尾の和金との交配によって日本人の手により作出された。和金型の体型に長いフキナガシ尾、体色が赤、青、白、黒の和を感じさせる雑色、モザイク透明鱗が特徴。

 
コメット

コメット

コメット:アメリカで、琉金の突然変異個体をフナと交雑させ固定化された。体型は和金型、体色は白地に朱(赤)色、長く伸びたフキナガシ尾が特徴。

 
地金(ヂキン)

地金(ヂキン)

地金(ヂキン):江戸時代初期、和金からの突然変異によって尾ビレが立ち上がった魚を選別し、尾張藩士が固定化したとされる。和金型の体型に、クジャク尾というX字に開いた特殊な形の尾と、口先と各ヒレの計6箇所が赤く、他の部分は白い模様、いわゆる六鱗(ろくりん)と呼ばれる独特の体色が特徴。愛知県の天然記念物。体質が比較的弱いので、上級者向けの金魚。

>>和金タイプの金魚
>>琉金タイプの金魚
>>オランダタイプの金魚
>>らんちゅうタイプの金魚

関連外部リンク
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琉金タイプの金魚

琉金タイプとは、背ビレがあり、なおかつ、胴が詰まって丸い体型の金魚を指します。
琉金(リュウキン)

琉金(リュウキン)

琉金(リュウキン):和金の突然変異で出現した尾ビレの長い個体を淘汰し固定化された品種。寸詰まりで体高のある丸い体、各ヒレが伸長し、特に尾ビレは長く発達することが特徴。

 
キャリコ琉金(キャリコリュウキン)

キャリコ琉金(キャリコリュウキン)

キャリコ琉金:琉金と三色出目金の交配で日本人の手により作出された。琉金の体型に、体色は浅葱、赤、黒、白で、モザイク透明鱗を有することが特徴。単に「キャリコ」とも呼ばれる。

 
出目金(デメキン)

出目金(デメキン)

出目金(デメキン):琉金の突然変異で眼球が突出したのを利用して作出された。体型は琉金で、左右に突出した大きな眼球が最大の特徴。赤い出目金が出現した後、赤出目金の突然変異で黒い出目金が出現した。

 
蝶尾(チョウビ)

蝶尾(チョウビ)

蝶尾(チョウビ):昭和50年代後半中国から輸入された品種で作出過程は不明。出目金同様に突出した眼と、上から見たとき蝶が羽を開いたように見える尾ビレの形状が大きな特徴。

 
土佐錦(トサキン)

土佐錦(トサキン)

土佐錦(トサキン):江戸時代、現在の高知県で「大坂らんちゅう」と「琉金」の交配により作出されたとされる。体型は琉金で、尖った口先、大きく反転する平付け尾が最大の特徴。高知県の天然記念物。体質が比較的弱いので、上級者向けの金魚。


>>和金タイプの金魚
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>>らんちゅうタイプの金魚

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オランダタイプの金魚

オランダタイプの金魚とは、背ビレがあり、頭部に肉瘤(こぶ)が発達する金魚の品種のことを指します。
和蘭獅子頭(オランダシシガシラ)

和蘭獅子頭(オランダシシガシラ)

和蘭獅子頭(オランダシシガシラ):頭部に肉瘤が発達した琉金の突然変異個体を固定化した品種。江戸時代に、中国から琉球を経て、長崎に渡来した。背ビレがあって、肉瘤があり、伸長した開き尾を持つことが特徴。

 
東錦(アズマニシキ)

東錦(アズマニシキ)

東錦(アズマニシキ):昭和18年、横浜の金魚商がオランダ獅子頭と三色出目金を交配し作出した。体型はオランダ獅子頭、頭部に肉瘤が発達し、尾ビレは長く伸長、体色は赤と浅葱色(ブルー系の色)を基調にして黒が程よく配色され、鱗はモザイク透明鱗を持つことが特徴。

 
青文魚(セイブンギョ)

青文魚(セイブンギョ)

