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引っ越しの際、金魚はどうする?運び方とは

様々な理由で「引っ越し」をされる方は本当にたくさんおられると思います。引っ越しの際、金魚はどうしますか?水槽の金魚を荷物と一緒に引っ越しするのはなかなかイメージが付きにくい方も多いのではないでしょうか。持ち運び方や方法をご紹介したいと思います。

執筆者:川浪 ナミヲ

 

金魚と一緒に引っ越す!

金魚の引っ越しはどうする?

金魚の引っ越しはどうする?


このケースをまず考えるのが人情というものでしょう。しかし、水槽の金魚を荷物と一緒に引っ越し先に移動するとなるとなかなかイメージが付きにくい方も多いのではないでしょうか?

まずもって、引っ越し業者の殆んどは、植物も含めて「生体」の運送は行なってくれません。稀に搬送してくれる業者もありますが、高額の費用が必要になるケースが殆んどです。もしものことがあった時の保証を考えると命に対しての値段はつけることが難しいですし、当然のことだと思います。このことから当然、金魚を搬送するのは自分自身であることが多くの場合、絶対条件となります。自家用車をお持ちでない場合は、レンタカーや知人にお願いするなどしてまずは移動手段をキープしましょう。

さて、実際に移動する際には、金魚の飼育環境をなるべく変えずに搬送するのが基本です。と言っても移動の際、水槽のまま運ぶのは諦めたほうが無難かと思います。搬送中の水槽の破損の可能性は少なからずありますし、たとえ60cm水槽であったとしても、飼育水込みだと相当な重量になります。諸々のリスクを考えるとお勧めできません。それではどのようにして金魚を搬送するのでしょうか? 大きなポイントとしては搬送容器と飼育水の搬送の2点があげられます。
 

搬送中に金魚を入れる容器

搬送中の容器ですが、ポピュラーな方法はペットショップで金魚を購入した際に持ち帰る時や通販で金魚を購入した際に用いられている、ビニール袋搬送です。数十分で済む、短時間の移動でしたらこの方法で大丈夫かと思います。但し、なるべく大きめの、厚手で破れにくいビニール袋(ホームセンターなどで売ってます)を用意したり、その袋にパンパンの空気(できれば酸素)を封入するなど、なかなかに面倒な手間が必要になります。袋を輪ゴムで止めるのも慣れないと難しい作業ですよね。諸々の条件をクリアできるならこの搬送方法で大丈夫かと思います。搬送の際は普段金魚が過ごしていた飼育水をそのまま袋に入れ、パンパンに膨らんだビニール袋にちょうどよいサイズのダンボールなどに収めて運んで下さい。くれぐれも、水漏れしないように気をつけてくださいね。水が無くなると金魚はおろか、一緒に運んだ荷物さえ水浸しで使い物にならなくなる恐れがあります。

一緒に引っ越す金魚の数が多い場合や、数時間に及ぶ移動の場合には、上記の方法では金魚がダメージを受ける場合も考えられます。そこでお勧めするのが大きめのクーラーボックスによる搬送です。防水、水量、容器の頑丈さと、どれをとっても安心できる、優れた搬送容器だと言えます。私もこの方法で搬送しました。ビニール袋の場合と同様、水槽で用いていた飼育水をクーラーボックスに入れ、金魚を移します。できれば酸素を数時間放出するタブレットなどを予め購入して入れてあげて下さい。流石にクーラーボックスでも水量を満タンにすると水漏れの恐れが出てきますので、2/3程度の水量に止め、金魚の数とボックスの大きさをよく考えて金魚を入れてくださいね。うちの金魚たちはこの方法で輸送し、一匹も損なうことなく元気に泳いでおります。
 

飼育環境ごと持って行きましょう!

いざ引っ越すとなると、移動中の金魚の状態に相当気を取られると思いますが、引っ越し先での金魚の生活を考えることはより重要だと思います。元々の生活環境を金魚に与えてやることができないと、結局引っ越し先で全滅……と言ったケースにもつながるかと思います。飼育水はなるべく沢山運んであげて下さい。アウトドア用品として販売されている水用のタンクや、なんなら灯油用のポリタンクなども利用できるかと思います。水槽、濾過器、底砂利などは洗わずに運んで下さい、できれば乾燥もさせずに、少し水に濡れたまま運ぶことをおすすめします。こうすることで水槽内の濾過バクテリアが死滅することなく元々の水槽の環境を保てます。水槽リセットは特に初心者の金魚飼育においては、なかなか危険な行為。金魚掬いで持ち帰った金魚がすぐに死んでしまう……。あの時の経験を繰り返さないために、飼育環境ごと引っ越すことを心掛けて下さい。
 

引越し先での作業

普段の水槽より狭い環境で移動した金魚が可哀想になり、ついつい早く水槽に移してあげたくなりますが、必ず水合わせを行い、慎重に水槽に戻して下さい。生体と飼育水を別々に運ぶケースがほとんどだと思います。当然水温に変化も出てくるでしょう。せっかく運んだ金魚がこのタイミングで体調を崩すことも大いに考えられます。はじめて金魚を家に連れて帰ってきた時と同様、水温、水質をキッチリと合わせながら時間をかけて金魚を水槽に戻して下さい。移動に関しては金魚に相当のストレスが掛かっていると思われます。餌やりも数日の間は控え、消化不良からくる体調変化にも気をつけましょう。なんなら、引っ越しの数日前から餌を抜いておく方が良いかもしれません。排泄物の量が少なくなりますので、移動中の水の汚れも抑えることができます。
 

絶対にやってはいけない事!

様々な条件が整わず、金魚を一緒に引っ越しできないとき、ついつい金魚を近所の池や川に、広い所で頑張って生きるんだぞと放してしまう方が多いと聞きます。この行為は絶対にやめましょう。多くの金魚は自然界では環境についていけず、すぐに死んでしまいます。仮に生き延びた場合には、自然の生態系を破壊していくことになります。どうしても一緒に引越しできない場合には気心の知れた知人に引き取ってもらったり、近所の学校や幼稚園に寄付するなどして下さい。自然に放つのだけは完全なるNG行為です。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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