青文魚(セイブンギョ):昭和30年代に中国から日本に輸入された品種。作出過程は不明。体型はオランダ獅子頭で、青黒い体色を持つことが最大の特徴。肉瘤の出ないタイプの青文魚もいる。
 

茶金(チャキン)

茶金(チャキン)

茶金(チャキン):青文魚同様、昭和30年代に中国から日本に導入された。作出過程は不明。オランダ獅子頭の体型で、茶褐色の体色を持つことが特徴。

 
珍珠鱗(チンシュリン)

珍珠鱗(チンシュリン)

珍珠鱗(チンシュリン):昭和30年代に中国より日本へ輸入された中国原産の金魚。作出過程は不明。呼び名は「パール」、「ピンポンパール」の方が一般的になっている。背ビレがある丸い体型に、真珠のようなパール鱗が最大の特徴。

 
浜錦(ハマニシキ)

浜錦(ハマニシキ)

浜錦(ハマニシキ):昭和40年代に静岡県浜松の金魚問屋が香港から輸入した肉瘤の発達するタイプの珍珠鱗(高頭パール)を輸入。その中から出現した頭部の肉瘤が水泡状に発達する個体を選別・固定化したもの。体型、パール鱗は「珍珠鱗」と同様。最大の特徴は頭部の水泡状に発達する肉瘤(体液が詰まっているわけではなく、あくまで肉瘤)。

 
丹頂(タンチョウ)

丹頂(タンチョウ)

丹頂(タンチョウ):昭和30年代に中国から日本へ輸入された。作出過程は不明。オランダ獅子頭の体型に、頭部に発達する赤い肉瘤と、それ以外は白という体色を持つ品種。丹頂鶴を連想させる体色なので、日本では「丹頂」と名付けられた。

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らんちゅうタイプの金魚

らんちゅうタイプの金魚は、一般的に背ビレがない金魚の種類を指します。
らんちゅう

らんちゅう

らんちゅう:「マルコ」と呼ばれる肉瘤の発達しない背ビレのない金魚を、肉瘤が発達するように改良された品種。体型は丸くて短く、背ビレがない。頭部の肉瘤は豊かに発達することが特徴。

 
江戸錦(エドニシキ)

江戸錦(エドニシキ)

江戸錦(エドニシキ):昭和20年代、日本人の手により、らんちゅうに東錦を交配させ作出された。体型は背ビレがなくランチュウ型、柄は東錦同様の赤、白、浅葱色の三色で、モザイク透明鱗が特徴。

 
桜錦(サクラニシキ)

桜錦(サクラニシキ)

桜錦(サクラニシキ):昭和40年代、愛知県弥富町の養魚場が、らんちゅうと江戸錦を交配させたことが始まり。平成8年に正式な品種として発表・承認された最も新しい品種。体型は背ビレがなくらんちゅう型、体色は赤と白(更紗)のみ。らんちゅうと桜錦の違いは、らんちゅうが普通鱗なのに対し、桜錦はモザイク透明鱗であることが大きな特徴。

 
ナンキン

ナンキン

ナンキン:江戸時代に現在の島根県にあたる出雲地方で作出され、出雲地方特有の地金魚として飼われ続けている。ナンキンの特徴として、頭部が小さく肉瘤が出ない、背ビレがなく、四つ尾、目先が細長く目幅が狭い、などが挙げられる。島根県の天然記念物。

 
水泡眼(スイホウガン)

水泡眼(スイホウガン)

水泡眼(スイホウガン):中国で長らく門外不出とされていた品種で、宮廷などの支配層のみが長く飼育保存していた中国金魚。日本へは昭和30年代に輸入された。上向きの眼球と眼の左右に付く風船のような水泡状の袋が特徴。中にはリンパ液が満たされている。

 
頂天眼(チョウテンガン)

頂天眼(チョウテンガン)

頂天眼(チョウテンガン):水泡眼と共に中国金魚の代表格で、明治時代に日本に渡来した。赤出目金の突然変異を固定化した品種。眼が完全に上を向いており、背ビレを欠いていることが特徴。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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